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「M3GAN ミーガン」 [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は日曜日でクリニックは休診です。

休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
ミーガン.jpg
最近少し話題になったAI搭載の人形を扱った、
ホラー映画を観て来ました。

これはジェイソン・ブラムとジェイムズ・ワンという、
今のホラーでは欠かせない職人肌の2人が、
タッグを組んで製作したもので、
そのため突出した魅力や作家性のある作品ではありませんが、
まずは安心して観ることの出来る娯楽作に仕上がっています。

人形が人間に襲い掛かる「人形ホラー」というのは、
昔からのホラーの定番の1つで、
それこそホフマンの砂男などまで遡り、
かつては人形に恋をする、
というようなお話が主体でしたが、
「チャイルドプレイ」以降は、
子供のおもちゃの人形が怪物化するという、
「ペットホラー」の要素を取り入れる作風が主体となりました。

この作品も基本的にはその流れの1つですが、
家族を亡くした少女の友達として、
AI搭載の少女タイプの人形が、
自我を持って周囲の大人に襲い掛かり、
最後は持ち主の少女にも反逆する、
というお話です。

メーカーのAI研究者である少女の叔母さんが、
引き取った少女のケアを、
完璧にこなせるAI人形を開発するのですが、
少女はその人形に依存して、
人間との関わりを次第に持たなくなってしまいます。
子育てをAIに任せることが、
本当に正しいことなのか、という辺りの、
今後実際にも議論となるであろう問題点を、
比較的丁寧にじっくりと描いているのが、
この作品の良心的なところで、
それが作品の展開にも説得力を持たせています。

これが作家性の強い作品であれば、
特に後半のAIの暴走がなくても、
心理的ホラーとして成立しそうな気がしますが、
これは基本的に量産型の娯楽ホラーなので、
後半はお決まりの展開となり、
ちょっとリングや呪怨を思わせるところもあり、
エイリアン2やチャイルドプレイ辺りをトリビュートした趣向もあって、
クライマックスは怪物化したAIとの対決が繰り広げられます。

そんな訳でホラーとしては安全運転の娯楽作で、
それほど突出した作品ではないのですが、
安定した職人芸を楽しむことが出来ました。
ホラー好きにはそこそこのお勧めです。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い休日をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。
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