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新型コロナウイルス感染症による糖尿病の超過死亡(イギリスの大規模データ) [医療のトピック]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
イギリスのコロナと糖尿病.jpg
Lancet Diabetes & Endocrinology誌に2020年8月13日ウェブ掲載された、
イギリスでの大規模データを解析した、
新型コロナウイルス感染症と糖尿病患者の予後についての論文です。

糖尿病が新型コロナウイルス感染症の重症化の、
大きな予測因子であることは、
これまでの多くの疫学データの解析より、
ほぼ明らかとなった知見です。

上記文献に引用されているデータによればイギリスにおいて、
糖尿病のない患者と比較して糖尿病の患者では、
1型糖尿病で3.51倍(95%CI:3.16から3.90)、
2型糖尿病で2.03倍(95%CI:1.97から2.09)、
有意に病院での死亡リスクが高かったと報告されています。

ただ、こうしたデータでは高血圧や心臓病など、
他の併発疾患の影響などが考慮されていません。

今回の研究はイギリスのプライマリケアにおける、
登録された全てのデータを解析したという非常に大規模なもので、
1型糖尿病の患者264390名と、
2型糖尿病の患者2874020名が対象となっています。

まずこちらをご覧下さい。
イギリスのコロナと糖尿病の図.jpg
上の図が1型糖尿病で下の図が2型糖尿病ですが、
2020年の1から19週の、
1週間辺りの死亡数の推移を示しているものです。
新型コロナウイルス感染症の流行と共に、
死亡者数が例年と比較して、
劇的に増加していることが分かります。

2020年の2月16日から5月11日の間に、
1604名の1型糖尿病の患者と36291名の2型糖尿病の患者が死亡し、
そのうち1型糖尿病の464名と2型糖尿病の10525名は、
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による死亡と認定されています。
更にそのうちの289名と5833名は、
心血管疾患もしくは慢性腎臓病を併発していました。

血糖コントールの指標であるHbA1cが、
比較的良好とされる6.5から7.0%と比較して、
コントロール不良の10.0%以上であると、
1型糖尿病で2.23倍(95%CI:1.50から3.30)、
2型糖尿病で1.61倍(95%CI:1.47から1.77)、
それぞれ新型コロナウイルス感染症における死亡リスクが増加していました。

BMIと新型コロナウイルス感染症における死亡リスクは、
1型と2型糖尿病双方において、
25.0から29.9が一番低く、20.0未満でも40.0以上でも、
いずれも有意に死亡リスクは増加していました。

このように、
単純に心血管疾患を合併しているから、
ということではなく、
糖尿病の存在自体が、
新型コロナウイルス感染症の死亡リスクを、
上昇させていることは間違いがないようです。
血糖コントロールの改善と高度の肥満の予防は、
そのリスクの低下に結び付く可能性があるので、
現状はその点に留意することが、
新型コロナウイルス感染症についての、
最善の予防法と言って良いようです。

それでは今日はこのくらいで。

今日は皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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アルギニンによる血糖依存性インスリン分泌メカニズム [医療のトピック]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は水曜日なので診療は午前中で終わり、
午後は産業医面談などで都内を廻る予定です。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
アルギニンのインスリン分泌機構.jpg
Communications Biology誌に、
2020年9月8日ウェブ掲載された、
インスリン分泌の新しいメカニズムについての論文です。

国立長寿医療研究センターがプレスリリースを出していて、
岐阜大学や東京大学などの共同研究と記載されています。
トップネームは韓国の研究者のようです。

ブドウ糖が膵臓のランゲルハンス島からの、
インスリン分泌を刺激して、
分泌されたインスリンがブドウ糖の筋肉や肝臓での利用を促し、
ブドウ糖をエネルギー源として利用して、
血液の血糖値を正常に保つというのは、
広く知られている血糖の調節メカニズムです。

これが上手く働かない事態が生じると、
ブドウ糖が上手く利用されずに血液中に溜まります。
それが糖尿病ですね。

ただ、インスリン分泌を刺激するのはブドウ糖だけではなく、
アミノ酸の一種であるアルギニンにも、
インスリン分泌を刺激する作用のあることが、
これも比較的古くから知られていました。

アルギニン負荷試験という成長ホルモン分泌刺激試験があり、
これはインスリン分泌を刺激することで、
成長ホルモンの反応をみるという試験です。
これも古くから行われています。

