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「メトロポリス」(串田和美演出版) [演劇]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は日曜日でクリニックは休診です。
自宅のパソコンが壊れてしまい、
四苦八苦していたので今日は夜の更新になりました。

休みの日は趣味の話題です。

今日はこちら。
メトロポリス.jpg
戦前のラング監督によるSF映画「メトロポリス」を、
元黒テントの加藤直さんが脚色し、
串田和美さんがやや趣味的に演出した舞台が、
今シアターコクーンで上演されています。

メトロポリスという仮想の巨大都市が独裁者に支配されていて、
その独裁者の息子の自分探しと、
独裁者が死んだ妻そっくりに作った女性アンドロイドにより、
メトロポリスが内部から崩壊するという、
きわめて古典的なドラマで、
ほぼ原作通りのストーリーが展開されるのですが、
上演されている「渋谷」という都市と、
ドラマが関連があるような仕掛けも用意をされています。

様式的なセットとリズムを刻む音楽と、
集団でのダンスが物語を進める構図は、
維新派へのオマージュの感じもあり、
マームとジプシー辺りを意識したような感じもあります。
地下の労働者の群れや女郎街は、
昔の黒テント風に処理されていますし、
「物語る演劇」的な感じもあります。
串田和美さん自身が、
旅の隠者のような狂言回しの謎の人物を演じ、
アジテーターのような飴屋法水さんと掛け合いを演じる場面は、
かなり趣味的でお遊び的な感じもあります。

演技の部分は、
人間の女性と悪意に満ちたアンドロイドを2役で演じる松たか子さんが、
さすがに達者なところを見せていました。
森山未來さんのまっすぐな感じも悪くありません。

ただ、全体には中途半端に趣味的な作品で、
集団舞踏的な部分をメインにするのであれば、
もっと集団としての訓練が必要で、
プロデュース的作品としては今一つであったように思いました。

物好きな方以外には、
あまりお勧めは出来ません。

それでは今日はこのくらいで。

おやすみなさい。

石原がお送りしました。
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