ビタミンC を巡る謎を考える [医療のトピック]
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。
それでは今日の話題です。
今日はこちら。
今年のUrolithiasis誌に掲載された、
ビタミンC の摂取量とシュウ酸カルシウム結石との関連についての総説です。
ビタミンC については、
幾つかの謎が存在しています。
その1つ目は、
天然のビタミンC に対して、
主に抗酸化剤として使用されているような、
合成のビタミンC は天然とは別物で、
身体に対する害が大きい、
という意見があることです。
ネットで幅を利かせているような医療従事者の皆さんは、
概ねこうした意見には反対していて、
「アスコルビン酸という同じ成分なのだから、
天然でも合成でも違いがある筈がない」
という見解を表明しています。
ただ、その根拠となるような知見であったり文献が、
そこに引用されることはあまりありません。
こうした人達の特徴として、
代替医療的なものを攻撃する時には、
「まともな論文がない」とか、
「介入試験のデータがない」とか、
「あの研究者は適当な奴だ」
というようなことを執拗に言う割には、
こうしたデータのないような問題については、
「構造が同じなのだから違いのある筈がない」
というような一言で、
その根拠を示そうとはあまりしません。
その一方で怪しいフードライターと称する人であったり、
食品研究家や医療ジャーナリストを称する人が、
自信満々の筆致で、
「合成のビタミンC があるでしょ。
あれは有害で天然とは全くの別物なのです」
というようなことを書いています。
ただ、その根拠は、
「○○大学名誉教授の○○先生がそう言っていたから」
であるとか、
「天然のビタミンC には化学式では表現されない、
特殊な酵素が含まれているから」
とか、
「合成のビタミンC の多くは○国製なので信用できない」
というような、
こちらもあまり科学的とは言えないような、
噂話の類のような曖昧模糊としたものです。
もう1つのビタミンC の謎は、
ビタミンC を過剰に摂取すると、
尿路結石や腎不全が増えるのかどうか、
ということです。
これも、
医療者かそうでないかには関わらず、
大量のビタミンC の注射などの治療を、
優れたものとして信奉しているような人は、
「そんなことがある筈がない。スウェーデンのデータは出鱈目だ」
というようなことを、
青筋を立てて言い立てるのですが、
それほどのこだわりのない人は、
「とりすぎると結石は増えると思いますよ」
というような冷静な対応をしています。
上記の文献はこのビタミンC の摂取と、
シュウ酸カルシウム結石との関連について、
これまでの知見をまとめて解説を加えたものです。
それでは、
上記文献にまとめられた知見を中心として、
現在分かっているビタミンC についての知識を整理し、
この質問2つに何とか答えを出したいと思います。
いちいち出典をお示しはしませんが、
主に上記文献と、
そこに引用されている文献を元にした記載とご理解下さい。
ビタミンC はアスコルビン酸という物質で、
人工的にはブドウ糖から合成されます。
アスコルビン酸を産生するのに必要な酵素である、
グロノラクトン・オキシダーゼが、
哺乳類やコウモリや魚の一部では機能していないので、
食事などで外から補充する必要があるのです。
この酵素が進化の過程で働かなくなったのは、
4500万年ほど前のことだと推定されています。
アスコルビン酸の主な役割は、
身体の中で生成された過酸化物を還元して無毒化することです。
ビタミンC が抗酸化物である、
という所以がここにあります。
何故進化の過程でアスコルビン酸を、
自前で合成することが出来なくなったのかは、
解明されていない1つの謎ですが、
ある研究者は身体を酸化ストレスに対して敏感にすることで、
危険に対応する能力を高めるためなのでは、
というような推測をしています。
植物は二酸化炭素がなくても、
「苦しい!」と暴れたりはしませんが、
人間は酸素が少し足りなかったり、
二酸化炭素が少し多くなると、
苦しいと大騒ぎをして、
その状況を何とかしようと行動を起こします。
そうした状態があるからこそ、
生物は進化して生き残ったのではないか、
というような仮説です。
ビタミンC に抗酸化作用があると言うと、
ビタミンC があることで、
身体の健康が保たれている、
というように感じます。
その意味では、
沢山ビタミンC があれば、
それだけ身体は健康になるように思います。
しかし、身体の酸化を防止するということは、
自らは酸化して不安定なラジカルになるということです。