ただ、アルギニンだけでブドウ糖が全くなければ、
インスリンが出ることは低血糖になってしまいますから、
アルギニンによるインスリン分泌の促進は、
ブドウ糖がある時に、
その刺激を上乗せするような形で起こる現象なのです。
ブドウ糖によるインスリン分泌を、
アルギニンは調整するような働きをしているのですね。
このことも以前から分かっていました。

長く不明であったことは、
どのようにしてアルギニンがインスリン分泌を刺激するのか、
そのメカニズムでした。

その解明を行ったのが今回の論文です。

より正確にはこれまでにも幾つかの、
アルギニンによるインスリン分泌のメカニズムは、
提唱されているものがあったのですが、
それとは別個の経路が今回発見された、
というものです。

主にマウスのランゲルハンス島由来の培養細胞を用いた研究によって、
ブドウ糖の分解酵素であるグルコキナーゼとアルギニンが結合することにより、
グルコキナーゼの活性がそれにより亢進して、
より多くの代謝物が産生され、
それがATP感受性Kチャネルを介した、
インスリン分泌の刺激に繋がるという経路のあることが確認されたのです。

これは古典的に知られている、
ブドウ糖によるインスリン分泌刺激経路ですが、
その経路の最初にあるブドウ糖の代謝の部分を、
アルギニンが促進することによって、
インスリン分泌が刺激されるという仕組みです。

単純化して言えば、
ブドウ糖とアミノ酸を同時に摂取することにより、
ブドウ糖をエネルギーとして利用する効率が、
より高まるような仕組みがあるということです。

この知見が重要なのは、
若年発症型成人型糖尿病(MODY)という病気があるからです。

この病気は遺伝性の若年(25歳以下)発症の糖尿病ですが、
通常の1型糖尿病のように、
自己免疫が関与していないという特徴があります。
この若年発症型成人型糖尿病には幾つかのタイプがあり、
そのうちの1つであるMODY2は、
ブドウ糖代謝酵素であるグルコキナーゼの遺伝子変異が、
その原因であることが分かっています。

今回の検証でそのMODY2の患者さんでは、
アルギニンによるインスリン分泌刺激が、
低下していることが確認されました。

現時点でMODYに対する有効な治療法はなく、
今回の発見はその治療に繋がる可能性もまた秘めているのです。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。

下記書籍発売中です。
よろしくお願いします。

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糖尿病の種類と予後との関連(台湾の疫学データ解析) [医療のトピック]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は午前午後ともいつも通りの診療の予定です。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
DMの種類と予後.jpg
the Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism誌に、
2020年9月7日掲載された、
糖尿病の分類とその種別毎の予後を比較した論文です。

糖尿病の患者さんの生命予後が、
糖尿病のない人と比較すると悪く、
特に心血管疾患のリスクが高いというのは、
広く知られている知見です。

血糖のコントロールを治療により改善することで、
網膜症などの合併症が予防されることは、
多くの精度の高い臨床試験で実証されている事実ですが、
患者さんの生命予後や心血管疾患リスクについては、
それほどの改善効果が得られていません。
最近SGLT2阻害剤など一部の薬物治療が、
生命予後や心血管疾患リスクの改善に、
一定の有効性があると報告されていますが、
まだ確実と言えるほどの知見ではありません。

ここで1つ問題になるのは、
糖尿病と一口に言っても、
その重症度やタイプは様々だということです。

大きく分けると小児期発症でインスリンの高度の欠乏があり、
早期からインスリンの注射が必要となる1型糖尿病と、
主に中年以降に発症して肥満が先行する2型糖尿病とがあり、
2型糖尿病でもインスリン抵抗性がメインのものから、
インスリン分泌不全を伴うものまで大きな幅があります。

これを一括りにして生命予後や心血管リスクを論じることは、
あまりに大雑把ではないでしょうか?

