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「キングダム 運命の炎」 [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は日曜日でクリニックは休診です。

休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
キングダム 運命の炎.jpg
漫画の「キングダム」を実写映画化した、
シリーズの第3弾が、
今ロードショー公開されています。

これは多分今漫画の実写映画を監督したら、
当代随一と言って良い、
佐藤信介監督のもと豪華キャストが集結した、
日本映画としては破格の娯楽連続活劇映画で、
勿論海外の同種の作品や娯楽大作と比較すれば、
予算は多分10分の1かそれ以下くらいでしょうから、
画格として見劣りがするのは仕方がないのですが、
「安っぽさ上等」と割り切って、
その中で最善の娯楽を観客に提供しよう、
という姿勢が素直に好感が持てます。

その分を弁えた演出が、
おそらく佐藤監督の最も優れた資質のように、
個人的には思います。

1作目は続編があるかどうかは不明ですから、
その中で完結する、という姿勢で作られていましたが、
2作目からは完全に連続活劇というパターンで、
マーベルのシリーズ辺りをお手本として、
ラストには続編に繋がるカットを入れています。

作品の流れで見る限り、
おそらく次作の4作目で一区切り、
ということになりそうです。

今回はほぼほぼ2部作の前半、という感じの作りになっていて、
それを知らないで観ると、
「えっ、これで終わりなの…」という感じにはなると思います。
本来は○○編パート1のようにするべきだったと思いますが、
集客を気にしてそこに触れていないのが、
やや姑息な感じはします。

ただ、それを別にすれば、
前半と後半を分けた構成にしても、
10万単位の兵が激突する戦場を描くという大風呂敷を、
曲りなりにも絵として成立させた力業にしても、
これまでのシリーズで培われた経験が、
良く活きているという気がします。

かなりカリカチュアされたキャラクターが登場する原作で、
それを活かしてリアルにし過ぎない、
という実写化の工夫がいいですよね。
これ、リアルにしたら、
とてもハリウッド製や中国製にはかなわない素材でしょ。
そこに少し遊びを入れることで、
チープさを受け入れやすくして、
バランスを取っているんですね。
これはかなり高度な綱渡り的な演出で、
佐藤監督のこれぞ真骨頂という感じがしました。

いずれにしても、いつになるのか分かりませんが、
次作の公開も心待ちにしたいと思います。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い休日をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。
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