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新型コロナの今後について(2023年8月) [仕事のこと]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
COVID-19の2023年イギリスの現況.jpg
British Medical Journal誌に2023年8月15日付で掲載された、
イギリスの新型コロナの現況についての解説記事です。

今回は日本の状況と比較しながらまとめてみたいと思います。

イギリスにおいては、
新型コロナ患者の発生調査が2023年3月で中止となり、
2022年8月以降病院で施行される新型コロナの検査数も、
減少が続いています。
従って現在患者数を直接確認出来るような情報はなく、
新型コロナによる入院事例のみが、
報告され集計されているという状況であるようです。

日本では少し遅れて2023年5月8日以降、
新型コロナの位置付けが5類感染症となり、
全例報告が廃止されて、
他のインフルエンザ感染症などと同じように、
一部の定点医療機関からの報告のみが、
集計されているという状態になっています。

イギリスにおいては2023年7月までは、
入院の報告数は低い水準で推移していましたが、
8月4日の時点でそれまでの4週の倍を超える事例が、
新型コロナにより入院しています。
つまり、8月に入り新型コロナの患者が急増している、
という可能性が考えられます。

日本でも同様の経過が認められていて、
夏休みの期間に入り、正確な統計はありませんが、
クリニックの診療での体感としては、
新型コロナ患者が急増している、
という印象を持っています。

今の特徴としては、
新型コロナの急増と共に、
インフルエンザA型の感染が増えていることで、
症状からはその判別は困難で、
適宜新型コロナとインフルエンザの同時検出キットを、
活用して診断を行っているところです。

上記解説記事における今後の問題点としては、
まずワクチンの追加接種が対象をかなり限定して施行されているため、
ワクチンの免疫が低下する時期に、
再度感染の拡大が起こるのではないかという点が指摘されています。

また新たな変異株が主体となることにより、
重症化リスクの高い感染が、
再度拡大する可能性も指摘されています。

現行世界の一部の地域では、
より感染力が強く、免疫をすり抜ける能力の高い変異株が、
同定されていますが、
いずれもオミクロン株から派生したもので、
少なくとも明確に重症化が多い、
というような報告はまだないようです。

従って、オミクロン株を主体として、
そこから派生した変異株が流行を繰り返す、
というような今の状態が今後も続いてゆくのであれば、
季節性インフルエンザと同じように、
「少し怖いところもある流行する風邪」というくらいの対応で、
共生してゆくことが可能と思いますが、
そう上手くいってくれるという保証はなく、
初期の流行株やデルタ株に近い変異株が、
出現して流行した時の対応も、
常に考えつつ経過をみる必要があるのです。

こうしたイギリスの対応なども参考にしつつ、
日々の診療に当たりたいと思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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救急患者の受け入れが直前で一方的に断られた事例(実話) [仕事のこと]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は日曜日でクリニックは休診ですが、
医療の講習会で終日勉強の予定です。

今日は昨日の診療中にあった、
信じられない体験をお話します。

事実を元にしていますが、
患者さんと病院の特定を避ける観点から、
一部敢えて事実を変えて記載している部分のあることを、
予めお断りしておきます。

Bさんは70代の女性で、
慢性心房細動と慢性心不全の持病があります。
当院に定期的に通院をされていて、
抗凝固剤や血管拡張剤などの処方を行い、
1年に一度は総合病院の循環器内科での精査も行っていました。

そのBさんが夫の浮き添いの上で、
昨日土曜日の午後に外来を受診されました。
お聞きすると数日前に自宅で転倒して背部などを打撲。
2日前の金曜日に近くの整形外科のある病院を受診して、
レントゲンなどの検査を行い、
腹痛の訴えもあったので腹部CTも施行して、
特に問題はないという結果で帰宅をされています。

しかし、転倒後元気がなく、
自発的に言葉を発することが少なく、
食事も一切摂れないという状態になりました。

それで心配した夫が、同行の上受診をされたのです。

受診されたBさんのご様子は、
一見いつもと変わりなく見えましたが、
何かぼんやりとしていて、意識レベルの低下が疑われました。
熱はなく血圧はいつもより高めでしたが、
その時点では転倒のショックが原因ではないかと思い、
夫の希望もあったので点滴施行することとして、
その準備に入りました。

ところが、
横になったBさんは、
あえぐような不規則な呼吸状態となり、
酸素飽和度は83%に低下していました。
レントゲンでは心不全による胸水貯留などはなく、
心電図でも心筋梗塞などの所見は認めません。

転倒との関連から肺塞栓症などが疑われたため、
救急医療機関での治療が必要と判断。
近隣の総合病院や救急病院に電話をしましたが、
土曜の午後という悪条件もあり、
ある病院は全く電話が繋がらなかったり、
別の病院は手一杯で受け入れ困難など、
病院探しは難航しました。