今回の研究は台湾での大規模な疫学研究のデータを二次利用して、
5つに分類された糖尿病のタイプ毎に、
その疾患毎の死亡リスクを比較しているものです。
トータルな糖尿病の患者数は712名で、
中間値で12.71年という長期間の観察を行っています。

糖尿病の分類はこちらをご覧下さい。
DMの種類と予後の図.jpg
今回の論文おける糖尿病の種類の分類フローチャートです。

糖尿病患者のうち、
まず膵臓のインスリン分泌細胞に対する自己抗体の、
GAD抗体が強陽性のものをSAID(重度自己免疫性糖尿病)と分類します。
まあ1型糖尿病と言うのとほぼ同じ意味合いです。
次にGAD抗体が陰性か弱陽性のものを、
今度はインスリン分泌能の指標で、
インスリン分泌が高度に低下しているSIDD(重度インスリン分泌不全型糖尿病)
に振り分けます。
インスリン分泌の低下がないか軽度のグループは、
今度はインスリン抵抗性の指標を用いて、
インスリン抵抗性が高度のものをSIRD(重度インスリン抵抗性型糖尿病)
に振り分け、インスリン抵抗性が軽度のものは、
BMI30以上という肥満のあるものを、
MOD(軽度肥満型糖尿病)とし、
肥満がないか軽度のものをMARD(軽度加齢型糖尿病)と分類しています。
世界的には2型糖尿病の典型はMODなので、
MODを基準として他のタイプの予後を評価しています。

この5種類の分類毎に、
心血管疾患の死亡リスクをみてみると、
MODと比較して有意にリスクが高かったのは、
MARDのみでした。
肥満型よりそうでない軽症糖尿病の方が、
より心血管疾患の死亡リスクが高かった、
というちょっと不思議な結果です。
それ以外の4つの群では有意な差はありませんでした。

軽症で肥満のないMARDと比較した時に、
典型的1型糖尿病のSAIDと、
2型の中ではインスリン分泌の低下しているSIDDでは、
網膜症の発症リスクがより高く、
腎症についてはそうした関連は有意には認められませんでした。

総死亡のリスクと癌による死亡リスクについては、
5群の間で有意な違いは認められませんでした。

要するに、
網膜症のリスクについては、
インスリンが高度に欠乏した糖尿病において、
高いという傾向が認められましたが、
その生命予後については、
多くの糖尿病のタイプで明確な差はなく、
肥満が高度ではなく軽症の糖尿病の方が、
むしろ心血管疾患による死亡のリスクは高かった、
という意外な結果です。

この議論をするには今回の疫学データは、
その例数が充分とは言えず、
治療による影響など他の要素も検証はされていないので、
軽症糖尿病で心血管疾患による死亡リスクが高かった、
という知見については、
現時点であまり重要視はしない方が良いと思いますが、
糖尿病のタイプにかかわらず、
その生命予後にはあまり大きな差はない、
と言う点については今回の知見は非常に興味深く、
今後のより深い追求に期待をしたいと思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。

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新型コロナウイルス感染症の人種差とセリンプロテアーゼ [医療のトピック]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
TMPRS2と人種差.jpg
JAMA誌に2020年9月10日ウェブ掲載されたレターですが、
新型コロナウイルス感染症の人種差の原因を検証した内容です。

アメリカは今では新型コロナウイルス感染症の、
最大の感染国ですが、
他の人種と比較して黒人種では、
2から3倍感染率も死亡率も高いという特徴があります。
(人種をどう記載するのが差別的ではないのか、
よく分かりませんが、
本文ではBlack Individualsと書かれているので、
一応黒人種と記載しました)

この人種差の原因は現時点では不明ですが、
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は、
人間の身体の細胞にある、
ACE2という受容体に結合することにより感染します。
その後にもう1つのステップがあり、
コロナウイルスに特徴的な表面の突起(スパイク)が、
感染細胞にあるセリンプロテアーゼ(TMPRSS2)という酵素により、
変化(プライミング)を受け、
それにより細胞内に侵入することが出来ると考えられています。

それでは、
このステップの何処かに人種差があり、
それが黒人種における感染リスクの増加に、
繋がっているという可能性はないでしょうか?

今回の研究では鼻腔におけるセリンプロテアーゼ活性に注目し、
ニューヨークで喘息の研究のために採取された、
305名の鼻粘膜の細胞から、
その部位におけるセリンプロテアーゼの遺伝子発現量を、
人種により比較検証しています。

人種の内訳は、
アジア系が8.4%、黒人系が15.4%、
ラテン系が26.6%、
複数の人種の遺伝子が合わさっている人が9.5%、
白人種が40.3%となっています。