大量のビタミンC が酸化すれば、
それだけ身体に有害な物質が、
結果としては増えることになります。
つまり、
大量のビタミンC が酸化して、
しかもそれがスムースに排泄されないと、
身体にはそれだけ有害物質が溜まる、
ということになる訳です。
人間の身体においては、
毎日60ミリグラムのアスコルビン酸が使用され、
女性であれば70ミリグラム、
男性であれば90ミリグラムを摂取していれば、
その帳尻が合うようになっています。
ただ、それではアスコルビン酸を摂取しないと、
すぐに身体にとって大きな問題になるかと言うと、
それは必ずしもそうではなくて、
一旦酸化したアスコルビン酸が、
再び還元されて元に戻る、
という仕組みが身体にはあり、
数週間程度の期間であれば、
それで身体にとって必要最小限のアスコルビン酸は、
利用することが可能になっているのです。
アスコルビン酸の主な酸化物は脱水素アスコルビン酸で、
DHAと略称されています。
このDHAの環構造が開くと、
DKAという化合物になり、
これが更に代謝されたものの1つがシュウ酸です。
身体に過剰なアスコルビン酸が入ると、
シュウ酸のような代謝物として、
またアスコルビン酸のままでも、
尿からの排泄が行われます。
放射線でラベルしたアスコルビン酸を使用した実験の結果、
細胞外液には150ミリグラムのアスコルビン酸と2.5ミリグラムのシュウ酸が分布し、
細胞内には1500ミリグラムのアスコルビン酸と50ミリグラムのシュウ酸があり、
そして尿からは毎日、
20ミリグラムのアスコルビン酸と30ミリグラムのシュウ酸が排泄されます。
このうち、
尿へのシュウ酸の排泄が増えると、
それがシュウ酸カルシウムの結石の原因になると考えられています。
ここで問題は、
アスコルビン酸の代謝がどのように行われているのか、
ということの詳細が明らかではないことです。
幾つかの代謝産物に分かれ、
一部はそのままの形で尿に排泄されることは間違いがありません。
しかし、代謝産物同士の相互作用があり、
また一部の代謝物は再度アスコルビン酸に戻るので、
シュウ酸は代謝物の一部であるに過ぎず、
ビタミンC の摂取量と排泄されるシュウ酸との間に、
どのような関係があるのかが明瞭ではないのです。
過剰なアスコルビン酸がシュウ酸に置換され、
それが尿中に排泄されて尿路結石の原因になる、
という考え方は、
1958年の古い論文が元になっていて、
そこではアスコルビン酸の主な代謝物がシュウ酸である、
という結論になっているのですが、
当時の代謝物などの測定法は、
現在の目から見てあまり正確なものではないので、
その結論には疑問の声があるのです。
複数の疫学データにおいて、
ビタミンC の摂取量やビタミンのCのサプリメントの使用と、
尿路結石との間に一定の関連があるというデータが得られています。
また、癌治療などの目的で施行されている、
大量のビタミンC の点滴治療を施行中の患者で、
急性の腎不全やシュウ酸腎症と呼ばれる、
シュウ酸の過剰排泄に伴う腎機能障害が、
重篤なものを含めて複数報告されています。
ただ、その一方でビタミンC の大量点滴を行っている患者さんの多くは、
特にそうした症状を発症していません。
仮にビタミンC が過剰であれば、
その量に応じて尿中のシュウ酸が増えるのだとすれば、
ビタミンC を大量に静脈内に入れれば、
大量のシュウ酸が尿中に排泄され、
もっと多くの患者さんがシュウ酸腎症になってもおかしくはない筈ですが、
実際には問題のあるのは少数の事例のみなのです。
つまり、
単純にビタミンC の摂取量と、
尿中のシュウ酸の排泄量が一致しているという訳ではないのです。
従って、
先に第2の質問の答えとしては、
「ビタミンCを過剰に摂取すると、シュウ酸結石やそれに伴う腎障害のリスクは高まるけれど、大多数のシュウ酸腎症は、ビタミンCのみが原因ではない」
ということになります。
次に天然と合成のビタミンCは違うのか、
という第1の質問についてですが、
アスコルビン酸(L型)という構造自体は1種類なので、
その物質自体の性質は同一ですが、
合成のアスコルビン酸は廉価な中国製のものが主に流通していて、
その構造が完全に天然のアスコルビン酸と同一とは言い切れず、
またアスコルビン酸は非常に酸化されやすい不安定な物質で、
複数の代謝物が混合することにより、
その性質は変化する可能性があるという点、
また天然の食品中の存在するシュウ酸などの物質が、
影響を与える可能性も否定出来ないので、
全てのビタミンCが同一は言えない、
ということが言えます。
これは要するに、