ようやく、近隣の総合病院の1つで、
担当の看護師さんに病状を説明したところ、
救急の医師とも連絡を取ってもらい、
受け入れについての了解を頂きました。

地獄に仏とはこのことです。

それで、救急車を依頼し、ほどなくして救急隊が到着しました。
救急隊には搬送先の病院名と救急担当の医師の名前を告げ、
バイタルをチェックの上、
救急車はBさんを載せてクリニックを出発しました。

これでひと段落、とその時は思いました。

ところが…
そこで信じられないことが起こります。

一旦クリニックを出発して病院に向かった筈の救急車は、
30分ほどでクリニックに再び戻って来ました。

そこで救急隊の隊長さんが言うには、
「こちらから病院に受け入れ確認の連絡をしたところ、
『確かに一度は受け入れを認めたけれど、
状況が変わったので受け入れは出来ません。
何処か別の病院を探すか、
元のクリニックに戻って下さい』と言われました。
今クリニックの前に停まって病院を探しています」
という唖然とするしかないようなご返事です。

救急隊でも、
「そんな馬鹿な」と抗議をしたのですが、
「挿管の必要な患者さんが来院されたので、
そちらの対応で手一杯なので受け入れ出来ません」
という一点張りです。

仮にそれが事実だとしても、
一度通常のルートで受け入れの依頼をして同意をして頂いたのに、
依頼したクリニックには何の連絡もせず、
それを一方的に反故にする、
というのは尋常ではありません。
それもせいぜい30分くらいの間の出来事なのです。
短時間にどうしても受け入れ出来ない事態になる、
というのはあり得ないことではありませんが、
それであればもう少し対応の方法がある筈です。
ほったらかしておいて、
救急隊からの連絡を待ち、
それを断って何のフォローもなくお終いというのは、
あまりに非礼な態度ではないでしょうか?

何より救急隊に対して、
あまりに礼を欠いた対応であるように思います。

それから救急隊とクリニックの看護師が協力して、
再び受け入れ可能な病院を探し、
何とか近隣の総合病院で受け入れをして頂くことが可能となりました。
紹介状の宛名を書き直し、
救急隊に向かって頂いて、
何とか入院の運びとなったのです。

こうした地域医療に、
もうかれこれ25年くらい関わっていますが、
一度受け入れを確認している病院で、
救急隊の要請が直前で拒否される、
というのはこれまでに一度も経験のない事態でした。

世の中には信じられないことがあるものです。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い休日をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。
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極私的感染症流行情報(2023年6月16日) [仕事のこと]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は金曜日なのでクリニックは休診です。

今日はクリニック周辺の感染症情報です。

2023年5月8日から、
新型コロナはインフルエンザと同じ5類感染症の扱いとなり、
全例報告などはなくなりました。

ただ、診療自体は基本的にはこれまでと同じで、
発熱者や感染症の疑いのある患者さんの場合には、
原則はまず電話で相談をしてもらって受診の時間を決め、
入口でトリアージをして、
2階の別診察スペースにご案内し、
検査を含め診療を行う形を継続しています。

発熱者で多いのは、
大人では圧倒的に新型コロナで、
子供はインフルエンザという傾向が、
この1か月くらいは続いています。

たとえば昨日(6月15日)に検査をした有症状の大人10名のうち、
6名は新型コロナで1名がインフルエンザA型、
残り3名が不明でした。

症状はここ数日のみの傾向で言うと、
まず寒気を伴って発熱し、
翌日には自然に解熱するのですが、
再びその夜には発熱、という感じの経過です。
これが数日から場合によって1週間程度持続し、
その途中から咳などが出て、
熱が出なくなると徐々に回復に向かう、
という流れが典型的です。

よく「新型コロナはこうした症状」というように、
断定的に言われる「専門家」の方もいるのですが、
実際に継続して患者さんを診ている印象としては、
かなり症状経過は変化を続けていて、
そのため「今で言えばこの症状」ということは言えても、
それがこの感染症の特徴、
というような言い方は出来ないのではないかと思います。

殆どの事例が軽症で、
受診時は平熱ということも多いのですが、
それでも検査をして陽性、
ということが多いのが現状です。

ただ、中に少数高熱がと倦怠感、関節痛などが強い事例が散見し、
そうした方では、効率に味覚嗅覚障害も併発していました。

今の流行の新型コロナは感染力が強いことが特徴で、
以前もご紹介したように、
先日関わっているグループホームで感染があったのですが、
体調不良の職員から始まった感染が、
瞬く間にフロアにいる殆どの入居者と職員に感染しました。
勿論入所者は6回のワクチン接種を済ませていました。