解析の結果他の人種と比較して、
黒人種では鼻腔のセリンプロテアーゼ(TMPRSS2)の遺伝子発現が、
有意に増加しているという結果が得られました。

これをもって黒人系の感染と重症化リスクの高さと、
セリンプロテアーゼの発現量との間に関連がある、
とまでは言い切れませんが、
興味深いデータであることは間違いがなく、
セリンプロテアーゼ阻害剤の感染予防としての可能性の検証を含め、
今後の検証に期待したいと思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。

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男性ホルモン濃度と気管支喘息リスク(イギリス大規模データ) [医療のトピック]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は金曜日でクリニックは休診ですが、
老人ホームの診療などには廻る予定です。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
テストステロンと喘息.jpg
Thorax誌に2020年8月31日ウェブ掲載された、
気管支喘息のリスクと男性ホルモンとの関連についての論文です。

気管支喘息は小児では女児より男児に多いのですが、
成人では男性より女性に多いという特徴があります。

女性ホルモンであるエストロゲンは、
抗炎症作用を持つとされていますが、
その一方でエストロゲンやプロゲステロンの高値で、
喘息の原因であるアレルギー性の炎症が活発化する、
というような知見もあります。
一方で男性ホルモンのテストステロンや、
その誘導体である5αDHTは、
自然免疫と獲得免疫の双方において、
免疫系を抑制して炎症を抑える、
というような報告があります。

ただ、これまでの観察研究などの知見では、
血液のテストステロンの高値が、
明確に喘息リスクの低下に結び付いている、
というような結果は得られていませんでした。

今回のデータは大規模医療データとして有名な、
イギリスのUKバイオバンクのデータを活用して、
年齢が40から69歳の256419名を対象に、
血液のテストステロン濃度と、
喘息の発症リスクや喘息患者の予後との関連を比較検証しています。

その結果、
血液のテストステロン濃度を4分割して解析すると、
最も濃度の高い群は低い群と比較して、
男性で13%(95%CI:0.82から0.91)、
女性で33%(95%CI: 0.64から0.71)、
経過中の気管支喘息発症リスクが有意に低下していました。

要するにテストステロンに喘息の予防効果のあることを、
示唆させる結果です。

次に喘息患者の予後を解析すると、
男性の喘息患者は血液のテストステロン濃度が高いほど、
その呼吸機能の数値も高く、
女性の喘息患者では血液のテストステロン濃度が高いほど、
急性増悪で入院になるリスクも低下していました。

このように、
血液のテストステロン濃度は、
男女ともに喘息の発症に予防的に働いていて、
その予後についても改善する可能性のあることが、
これまでで最も大規模なデータにより確認されました。

一部に男性ホルモンのサプリメントが、
喘息の予後を改善したとするデータもあり、
今後その治療や予防目的の使用も含めて、
男性ホルモンやその誘導体の、
新たな使用が検討されるようになるかも知れません。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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抗菌剤による大動脈瘤リスク(台湾の疫学データ) [医療のトピック]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
フルオロキノロンの大動脈瘤リスク.jpg
JAMA Internal Medicine誌に2020年9月8日ウェブ掲載された、
ニューキノロン系と呼ばれる抗菌薬による、
大動脈瘤やその解離のリスクについての論文です。

ニューキノロン系の抗菌剤というのは、
レボフロキサシン(クラビット)、シプロフロキサシン(シプロキサン)、
オフロキサシン(タリビット)、ガレノキサシン(ジェニナック)、
シタフロキサシン(ジェニナック)などがあります。

このタイプの抗菌剤は経口剤が主体で使用が簡便で、
その効果は強力なので、
国内外を問わず広く使用されています。

ただ、このタイプの抗菌剤は、
ペニシリン系の抗生物質と比較すると、
人間の細胞に対する毒性が強く、
神経細胞に対する毒性から痙攣を誘発するなど、
他の抗菌剤にはあまり見られない、
有害事象や副作用の原因となります。

そうしたニューキノロンに特徴的な副作用の1つが、
アキレス腱の炎症やその断裂です。
これは、ニューキノロンの抗菌作用以外の作用に、
その原因があると考えられています。

報告によると、
マトリックス・メタロプロテアーゼという、
コラーゲンなどの膠原繊維を分解する酵素があり、
その酵素を刺激することにより、
腱組織などの炎症に結び付きやすいと想定されています。

一方で大動脈瘤の発生やその解離にも、
このマトリックス・メタプロテアーゼの活性化が、
影響しているという仮説があります。
動脈壁の膠原繊維などの組織が障害されることにより、
動脈壁が脆弱となって、
瘤形成や解離の誘因になると言うのです。

