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「オッペンハイマー」 [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は土曜日で午前午後とも石田医師が外来を担当する予定です。

土曜日は趣味の話題です。
今日はこちら。
オッペンハイマー.jpg
クリストファー・ノーラン監督の新作で、
原爆の開発計画を主導した理論物理学者のオッペンハイマーの、
数奇な人生を描いたドラマです。

その内容から、
一度は配給会社が手を引いて公開がなくなり、
配給会社が代わって漸く公開となりました。
米アカデミー賞作品賞など7部門の受賞に輝きました。

これはなかなか良かったですよ。

これまで観たノーラン監督の作品の中では、
個人的には「インターステラー」と「メメント」に次いで、
好きな1本です。

ただ、確かに日本公開に躊躇したのも分かる感じがするのは、
本当にアメリカがあまり意味もなく無雑作に日本に原爆を落とした、
ということの分かるようなエピソードが、
かなり直接的にかつ即物的に描かれているので、
見て辛い気分になる方や、
憤りを感じる方もいると思います。

その点は注意の上鑑賞する必要のある映画です。

ただ、アメリカ視点の物語としては、
原爆の開発のいきさつや、その後の世界に与えた影響、
科学者と社会や政治との関係などが、
過不足なくリアルに描かれていて見応えがあり、
何よりオッペンハイマーという、
偉大でも卑小でもない稀有な1人の人間が、
キリアン・マーフィーの肉体をもって、
鮮やかに画面に刻まれていました。

これは絶対アイマックスで観るべき映画で、
音効の迫力が素晴らしいんですね。
原爆実験のカウントダウンの盛り上がりから爆音の迫力、
また原爆投下が成功して、
喜ぶ人達の踏み鳴らす靴音の轟音など、
音の迫力が映画の見せ場の大きな部分を担っているからです。

あまりネタばれは良くないのですが、
アインシュタインがキーパーソンとして登場して、
ほぼ本物、というビジュアルも凄いですし、
物凄く絶妙な役割を果たしていて、
ラストを鮮やかに締め括る辺りに最も感銘を受けました。

色々な感想の方があると思いますが、
原爆開発を扱った映画の中では、
間違いなくトップに位置する意欲的な大作で、
ノーラン監督が外連味は封印しながら、
その映像技巧を駆使して描いた3時間は、
必見の映像体験と言って間違いはないと思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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