最初の感染者が確認された時点で、
勿論個別の隔離や感染対策は講じていましたから、
それでここまで広がるというのは、
その感染力は従来のものを遥かに超えていると思いますし、
パンデミック以降、これまで、
ここまでの集団感染の経験はありませんでした。
今流行しているウイルスに対して、
現行のワクチンの効果は極めて限定的にしか存在しないと、
そう考えておいた方が良さそうです。

幸い殆どが軽症なので、
何とか対応が出来ていますが、
これが新たな変異により、
より重症化しやすい株になったらと考えると、
慄然とするような気分になります。

学校行事などでの集団感染の事例も増えていますので、
感染対策にはくれぐれも留意して頂ければと思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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極私的感染症流行情報(2023年2月11日) [仕事のこと]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は祝日の土曜日でクリニックは休診です。

今日はクリニック周辺の感染症情報です。

クリニックでは1階で通常診療を行い、
感染症のリスクがあって、
適宜検査が必要と思われる患者さんは、
事前にお電話でご連絡を頂いて時間を決めた上で、
2階の発熱外来で対応しています。

この1か月で142名の患者さんを2階の発熱外来で対応しました。

その内訳は、
新型コロナウイルスの感染が49例、
インフルエンザA型の感染が31例、
インフルエンザB型の感染が2例、
新型コロナとインフルエンザA型の、
同時感染が疑われるケースが1例でした。

1月中旬までは陽性であれば新型コロナの比率が多く、
発熱者における陽性率は低下している、
という感じでしたが、
1月中旬以降はインフルエンザA型の陽性率がぐっと増え、
下旬には完全に新型コロナと逆転しているという経過です。

昨日新型コロナ流行後の季節性インフルエンザ感染では、
家族内感染がより増加している、
というアメリカのデータをご紹介しましたが、
実際にクリニックで経験している感染でもそうした傾向は顕著で、
家族全員が感染するという事例が、
新型コロナではなくインフルエンザで見られている、
という状態です。

症状はインフルエンザA型に関しては、
典型的なものは寒気と高熱ですが、
これは新型コロナのオミクロン株の感染でも、
今は殆ど同じような事例が多く、
咽頭所見は必ず観察していますが、
咽頭後編の発赤やリンパ濾胞の所見にも、
全く差は見られていません。

現時点ではインフルエンザと新型コロナウイルスの感染は、
ほぼ同等のものとなり、
その重症度や経過もとても似通っていて、
その診断は検査をしないと見分けは付かない、
というのが、
クリニックの事例から感じる現時点での印象です。

そんな状況であるので、
診断は今はもっぱら、
インフルエンザと新型コロナの抗原同時検出で施行していて、
診断の困難な事例のみ、
新型コロナのRT-PCR検査を追加する、
という感じで診療を行っています。
インフルエンザのPCR検査は健康保険では施行出来ないからです。

ただ、抗原検査はタイミングにより陽性率が変わるので、
概ね発症から12時間以上は経過した時点で、
検査を行うことを原則とし、
早期の診断は新型コロナのみであれば、
RT-PCR検査を優先しています。
こちらは症状出現時には陽性となるからです。

このまま新型コロナが収束するかどうかはまだ分かりませんが、
地域の小さなクリニックが通常の診療として診る範囲においては、
現状インフルエンザと新型コロナの感染は、
同等のものとして扱っても、
大きな問題のない状況であることは事実であるようです。
ただ、勿論、
重症の患者さんを多く診られる基幹病院などの先生であれば、
また別の認識をお持ちであるかも知れません。

主にオミクロン株流行以前の知見として、
新型コロナの感染が季節性インフルエンザなどと比較して、
重症化リスクや死亡リスクが高いというデータがあり、
また罹患後の後遺症と呼ばれるような遷延する体調不良や、
心血管疾患などのリスク増加など、
新型コロナの感染に特異的と思われる知見もあるので、
それがトータルな軽症化に伴って、
どのように推移するのかは、
今後も慎重に見て行く必要がありますが、
多くの感染症の中で新型コロナのみを、
特別視する必要がなくなりつつあることは、
確かなことのように思います。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い休日をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。
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極私的新型コロナウイルス感染症の現在(2023年1月20日) [仕事のこと]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は金曜日でクリニックは休診ですが、
老人ホームの診療などには廻る予定です。

それでは今日の話題です。
今日はクリニックの周辺の新型コロナウイルス感染症の現況です。

今週から発熱外来を受診される方ははっきりと減り、
新型コロナウイルスの抗原検査やRT-PCR検査の陽性率も、
明らかに低下しています。

2週間ほど前には、
発熱患者の7割から8割が新型コロナ、
という感じであったのですが、
今週は1から2割程度が新型コロナ陽性で、
嘔吐や下痢が主体の急性胃腸炎の方が多く、
インフルエンザA型が、
こちらもチラホラという感じになっています。