これがもし事実であるとすると、
ニューキノロン系抗菌剤の使用により、
大動脈瘤のリスクが増加したり、
大動脈瘤の解離が進行するという可能性が示唆されます。

実際これまでに幾つかの観察研究で、
大動脈瘤やその解離と、
ニューキノロン系抗菌剤の使用との関連を、
示唆する結果が報告されています。
ただ、あまり精度の高い研究ではなく、
更なる検証の必要性が指摘をされていました。

以前ブログでご紹介したことのある、
2018年のBritish Medical Journal誌に掲載された、
スウェーデンの大規模疫学データでは、
ニューキノロン系抗菌剤(78%はシプロフロキサシン)の処方と、
その後60日間に起こった大動脈瘤もしくはその解離の、
最初の診断との関連を検証しています。

トータルで360088件のニューキノロン系抗菌剤の処方が、
360088件のペニシリン系抗生物質である、
アモキシシリンの処方事例と比較されています。

その結果…

ニューキノロン系抗菌剤の使用後60日以内の、
大動脈瘤とその解離の診断率は、
年間1000人当たり1.2件であったのに対して、
アモキシシリン使用後では0.7件で、
アモキシシリンと比較してニューキノロン系薬剤では、
大動脈瘤と解離のリスクが1.66倍(95%CI: 1.12から2.46)
有意に高くなっていました。
これは絶対リスクとしては、
100万人に治療をした場合に、
それにより82件の大動脈瘤もしくは解離が発生する、
という頻度と計算されます。
これを大動脈瘤の診断と解離の診断とに分けて解析すると、
大動脈瘤の診断のリスクが1.90倍(95%CI: 1.22から2.96)、
大動脈瘤解離のリスクが0.93倍(95%CI: 0.38から2.29)となり、
ニューキノロンと関連が深いのは、
解離よりも大動脈瘤自体の診断であると考えられました。

ただ、抗菌剤は感染症の治療に用いるものですから、
特定の抗菌薬が使われることの多い感染症というものが、
当然存在している筈です。
従って、フルオロキノロンとペニシリンの差は、
その使われやすい感染症の違いによっている、
という可能性も考えられるのです。

今回の研究は台湾のものですが、
健康保険の大規模データを活用して、
大動脈瘤やその解離を発症した28948名を、
年齢性別などをマッチさせた289480名のコントロールと比較して、
そのリスクと感染症や抗菌剤の使用との関連を検証しています。
その結果、
感染症自体は大動脈瘤とその解離のリスクを有意に増加させていて、
敗血症と腹部感染症が最もそのリスクは高くなっていました。

一方で特定の感染症の影響を除外すると、
フルオロキノロンはペニシリンなど他の抗菌剤と比較して、
大動脈瘤やその解離のリスクに、
有意な影響を与えていませんでした。

今回の結果のみをもって、
フルオロキノロンが安全とは言い切れませんが、
フルオロキノロンの使用と大動脈瘤との関連は、
そう単純なものではないようです。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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新型コロナウイルスに対するステロイド治療の有効性(メタ解析) [医療のトピック]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は水曜日なので、
診療は午前中で終わり、
午後は基本事務作業の予定です。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
ステロイドのコロナウイルスへの効果メタ解析.jpg

新型コロナウイルス感染症は、
8割以上の患者さんは軽症で推移しますが、
肺炎から重篤な呼吸不全に進行するケースがあり、
人工呼吸器の装着が必要となるような事例では、
その致死率も25%以上と報告されています。

抗ウイルス剤のレムデシビルは、
患者の回復までの期間を短縮する効果が、
臨床試験で報告されていますが、
現状重症の事例で明確に死亡リスクを低下させた、
という信頼のおけるデータが、
存在しているような治療は殆どありません。

現時点で、
その唯一の例外が重症者に対するステロイド治療です。

新型コロナウイルス感染症の肺病変の重症化には、
免疫系の過剰な反応が影響しているのでは、
という考え方があります。
炎症性サイトカインなどの増加は、
その可能性を示唆しています。