天然の方がより健康的とも言い切れないのです。
ただ、生体はアスコルビン酸をその代謝物を含めて、
上手く活用するような仕組みを持っているので、
多くの場合、特殊な金属イオンなどを含む酸化物が産生されたりしない限りは、
どのような組成のアスコルビン酸が体内に入っても、
大きな差は生じないのでは、
という推測は可能です。
従って、
第1の質問に対する答えとしては、
「ビタミンC の代謝が明確ではないので、合成されたアスコルビン酸を摂取することと、天然のビタミンCを摂取することが、同一とは言い切れない。その一方で違うという根拠も乏しい」
ということになります。
今日はビタミンC を巡る謎について、
僕なりに考えてみました。
それでは今日はこのくらいで。
今日が皆さんにとっていい日でありますように。
石原がお送りしました。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。
それでは今日の話題です。
今日はこちら。
今年のUrolithiasis誌に掲載された、
ビタミンC の摂取量とシュウ酸カルシウム結石との関連についての総説です。
ビタミンC については、
幾つかの謎が存在しています。
その1つ目は、
天然のビタミンC に対して、
主に抗酸化剤として使用されているような、
合成のビタミンC は天然とは別物で、
身体に対する害が大きい、
という意見があることです。
ネットで幅を利かせているような医療従事者の皆さんは、
概ねこうした意見には反対していて、
「アスコルビン酸という同じ成分なのだから、
天然でも合成でも違いがある筈がない」
という見解を表明しています。
ただ、その根拠となるような知見であったり文献が、
そこに引用されることはあまりありません。
こうした人達の特徴として、
代替医療的なものを攻撃する時には、
「まともな論文がない」とか、
「介入試験のデータがない」とか、
「あの研究者は適当な奴だ」
というようなことを執拗に言う割には、
こうしたデータのないような問題については、
「構造が同じなのだから違いのある筈がない」
というような一言で、
その根拠を示そうとはあまりしません。
その一方で怪しいフードライターと称する人であったり、
食品研究家や医療ジャーナリストを称する人が、
自信満々の筆致で、
「合成のビタミンC があるでしょ。
あれは有害で天然とは全くの別物なのです」
というようなことを書いています。
ただ、その根拠は、
「○○大学名誉教授の○○先生がそう言っていたから」
であるとか、
「天然のビタミンC には化学式では表現されない、
特殊な酵素が含まれているから」
とか、
「合成のビタミンC の多くは○国製なので信用できない」
というような、
こちらもあまり科学的とは言えないような、
噂話の類のような曖昧模糊としたものです。
もう1つのビタミンC の謎は、
ビタミンC を過剰に摂取すると、
尿路結石や腎不全が増えるのかどうか、
ということです。
これも、
医療者かそうでないかには関わらず、
大量のビタミンC の注射などの治療を、
優れたものとして信奉しているような人は、
「そんなことがある筈がない。スウェーデンのデータは出鱈目だ」
というようなことを、
青筋を立てて言い立てるのですが、
それほどのこだわりのない人は、
「とりすぎると結石は増えると思いますよ」
というような冷静な対応をしています。
上記の文献はこのビタミンC の摂取と、
シュウ酸カルシウム結石との関連について、
これまでの知見をまとめて解説を加えたものです。
それでは、
上記文献にまとめられた知見を中心として、
現在分かっているビタミンC についての知識を整理し、
この質問2つに何とか答えを出したいと思います。
いちいち出典をお示しはしませんが、
主に上記文献と、
そこに引用されている文献を元にした記載とご理解下さい。
ビタミンC はアスコルビン酸という物質で、
人工的にはブドウ糖から合成されます。
アスコルビン酸を産生するのに必要な酵素である、
グロノラクトン・オキシダーゼが、
哺乳類やコウモリや魚の一部では機能していないので、
食事などで外から補充する必要があるのです。
この酵素が進化の過程で働かなくなったのは、
4500万年ほど前のことだと推定されています。
アスコルビン酸の主な役割は、
身体の中で生成された過酸化物を還元して無毒化することです。
ビタミンC が抗酸化物である、
という所以がここにあります。
何故進化の過程でアスコルビン酸を、
自前で合成することが出来なくなったのかは、
解明されていない1つの謎ですが、
ある研究者は身体を酸化ストレスに対して敏感にすることで、