抗原検査は、
慎重に両側の鼻腔の奥から採取を行っても、
発症翌日までは結構陰性の事例が多く、
RT-PCR検査をして確認出来た、
というケースが多いのが実際です。
近隣のクリニックでは唾液の抗原検査をもっぱら施行していますが、
そちらで午前中陰性であった、という方が、
午後に受診して鼻腔の抗原検査で陽性、
というケースが複数ありました。
そんな訳で個人的には唾液の抗原検査は、
全く信用はしていません。

最近COVID-19後遺症と思われる方の受診が増えていて、
1か月ほど前くらいの時期には、
遷延する咳症状という方が多く、
中に軽症肺炎が持続している方が複数いたのですが、
ここ最近の傾向としては、
Brain Fogと呼ばれるような、
「頭がぼんやりして考えることが出来ない」
というような症状が増加していることを実感しています。
患者さんは若い方が多く、
軽症の感冒のような症状で治癒したのですが、
仕事や学校に戻ってみると、
身体もだるいし、頭がぼんやりして、
とても仕事や勉強の出来る状態ではない、
というような経過になるのです。
こうした症状への対応については、
早急にその対処方針がまとめられ、
系統的かつ科学的な治療が可能となるような、
研究の積み重ねを期待したいと思います。

今回の流行は、
「自然に集束した」という言い方が出来そうで、
このまま一旦収束に向かえば、
良くも悪くも春の5類への変更という方針は、
規定路線となる可能性が高そうです。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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極私的新型コロナウイルス感染症の現在(2023年1月13日) [仕事のこと]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は金曜日でクリニックは休診ですが、
老人ホームの診療などには廻る予定です。

それでは今日の話題です。

今日はクリニック周辺の感染症状況です。

相変わらず感冒症状の主体は新型コロナ、
という状況は続いています。

咽頭の所見を確認して、
咽頭後壁の発赤が明瞭にある場合には、
最近は抗原検査(インフルエンザと新型コロナの同時測定)で、
チェックをしているのが8割以上で、
それで7割くらいは診断が付くので、
診断困難な事例のみRT-PCR検査に廻す、
という方針で診療をしています。

咽頭後壁の発赤が著明でなく、
症状も軽症の場合には、
抗原検査では偽陰性となるケースが多いので、
RT-PCRを優先して施行しています。

咽頭後壁の発赤でインフルエンザが診断出来る、
と言われるような方もいますが、
以前書いたように僕は懐疑的で、
インフルエンザの流行期にはしばしば見られた咽頭所見が、
今はほぼ新型コロナの所見として見られているのが実際です。

ですから、抗原検査施行の振り分けとしては有効でも、
インフルエンザと新型コロナの鑑別には、
役に立たないという気がします。

症状は一般に軽症で、
ワクチン未接種で若い人は、
高熱と寒気で急性発症というケースが多く、
「これはインフルエンザか…」と思って検査をすると、
新型コロナというケースが多いのが現状です。

勿論インフルエンザA型の感染も散見はされますが、
敢くまでチラホラという感じです。

高齢者主体の新型コロナによる死亡事例が、
多く報告されて問題となっています。

クリニックで診療している感触としては、
全体に新型コロナの症状は軽症化していると思います。
肺炎の事例も一時は多く認められたのですが、
最近は少ないという印象を持っています。

それでどうして死亡事例が多いのかについては、
幾つかの可能性が想定されます。

その1つは実際の感染者と報告数との乖離です。

2022年の9月下旬以降、
原則65歳以下では、
一部を除き保健所の届け出は対象外となりましたから、
自宅で抗原検査をして陽性でもそれっきり、
というような患者さんが増加しています。
届け出の代わりに陽性者登録という仕組みはあるのですが、
登録は義務ではなく、
結構面倒なので、
多くの方は登録をせずにそのまま療養している、
ということが多いと思います。
たとえば家族5人が感染しても、
登録は1人だけ、というようなことも多いのですね。
これでは報告数は全く実数を反映していないということになり、
潜在的には数倍から10倍を超えるような感染者が、
いることが想定されます。

つまり死亡率はそのままか、もしくはより低いのに、
把握されている感染者数がごく一部に過ぎないので、
死亡者数が目立ってしまう、
という理屈です。

これは大学病院で診療をしている精神科の医師の事例ですが、
発熱から新型コロナの感染を疑い、
自分で抗原検査を施行して陽性を確認。
大学から陽性者登録をするよう指示されたため、
登録をやりかけたものの、
検査キットの画像を保存せず、キットを捨ててしまい、
医療機関にも掛かっていなかったので、
登録が出来ず、
「ええい、面倒臭い、もう止めた」
と登録をしかなった、という話がありました。
実話です。