デキサメサゾンなどの、
強力な合成ステロイド(糖質コルチコイド)剤には、
強い抗炎症作用と免疫抑制作用があり、
免疫の暴走を抑えるような効果が期待されます。

その一方で免疫の抑制は、
ウイルス感染の経過を悪化させるような可能性も、
否定は出来ません。

強力なステロイド剤の使用は、
諸刃の刃という側面があるのです。

少数の事例のデータにおいて、
メチルプレドニゾロンというステロイド剤の使用により、
新型コロナウイルス感染症の予後が改善した、
というようなデータはあるものの、
大規模なデータや介入試験での有効性は限定的でした。

最近イギリスで行われNew England…誌に論文が掲載された、
RECOVERYという大規模臨床試験があります。
この研究はそのギャップを埋めようとしたもので、
新型コロナウイルス感染症と診断されて入院した患者さんを、
1対2の比率でクジ引きで2つの群に分けると、
4321名は通常の治療を行ない、
2104名はデキサメサゾンというステロイドを、
経口もしくは経静脈投与で、
1日6ミリグラムを最長10日間使用して、
登録後28日の時点での生命予後を比較検証しています。

その結果、
デキサメサゾン使用群の22.9%に当たる482名と、
通常治療群の25.7%に当たる1110名が、
登録28日の時点までに死亡していて、
デキサメサゾンの使用は28日間の死亡リスクを、
17%(95%CI:0.750.93)有意に低下していました。

これを人工呼吸器使用者のみで解析すると、
デキサメサゾン使用群は通常治療群と比較して、
28日間の死亡リスクを36%(95%CI:0.51から0.81)、
より大きく低下させていました。
一方で人工呼吸器や酸素療法を施行していない患者のみの解析では、
デキサメサゾンの使用は生命予後に有意な影響を与えていませんでした。

この大規模な検証においては、
重症の事例において、
デキサメサゾンの使用は患者の生命予後を、
短期的に改善していました。

この結果を受けて、
レムデシビルに次ぐ新型コロナウイルス治療薬として、
日本でもデキサメサゾンが承認の運びになりました。

しかし、現状はまだ1つの臨床試験の結果であるに過ぎません。

今回の論文はこのRECOVERYを含む、
これまでの主だったステロイド治療の有効性に関する、
介入試験の結果をまとめたメタ解析です。

RECOVERYでは集中治療を要するような、
重症の事例で特にその有効性が確認されているので、
今回のメタ解析ではこれまでの臨床ケースから、
そうした重症事例のみを抽出して検証しています。

使用されているステロイドは、
デキサメサゾンとコルチコステロイド、
メチルプレドニゾロンと多岐に渡っています。

その結果…

7つの介入試験に含まれる、
トータルで1703名の新型コロナウイルス重症事例を対象に、
ステロイド治療の効果を検証したところ、
登録後28日の時点での総死亡のリスクを、
ステロイド治療は34%(95%CI:0.53から0.82)、
有意に低下させていました。

これはほぼRECOVERYのサブ解析に一致した結果で、
新型コロナウイルス感染症の重症事例においての、
ステロイド治療の有効性は、
ほぼ確認されたと言って良いようです。

今後その使用薬剤や使用法の統一など、
ガイドラインの記載が整理されることを期待したいと思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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パーマネントヘアカラーの発癌リスク [医療のトピック]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
パーマネントヘアカラーの発がんリスク.jpg
British Medical Journal誌に2020年9月2日ウェブ掲載された、
ヘアカラーの発癌リスクについての論文です。

永久染毛剤(パーマネントヘアカラー)は、
一度染めると色が2ヶ月持続するという利便性から、
ヘアカラーや白髪染めとして、
世界中で広く使用されています。
欧米では40歳以上の女性の50から80%、
男性の10%がこうしたへカラーを使用していると、
上記文献には記載されています。

こうしたヘアカラーの職業的な使用は、
若干ながら発癌性の指摘があります。
それでは、日常的な使用においても、
発癌リスクはあるのでしょうか?