危険に対応する能力を高めるためなのでは、
というような推測をしています。
植物は二酸化炭素がなくても、
「苦しい!」と暴れたりはしませんが、
人間は酸素が少し足りなかったり、
二酸化炭素が少し多くなると、
苦しいと大騒ぎをして、
その状況を何とかしようと行動を起こします。
そうした状態があるからこそ、
生物は進化して生き残ったのではないか、
というような仮説です。
ビタミンC に抗酸化作用があると言うと、
ビタミンC があることで、
身体の健康が保たれている、
というように感じます。
その意味では、
沢山ビタミンC があれば、
それだけ身体は健康になるように思います。
しかし、身体の酸化を防止するということは、
自らは酸化して不安定なラジカルになるということです。
大量のビタミンC が酸化すれば、
それだけ身体に有害な物質が、
結果としては増えることになります。
つまり、
大量のビタミンC が酸化して、
しかもそれがスムースに排泄されないと、
身体にはそれだけ有害物質が溜まる、
ということになる訳です。
人間の身体においては、
毎日60ミリグラムのアスコルビン酸が使用され、
女性であれば70ミリグラム、
男性であれば90ミリグラムを摂取していれば、
その帳尻が合うようになっています。
ただ、それではアスコルビン酸を摂取しないと、
すぐに身体にとって大きな問題になるかと言うと、
それは必ずしもそうではなくて、
一旦酸化したアスコルビン酸が、
再び還元されて元に戻る、
という仕組みが身体にはあり、
数週間程度の期間であれば、
それで身体にとって必要最小限のアスコルビン酸は、
利用することが可能になっているのです。
アスコルビン酸の主な酸化物は脱水素アスコルビン酸で、
DHAと略称されています。
このDHAの環構造が開くと、
DKAという化合物になり、
これが更に代謝されたものの1つがシュウ酸です。
身体に過剰なアスコルビン酸が入ると、
シュウ酸のような代謝物として、
またアスコルビン酸のままでも、
尿からの排泄が行われます。
放射線でラベルしたアスコルビン酸を使用した実験の結果、
細胞外液には150ミリグラムのアスコルビン酸と2.5ミリグラムのシュウ酸が分布し、
細胞内には1500ミリグラムのアスコルビン酸と50ミリグラムのシュウ酸があり、
そして尿からは毎日、
20ミリグラムのアスコルビン酸と30ミリグラムのシュウ酸が排泄されます。
このうち、
尿へのシュウ酸の排泄が増えると、
それがシュウ酸カルシウムの結石の原因になると考えられています。
ここで問題は、
アスコルビン酸の代謝がどのように行われているのか、
ということの詳細が明らかではないことです。
幾つかの代謝産物に分かれ、
一部はそのままの形で尿に排泄されることは間違いがありません。
しかし、代謝産物同士の相互作用があり、
また一部の代謝物は再度アスコルビン酸に戻るので、
シュウ酸は代謝物の一部であるに過ぎず、
ビタミンC の摂取量と排泄されるシュウ酸との間に、
どのような関係があるのかが明瞭ではないのです。
過剰なアスコルビン酸がシュウ酸に置換され、
それが尿中に排泄されて尿路結石の原因になる、
という考え方は、
1958年の古い論文が元になっていて、
そこではアスコルビン酸の主な代謝物がシュウ酸である、
という結論になっているのですが、
当時の代謝物などの測定法は、
現在の目から見てあまり正確なものではないので、
その結論には疑問の声があるのです。
複数の疫学データにおいて、
ビタミンC の摂取量やビタミンのCのサプリメントの使用と、
尿路結石との間に一定の関連があるというデータが得られています。
また、癌治療などの目的で施行されている、
大量のビタミンC の点滴治療を施行中の患者で、
急性の腎不全やシュウ酸腎症と呼ばれる、
シュウ酸の過剰排泄に伴う腎機能障害が、
重篤なものを含めて複数報告されています。
ただ、その一方でビタミンC の大量点滴を行っている患者さんの多くは、
特にそうした症状を発症していません。
仮にビタミンC が過剰であれば、
その量に応じて尿中のシュウ酸が増えるのだとすれば、
ビタミンC を大量に静脈内に入れれば、
大量のシュウ酸が尿中に排泄され、
もっと多くの患者さんがシュウ酸腎症になってもおかしくはない筈ですが、
実際には問題のあるのは少数の事例のみなのです。
つまり、
単純にビタミンC の摂取量と、
尿中のシュウ酸の排泄量が一致しているという訳ではないのです。
従って、
先に第2の質問の答えとしては、
「ビタミンCを過剰に摂取すると、シュウ酸結石やそれに伴う腎障害のリスクは高まるけれど、大多数のシュウ酸腎症は、ビタミンCのみが原因ではない」