専門家の筈の医師でさえそうなのですから、
一般の方が登録をしなくても、
責める訳にはゆきません。

この間拝見した近隣の大学病院の先生のコメントでは、
救急車で担ぎ込まれた高齢者を、
入院後に検査すると陽性というケースが増えている、
というものがありました。

確かに高齢者では発熱も少なく、
軽度の感冒症状のみというケースが増えていて、
そのため新型コロナの診断自体下っていないのですが、
急に呼吸不全などを起こすというケースが、
一定レベルあるのではないかと思います。

以前であれば、軽症の患者さんでも、
積極的に検査をするという流れがあったのですが、
今は国の方針としても、
「軽症者は医療機関を受診する必要はない」
という考え方なので、
結果として診断が遅れて重症化する、
というケースが多いのです。

つまり、これが死亡数の多くなったもう1つの可能性で、
高齢者の感染が初期に診断されないケースが増えていて、
重症化への対応も遅れてしまっている、
という可能性が考えられるのです。

これは昨年末に老人ホームで感染した高齢者のケースですが、
微熱や咳痰など、軽症の感冒症状で発症し、
その後酸素飽和度の低下があったので、
病院ではない都の療養施設に入所となりました。
1週間後に療養期間は終了としたとして、ホームに戻ったのですが、
戻った日から酸素飽和度は90を切る低値で、
咳や痰がらみも続き、
翌日には高熱が出ました。
それで保健所に再度相談して、
今度は近隣の総合病院に入院。
結果はCOVID-19に併発した細菌性肺炎でした。

これは以前であれば、最初から入院となったケースなのですが、
最近は中間施設的な位置づけの高齢者療養施設で経過をみる、
というケースが増えていて、
そこでしっかり健康観察が行われていれば良いのですが、
検査などは行わない施設なので、
療養期間が過ぎれば機械的に退所、
ということが多いのでは、
という印象を持っています。

この方がたとえばホーム入所者ではなく、
ご自宅にお帰りになったとすれば、
肺炎が悪化して手遅れになった可能性が、
高かったことは想定されるところです。

このように、高齢者の療養や健康観察のレベルに、
以前よりばらつきが大きく、
結果として重症化リスクの高い高齢者が、
放置されて悪化する事態を招いているのではないか、
という想定も可能です
これが僕の考える3つめの可能性です。

今後の状況がどう動くかは分かりませんが、
加納な限り発熱外来は継続して、
最低限出来ることを続けたいと思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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新型コロナウイルス感染症の現況(2023年1月7日) [仕事のこと]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は土曜日で午前午後とも石原が外来を担当する予定です。

今日はクリニック周辺の感染症情報です。

新型コロナの感染が2022年の12月から増加し、
ぐっと数は少ないのですが、
インフルエンザA型の感染も毎日数例は診断されるようになっています。

ざっくりした印象で言うと、
高熱と寒気で発症するような事例はインフルエンザのことが多く、
新型コロナの方は咽頭痛や痰がらみの咳と微熱、
という程度の方が圧倒的に多いという感じです。

特にワクチン接種を複数回施行している高齢者では、
鼻かぜ程度の症状の方が多いのが特徴です。

嘱託をしている老人ホームで、
2022年の8月にクラスターが発生して、
その時は次々と感染が拡大して、
十数人が一度に…という修羅場になったのですが、
12月末に再び施設内で感染が見られたものの、
職員2人、入所者1人で収束しました。

これはかつて季節性インフルエンザでも、
同様の現象を経験しています。
まだ施設入所者や職員は漏れなくワクチン接種、
というような習慣がなかった時期には、
一気に20人が高熱を発症、
というようなクラスターが発生したのですが、
それが毎年ワクチン接種を継続するようになると、
罹っても数例で収束する、
というような状態に留まるようになります。

新型コロナウイルス感染症についても、
施設では12月初旬には、
5回目のオミクロン対応ワクチンの接種を済ませていましたから、
その集団免疫が、
クラスターを最小範囲に留めた、
という言い方は出来るように思います。

当面派生した変異はあっても、
オミクロン株を主体とした感染が続く範囲においては、
こうした軽症化の傾向自体は継続するのではないかと思われ、
そのまま通常の感冒に近付いてゆく、
というのが現状最も楽観的な見通しであることは間違いがありません。
ただ、別個の重症化率の高い変異株が、
かつてのデルタ株のように出現する可能性はないとは言えませんから、
まだ見通しが明るいとは言えません。

インフルエンザは咽頭所見から、
他の感冒と鑑別が可能だという意見があり、
それを利用したAI活用の診断システムと称するものも、
販売されています。
ただ、確かに過去の流行時期においては、
「なるほど、これがインフルエンザの特徴的所見なのね」
というように感じたこともありましたが、
少なくともこの1週間において、
新型コロナとインフルエンザA型の咽頭所見に、
明確な差は認められず、
「咽頭所見でこの2つの疾患を見分けることは出来ない」
というのが今の個人的な見解です。