この点はまだ明確ではありません。

そこで今回の研究では、
アメリカの看護師を対象とした大規模疫学研究のデータを活用して、
117200名の女性を36年間観察し、
パーマネントヘアカラーの個人的な利用と、
その後の癌のリスクとの関連を検証しています。

その結果、
殆どの癌の発症リスクや死亡リスクと、
パーマネントヘアカラーの個人的使用との間には、
有意な関連はありませんでした。

一方で、
パーマネントヘアカラー未使用者と比較して、
使用者の基底細胞癌のリスクは、
1.05倍(95%CI:1.02 から1.08)有意に増加していました。
また、ホルモン受容体陰性乳癌、卵巣癌のリスクと、
パーマネントヘアカラーの累積使用量との間にも、
有意な相関が認められました。
地毛がダークヘアの女性のみでは、
パーマネントヘアカラーの使用とホジキンリンパ腫に関連が認められ、
基底細胞癌リスクとの関連が最も高かったのは、
ライトカラーの女性でした。

このように、
一部の癌においては、
パーマネントヘアカラーの使用は、
若干のリスクの増加に繋がっている、
という可能性が示唆されました。

ただ、リスクは小さなもので、
それも一部の癌に限定されたものなので、
この問題は今後も慎重な検討が必要であるようです。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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BCGワクチンの高齢者感染予防効果 [医療のトピック]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
BCGワクチンの高齢者への予防効果.jpg
Cell誌に2020年8月31日ウェブ掲載された、
BCGワクチンの高齢者での感染予防効果についての論文です。

BCGワクチンというのは、
牛の結核菌由来の生ワクチンで、
結核の予防ワクチンとして開発されました。

そのまま他のワクチンのように接種すると、
皮膚が腫れあがったり水疱が出来るような副反応が強いので、
日本では独特の剣山のような器具を用いて、
複数の針を皮膚に押し当て、
判子を押すようにして注射する方法が開発され使用されています。
ただ、これは日本とその器具を輸入して使用している、
一部の国のみの接種法です。

日本では定期接種として、
1歳未満のお子さんの時期に接種が行われていますが、
こうした接種スケジュールも、
一部の結核の流行国以外では行われていません。

それはBCGを一旦打ってしまうと、
結核菌に対する身体の免疫が活性化されるので、
結核に実際に感染した際の診断が難しくなってしまうことと、
このワクチンの成人の結核の予防効果は、
充分に確認されていない、
という点がその主な理由です。

BCGワクチンは牛の結核菌を使用するという、
古い製法によるワクチンで副反応が強く、
その効果も現代の目で見るとそれほど高いものではないのです。
しかし、その後BCGを超える結核予防ワクチンが、
登場していないこともまた事実で、
そのためにやや消極的に使用されている、
というのが実際である訳です。

ところが…

BCGワクチンには、
結核予防以外に有効性があるのでは、
という見解が、
最近相次いで報告されるようになりました。

その幾つかは以前ブログでもご紹介しています。

複数の疫学研究において、
出生時にBCGワクチンを接種することにより、
子供の死亡リスクが減少する、
という報告が存在しています。
その後の解析によりこれは結核の予防効果のためではなく、
お子さんの時期の敗血症や呼吸器の感染症が、
トータルに減少したためと考えられています。

動物実験においても、
BCG接種がその後の死亡リスクを低下させ、
結核以外の細菌感染を予防するという結果が報告されています。

BCGはまた、
癌に対して非特異的免疫療法としても、
その効果が確認されています。
膀胱癌への補助的治療としてのBCGの効果は、
世界的に評価されている知見です。
更に疫学データにおいては、
出生時のBCGワクチンの接種が、
肺癌のリスクを低下させたという知見もあります。

それでは、
何故結核ワクチンのBCGが、
他の多くの感染症や癌に対して効果があるのでしょうか?

免疫には、
対象を選ばず相手を攻撃する自然免疫と、
相手に合わせて抗体を産生し、
次に同じ病原体の攻撃を受けた際には、
速やかに対応する獲得免疫という2種類があります。

これまでの研究により、
BCGは自然免疫の賦活による効果と、
獲得免疫の賦活による効果の、
両方があると想定されています。

最近になってBCGワクチンが注目されているのは、
新型コロナウイルス感染症(Covid-19)に対しても、
BCGワクチンには一定の予防効果があるのではないか、
という考え方があるからです。

今回の臨床試験は、
ギリシャの総合病院で行われたもので、
65歳以上で病院に入院した患者を退院時に登録し、
本人にも実施者にも分からないように、
2つの群に分けると、
一方はBCGワクチンを1回接種し、
もう一方は偽のワクチンを同じように接種して、
退院後12ヶ月までの間に、
発熱や咳、肺炎などの感染症の所見を、
どのくらい発症したかどうかを比較検証しています。
トータルで198名の患者が登録されています。
BCGワクチンは0.1mLという少量を、
ツベルクリンのような皮内注射で接種しています。
これは副反応のリスクを減らすためと思われます。