ということになります。
次に天然と合成のビタミンCは違うのか、
という第1の質問についてですが、
アスコルビン酸(L型)という構造自体は1種類なので、
その物質自体の性質は同一ですが、
合成のアスコルビン酸は廉価な中国製のものが主に流通していて、
その構造が完全に天然のアスコルビン酸と同一とは言い切れず、
またアスコルビン酸は非常に酸化されやすい不安定な物質で、
複数の代謝物が混合することにより、
その性質は変化する可能性があるという点、
また天然の食品中の存在するシュウ酸などの物質が、
影響を与える可能性も否定出来ないので、
全てのビタミンCが同一は言えない、
ということが言えます。
これは要するに、
天然の方がより健康的とも言い切れないのです。
ただ、生体はアスコルビン酸をその代謝物を含めて、
上手く活用するような仕組みを持っているので、
多くの場合、特殊な金属イオンなどを含む酸化物が産生されたりしない限りは、
どのような組成のアスコルビン酸が体内に入っても、
大きな差は生じないのでは、
という推測は可能です。
従って、
第1の質問に対する答えとしては、
「ビタミンC の代謝が明確ではないので、合成されたアスコルビン酸を摂取することと、天然のビタミンCを摂取することが、同一とは言い切れない。その一方で違うという根拠も乏しい」
ということになります。
今日はビタミンC を巡る謎について、
僕なりに考えてみました。
それでは今日はこのくらいで。
今日が皆さんにとっていい日でありますように。
石原がお送りしました。
2016-07-04 07:44
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先月に「ペットボトルのお茶は危険だ」とする記事を読んだので、興味深く拝読しました。ペットボトルのお茶は外出時によく購入していました。確かにビタミンCと表示されています。この記事を読んで以降、ペットボトルのお茶を買わないようにしました。
記事はこちら→
http://biz-journal.jp/2016/06/post_15377.html
こわいなと思った点は
1. 厚生労働省が定めるビタミンCの摂取推奨量は1日100mgで、ペットボトル緑茶500mlあたりのビタミンC含有量と同じであること。
2. 合成ビタミンC(L-アスコルビン酸)は活性酸素を大量に発生させる。(天然ビタミンCはほとんど発生させない)
3. 粗悪品のビタミンCが、輸入され、加工品として日本国内で販売されている可能性があること。
以上の3点です。(全て上記のサイトの内容からです。)
この記事の見出しがセンセーショナルすぎるかなと思わなくもないですが、活性酸素(ガン)と天然ビタミンC/合成ビタミンCの関連性が気になりました。体に悪い可能性のあるものは、できればさけたいという気持ちから、ペットボトルのお茶には注意するようになりましたが、先生はこの記事についてどう思われますか?
by オレンジ (2016-07-14 14:48)
オレンジさんへ
先月同じサイトに連載を始めたので、
あまり立場上論評出来ないのですが、
上の記事を読んで頂ければ、
ペットボトルの記事の不思議さは、
ご理解頂けるのではないかと思います。
少しその解答になるような記事を、
そのうち載せたいと思っています。
食品に添加されているビタミンCというのは、
酸化の阻止剤であって、
別に健康に良いものではないことは確かです。
ただ、それが即有害、ということにも、
ならないように思います。
by fujiki (2016-07-14 15:55)
石原先生
コメントありがとうございます。
先生の連載、後でじっくり拝読いたします。
新しい関連記事、楽しみにしています。
身体にいいもの、悪いもの、日々勉強しつつ、できる範囲で生活にとりいれていきたいと思っています。
by オレンジ (2016-07-19 13:24)
先生、
EsterC や LypriCel
と言ったビタミンCを最近飲用していますが、有害ではないのでしょうか。
2年前にアトピーになりしばらく落ち着いていたのですが、
3ヶ月程前から急激に悪化してきたため、ステロイドを体や顔に使用せざるを得ないにでDHEAとビタミンCなどをとっています。
by Shinta (2017-10-05 15:38)
Shintaさんへ
個別の製品の安全性については何とも言えませんが、
ビタミンCを少し多めに摂ること自体は、
特に問題はないと思います。
by fujiki (2017-10-07 08:23)