以前はRT-PCR検査を診断の主体としていましたが、
現状インフルエンザと新型コロナの双方が流行して、
症状からの鑑別がほぼ不可能という状況では、
両者の抗原同時測定をするのが一番効率的で、
遺伝子検査が健康保険ではインフルエンザに施行出来ない現状では、
RT-PCR検査は抗原検査で診断が不確定な時の、
新型コロナの補助診断の役割に格下げの感じになっています。

状況は読めない部分が多く、
日々の疲弊感も強いのですが、
どうにかバランスを取りながら、
この先行き不透明な時代に、
出来ることを積み重ねたいとは思っています。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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極私的新型コロナウイルス感染症情報(2022年7月28日) [仕事のこと]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。

今日はクリニック周辺の感染症情報です。

クリニック周辺でも新型コロナウイルス感染症が猛威を振るっています。

ここ数日はクリニックでも、
連日20件を超えるRT-PCR検査を施行していまして、
それ以外に事例によっては抗原検査を施行したり、
自宅で採取して頂いた検体を持って来て頂いて検査もしていますが、
それでも多くの方に対応困難と、
お断りをしないといけない状態が続いています。

RT-PCR検査の結果報告も相変わらず遅れ気味で、
翌日の深夜になることはさすがに前回以降はありませんが、
午後6時は廻ることが殆どで、
それから20名を超える患者さんに1人ずつ電話をして説明し、
それからネットの専用システムを使用して、
保健所に届け出を出すと、
概ね夜の9時は廻ってしまい、
他の仕事も山積みなのですが、
疲弊してしまって手がまわらない状況です。

感染リスクの観点から、
近隣の方に限って受診をして頂くことを、
基本的な方針としていますが、
先日も荒川区で近隣全ての医療機関に対応を断られた、
という家族の方が、
お見えになって家族で検査を施行しました。
家族5人全員陽性です。

ゲノム解析の結果が3週遅れくらいで戻って来るのですが、
それを見ると、
確かにこの1から2週間はBA.5主体の感染の可能性が高いのですが、
それ以前の時期は、
7月初旬でもまだBA.2の亜型が感染の主体で、
BA.5は散見される程度、というような現状です。
この辺りは報道されているような情報とは、
かなりの乖離があるという印象です。

行政の対応も迷走している感じがあって、
先週に濃厚接触者の隔離期間を7日から5日に短縮し、
しかも2日目と3日目に抗原検査を施行して、
結果が陰性であれば3日目から解除、
という方針が報道されましたが、
その通達がメールで送信されたのは7月23日のことで、
そこには「7月22日から運用される」と記載されていました。

その時点ではまだ運用されていないのに、
報道が先行されると、
一般の方は「もう決定された」という理解をされるので、
そうした質問をされますし、
運用が施行された後にしか、
正式な説明は届かないのですから、
いつものことですが、
現場を無視したやり方にはうんざりします。

専門家会議の方も言われているように、
この短縮の規定は非常に疑問で、
現行のオミクロン株の潜伏期は概ね2から3日程度ですが、
家族内感染のケースでは、
当然後からの接触感染というような事例もあり、
5日目を超えて発症する、
というケースが稀ではありません。

そもそも変異株が変われば、
潜伏期も変わるのがこの病気の特徴で、
今のオミクロン株の潜伏期の短さの方が特殊とも言えます。
いつ新たな変異にシフトするか予想も出来ず、
潜伏期がより長くなってしまえば、
この規定は何の意味もなくなってしまいます。
その時に迅速に変更がなされるのでしょうか?
今のグズグズの体制では、
とてもそうしたことが出来るとは思えません。

それでも日々やれることをやるしかありませんし、
本日も気を引き締めて、
診療に当たりたいと思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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極私的新型コロナウイルス感染症情報(2022年7月23日) [仕事のこと]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は土曜日で、
午前午後とも石原が外来を担当する予定です。

今日はクリニック周囲の感染症情報です。

オミクロン株の急激な感染拡大により、
クリニックも目一杯、限界に近い日々が続いています。

一番困るのが提携している大手検査会社の対応の不安定さで、
もう最初の流行時からRT-PCR検査をお願いしていて、
報告ミスや報告遅延など、
多くのトラブルをどうにか乗り越えては来たのですが、
今週の火曜日に検体採取して提出した検査結果が、
通常は翌日の夕方には届く筈のところ、
5時を過ぎても届く気配がありません。
それで検査会社の営業所に問い合わせると、
「今日は前日の2倍の量の検体が提出されているため、
結果は午後9時以降に遅れる予定です」
という愕然とするような答えです。

