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「映画 イチケイのカラス」 [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は土曜日で午前中は石田医師が、
午後2時以降は石原が外来を担当する予定です。

土曜日は趣味の話題です。
今日はこちら。
イチケイノカラス.jpg
テレビドラマで好評だった「イチケイノカラス」が、
映画版として今公開されています。

ドラマの劇場版、
という枠を逸脱しないジャンル映画なので、
独立した映画としてそれほどの評価にはならないのですが、
主人公2人のキャラ設定が抜群に魅力的で、
演じる竹野内豊さんと黒木華さんの演技も良く、
ドラマシリーズと同じ脚本家による意欲的な台本を、
「コンフィデンスマンJP」の田中亮監督が、
伏線を縦横に巡らせた技巧的な娯楽作に仕上げています。

これは法曹界を舞台にして、
ヒット作の「HERO」に似通ったところのあるドラマで、
その映画版と同じように、
田舎町を牛耳る政治家と企業が絡む大きな事件の、
ちょっとした綻びである見かけ上小さな事件を、
主人公達が掘り下げることによって、
見えなかった大きな真相が明らかになる、
というような構成に見えます。

でも、実はそれ自体がミスリードになっているんですね。

これは前例がない訳ではなく、
最近時々見られる趣向の1つではありますが、
なかなか練り上げられたプロットで感心しました。

ただ、健康に悪影響を与える有害物質の存在が、
1つのキーになっているのですが、
その内容が「一体どんな物質なの!?」
と声を上げたくなるような矛盾に満ちたものなので、
その点は詰めが甘いなあ、とガッカリしました。
科学的検証の部分については、
もう少し知識のある人が、
チェックに当たって欲しいものだと感じました。

また、海難事故の場面のCG処理が非常にお粗末で、
せっかくの魅力的なオープニングが、
気勢を削がれた感じはありました。

このように今一つ、という感はあるジャンル映画ですが、
意欲的で凝った構成と手練れの役者さんの競演は、
なかなか見ごたえがあり、
映画館に足を運ぶ意味はある映画だと思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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