その結果、
BCGワクチンは退院後初回の感染症発症までの期間を、
偽ワクチンと比較して有意に延長させていました。
(中間値で16週対11週)

12ヶ月の間の新規感染症の発症リスクは、
偽ワクチンと比較してBCG接種群では、
45%有意に低下していました。

感染症の中でウイルス由来と思われる呼吸器感染症が、
最もBCGワクチンによる予防効果が高く、
その発症リスクを79%(95%CI: 0.06から0.72)有意に抑制していました。

この場合のウイルス性呼吸器感染症というのは、
38度以上の発熱以外に、
咽頭炎や咳、肝脾腫などの所見のうち2つ以上を満たすもの、
と規定されているもので、
敢くまで症状のみの診断である点には注意が必要です。
この中にはCovid-19が含まれている可能性がありますが、
その比率までは分かりません。

有害事象については、
BCGワクチンと偽ワクチンとの間で、
有意な違いは認められませんでした。

このように、
今回の例数は十分とは言えませんが、
厳密な方法による臨床試験において、
高齢者へのBCGワクチンの接種は、
その後12ヶ月の感染症の発症リスクを、
かなり明確に低下させていました。

同様の臨床試験が、
複数進行していると以前発表がありましたから、
今後データが積み重なってゆくと、
この知見の真偽はより明確になると思います。

将来的には高齢者へのBCGワクチンの再接種が、
議論になるかも知れません。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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新型コロナウイルス感染症による小児入院事例の特徴(イギリスの臨床データ) [医療のトピック]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は金曜日でクリニックは休診ですが、
老人ホームの診療などには廻る予定です。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
コロナウイルスの小児の特徴.jpg
British Medical Journalに、
2020年8月ウェブ掲載された、
新型コロナウイルス感染症の小児の入院事例を解析した論文です。

新型コロナウイルスの報告事例における小児の比率は、
1から2%程度と報告されています。
インフルエンザなど、
他の多くの呼吸器感染を起こすウイルスと比較して、
これは際立った特徴の1つです。
更には小児の感染事例は大人より軽症や無症状の比率が高く、
中国からの流行初期の報告では、
小児の重症化率は0.6%という低率でした。

その後小児でも重症化の事例が報告されるようになりました。

特徴的なのは、
全身の血管の炎症や心筋の炎症などを伴うケースで、
当初川崎病様として報告され、
心原性ショックを来すような事例が、
最初イギリスで、
それからイタリア、フランスでも報告されました。

通常の新型コロナウイルス感染症では、
重症の事例は肺炎からのARDSによる呼吸状態の悪化で、
人工呼吸器や人工肺などによる、
呼吸管理が治療の中心となります。
その一方で小児の川崎病様の重症事例では、
心不全や心原性ショックを発症するので、
心不全やショックの治療が、
むしろ主体となる点が大きく異なっているのです。

この病態を現状WHOは、
COVID-19に関連する小児多系統炎症症候群
(multisystem inflammatory syndrome in children and adolescents temporarily related to covid-19)
という長い病名を付けています。
略してMIS-Cです。
年齢は基本的に19歳未満としています。

診断は3日以上持続する発熱と血液の炎症反応の上昇、
川崎病様の皮疹や結膜充血、
心原性ショックや心不全の所見、
急性の消化器症状や凝固系の異常などを、
組み合わせて行うことになっています。

今回のデータはイギリスやウェールズ、スコットランドの、
138の病院に入院した19歳未満の新型コロナウイルス感染症の患者、
トータル651名を解析したものです。

年齢の中央値は4.6歳で、
35%は1歳未満の乳幼児でした。
56%が男児で人種や57%が白人、
10%が黒人、
42%が神経疾患や血液疾患、喘息などの持病を持っていました。
集中治療を要するような重症の事例は18%でした。

診断可能であった患者の11%に、
MIS-Cが発症していました。
MIS-Cと診断された患者は、
年齢の中間値は10.7歳と高く、
白人は少なく(64%)、
集中治療を要する重症の事例は73%で、
そうでない小児患者の5倍高くなっていました。

このように、
トータルでは小児の感染率は低く、
重症の事例も少ないのですが、
全身の血管の炎症や心不全を来す、
MIS-Cを発症した事例は高率に重症化していて、
小児の新型コロナウイルス感染症においては、
その鑑別が非常に重要であると考えられました。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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