確かに以前にも何度も同じようなことはあったのですが、
その度に「より迅速に対応できる体制を整えます」
というようなお返事はもらっていたので、
さすがに同じようなことは起こらないだろう、
というように思っていたのですが、
その考えは甘かったのです。

患者さんには、
「翌日の夕方にはご連絡します」
というようにお話はしてしまっていたのですね。
「今日は結果が届くのが遅れる見込みです」
というような先触れがあれば、
勿論そうした説明をするのですが、
前日まではそうした気配は全くなかったので、
同じに説明するしかないですよね。

それで夜の9時というのはさすがにあり得ません。

それで検査をした21人の患者さん全員に、
その時点で電話をしたのですね。
「大変申し訳ありませんが、検査結果が遅れています。
夜9時以降になる予定ですが夜遅くに電話をしても構いませんか?」
というようにお話をして、
全員の方から同意を得たので、
それで一旦は少し気持ちが落ち着きました。

それが午後6時過ぎのことです。

その後食事をしたり雑用をしたりして夜の9時を待ちましたが、
検査結果の届くサイトを開いても、
届く気配がありません。
ようやく午後9時30分くらいに動きがあり、
2名の検査結果が確認出来ました。

でも何故2名だけなのでしょうか?

取り急ぎ検査会社に連絡を入れてみると、
驚愕の答えが返って来ました。
提出した21検体のうち、2検体のみ先のグループで検査をして、
順調に結果は出たのですが、
次の19検体を測定器に掛けたところ、
増殖不良の不具合があって、
信頼のおける結果が得られなかったので、
今再検査に入っている、と言うのです。

PCR検査など今ではほぼほぼ全自動で、
稀に再検査が掛かることはありますが、
19検体全てが再検査などと言うことは、
俄かには信じがたい事態です。

それでは再検査の結果はいつ頃出るのかと聞くと、
「明日の10時以降になります」という、
これも驚愕の答えです。

そもそも夕方までには出る筈で、
その旨前日に患者さんには説明をしているのです。
それが検査がパンク状態で9時になるというので、
全ての患者さんにその旨連絡をしているのです。
それをまた、明日になりますと連絡しなければいけないのです。

検査会社の不手際と段取りの悪さを、
どうして僕がしりぬぐいして、
何度も謝りの電話をしなければいけないのでしょうか?

とても理不尽で納得がゆきません。

明日になるなどと言うのは申し訳が立たないと、
検査会社に猛抗議して、
その後再検査の結果は深夜の3時には出ます、
という確約をもらいました。

深夜の3時?

呆然としましたが仕方がありません。
それで午後の10時から患者さん19人に再び電話をして、
大変申し訳がないのだけれど、
再検査になったので夜中から早朝にしか結果が出ません、
明日の朝7時から順次連絡をするとお話をしました。
中には10時にならないと起床しない、
という方もいたので、
その方には時間をずらしてご連絡をすることにしました。

それから仮眠をとって、
深夜3時の連絡を待ちました。
本当に深夜に結果が出るのか、
とても信用が出来なかったからです。

それでも3時過ぎには結果が確認されました。
全員陽性です!

それで翌日の7時から順次電話をして、
10時過ぎに最後の方に連絡をして、
その日のドタバタは何とか終わりました。

その後はどうにか翌日の午後6時までには、
結果が出る状態が続いていますが、
いつ何が起こるのかは分かりません。

毎日毎日、
検査希望の電話を受け、
出来るものはお受けして、
もう無理であればお断りをし、
態度が悪いとお叱りを受け、
診察をして検査をして、
段取りが悪いとまたお叱りを受け、
結果を待って電話を掛け、
陽性者(現状は殆ど全員)の届け出を出し、
その仕事を全て通常の診療の合間に行っているので、
目まぐるしく時が過ぎてゆきます。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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極私的新型コロナウイルス感染症情報(2022年7月18日) [仕事のこと]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は祝日でクリニックは休診です。

今日は久しぶりにクリニック周辺の感染症情報をお届けします。

今ご存じのように、
オミクロン株の感染が猛威を振るっています。

クリニックでは6月25日から、
明らかなRT-PCR検査の陽性率の上昇が認められ、
ゲノム解析はまだ6月25日測定分しか届いていないのですが、
同日からオミクロン株のBA.5が同定されるようになっています。
それまでは2022年の1月から3月くらいまではBA.1で、
それ以降はBA.2とその亜型に変化してきた、という経緯です。
2022年5月は40%台くらいの陽性率であったのが、
6月25日から7月16日までの集計では、
111件の検査(有症状のみ)をして80件が陽性と、
70%を超える陽性率となっています。

まあ、ほぼBA.5の感染力の高さによって、
今回の急激な感染拡大が起こっていることは間違いがありません。

今回の感染については、
昨年のデルタ株以前に感染した人は勿論、
今年の初めにBA.1に感染した人も、
再感染が起こっているのが実際です。
つまり、免疫は一旦リセットされている、
というように考えた方が現実に近いのです。

小児に関しては、
2022年1月には大人の感染が主体だったのが、
3月くらいから保育園や小学校などの集団感染が、
一気に増加したという経緯がありました。
何故かは不明なのですが、
感染流行に時間差があったのですね。
そのためか、今のところ小児の感染は、
家族内感染ではあるのですが、
それ以外ではかなり限定的です。

乳幼児に関しては、
RSウイルスやヒトメタニューモウイルスによる、
咳を伴う感冒が非常に多く、
手足口病も多いのですが、
オミクロンBA.5によると思われるような流行は、
殆ど見られていません。

これはおそらくもう少しすると時間差で、
小児の流行が本格化するのではないかと想定されます。

症状は急な発熱と咽頭痛というケースが多く、
高熱の事例は特にワクチン未接種者で多いという印象です。
咽頭所見は咽頭後壁の発赤とリンパ濾胞の腫脹が特徴的で、
勿論これはインフルエンザでもこうした所見はありますから、
新型コロナウイルス感染症のみの特徴ということはないのですが、
今の段階でそうした所見と症状経過があれば、
かなりの高確率で新型コロナであることは、
経験的には間違いがないと思います。
潜伏期は1から3日という感じで、
3日を超えての発症は稀です。

今困っているのは検査キットなどの不足で、
抗原検査は信頼性の高い医療用キットについては、
卸で既に出荷調整に入っていて、
注文してもいつ入荷するか不明という状況です。
少し在庫があるので凌いでいますが、
それがなくなって入荷がなければどうしようもありません。
感度の低いキットやデータも不明のような商品については、
入手は可能なのですが、
そんなものを使うつもりはありません。
余計に診断に混乱を招くだけだからです。

RT-PCR検査についてもかなり怪しい状態で、
採取容器や備品が不足しています。
これも今在庫のある分で凌いでいるのですが、
それがなくなったら検査会社から入荷する保証はありません。

実際に近隣の医療機関でも、
もう検査が出来ないと発熱外来を止めてしまっているところが、
複数あるのが現状です。
先週も「10か所に聞いたが全て断わられた」という患者さんが受診されました。
ただ、勿論クリニックでも、
希望される方を全て受け入れることは出来ていません。
ここ数日は初診の方では、
お断りする方の方が多いのが実際です。

この2年以上クリニックなりに、
やれることを頑張ってやっては来たのですが、
もう疲弊してしまって、
継続することに疑問を感じる状況なのですね。

RT-PCR検査の診療報酬ですが、
昨年の半分以下に削減されているのですね。
陽性の患者さんを診療した時の診療報酬も今月から削減されて、
来月はより削減されることが決まっているのですね。
これまで以上の流行があるのに、
それはあまりに酷い対応ではないかしら。
健康観察に対して都から出る補助金は、
一気に半分くらいに減額になるのです。
こうした締め付けがあるので、
近隣の総合病院はコロナ患者の受け入れを、
完全に止めてしまったんですね。
それもどうかな、とは思うのですが、
経営的なことだけで考えれば、
まあ合理的な結論のようにも思えます。

そもそも今回はもう打つ手なしという感じでしょ。

今のBA.5主体の感染は、
これまでの標準的な個別の感染対策では、
防ぐことは困難なのですね。
またデルタ株以前の時期には、
感染を抑え込むような有効性を、
ワクチンが示していたのですが、
オミクロン株以降は感染そのものの防御効果はかなり限定的で、
重症化予防のみ有効というレベルに留まっています。
それも一定の有効性があるのは、
せいぜい3か月程度です。
ワクチン未接種で高熱の感染、
という事例は増えていますから、
未接種の方が接種することは今でも有効と思いますが、
4回目接種以降の有効性は感染予防に関しては期待は出来ません。
そうなると、行動制限しか、
今の感染を抑え込む手立てはないのですが、
それはやらない、経済と両立する、と言っているのですね。
それは裏を返せば、
何もしないで自然に感染が収束するのを我慢して待つ、
ということと同義です。
ただ、そのためには人口の6割は感染する必要がありますよね。
そこまでこのまま我慢することが可能でしょうか?

現状ではどうも難しいように思えてなりません。

専門家会議も、
今回の山を越えたら、
新型コロナを季節性インフルエンザなどと同じ扱いにすることを検討する、
というニュアンスのことを言っているんですね。

おそらくそうなるのだと思いますが、
その前にこの山を本当に乗り越えることが出来るのかと考えると、
何か暗澹たる予想に至るのが今の状況なのです。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い休日をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。
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