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王龍禅寺「十一面観音菩薩磨崖仏」 [仏像]

こんにちは。
六号通り診療所の石原です。

さっき奈良から戻って来ました。
今朝は東大寺の講堂跡まで走って、
柔軟やしょぼい腹筋、腕立てなどしました。
万城目学の「鹿男あをによし」で、
主人公が最初に鹿に話し掛けられる場所です。
話し掛けて欲しかったのですが、
そう上手くはいきませんでした。

芝生が多くて最高のロケーションなのですが、
鹿のフンだらけで気軽に横になれないのが困ります。

今日はまた奈良の石仏を観て頂きます。

王龍寺(正式には王龍禅寺)の十一面観音磨崖仏様です。

王龍寺は奈良市の西方、
奈良公園から車で20分くらいの位置にあります。

あまり観光寺化はされていない山寺で、
今日も参拝者は殆どお盆のお墓参りの地元の方でした。

ゴルフ場に囲まれたような場所にあり、
ゴルフ場開場時は、
かなりガッカリの雰囲気だったと思うのですが、
今ではゴルフ場もかなり寂れた感じなので、
結構景色が馴染んで来た印象です。

このお寺は一旦廃寺となり、
江戸時代に再興されたので、
本堂や山門など、今に残るお寺の建物は、
殆ど江戸時代以降のものなのですが、
御本尊は、時代は遡る南北朝時代に、
大岩に彫り込まれた、
磨崖仏の観音様である、
という点がユニークです。

こちらをご覧下さい。
王龍寺本堂.jpg
山中にある王龍寺の本堂です。
江戸時代の建築です。

前もってお寺の方にお願いして、
お堂のカギを開けて頂き、
中に入りました。

では次を。
王龍寺本堂内陣.jpg
本堂の内陣です。
奥に蝋燭の明かりで、
浮かび上がっているのが御本尊様です。

まずお参りをしてから、
更に奥へと進みます。
勿論お寺の方に撮影の許可は頂いています。

では次です。
王龍寺本尊遠景.jpg
これが御本尊様です。
大岩は高さ4.5メートルで幅が5.5メートル。
崖に沿って覆い堂が建っているのではなく、
仏様の彫られた岩を切り出して、
その上にお堂が建てられています。

お堂の後ろは崖になっていて、
そこの岩を削り取るようにして、
お堂を建てたのかな、と思いますが、
詳細は分かりません。

正面に十一面観音様がいらっしゃり、
その右手には不動明王様が小さく彫り込まれています。

時代は南北朝時代ですが、
まだ鎌倉の石仏の流麗で神秘的な雰囲気を残す、
見事な造形です。

すぐ前に一本の蝋燭が灯り、
横には小さな窓が作られていて、
そこからも自然光が差し込みます。
その2種類の明かりが交錯して、
神秘的な風情を作り出します。
この雰囲気は完璧です。

それではもう少し近付きましょう。
王龍寺本尊全景.jpg
素晴らしいですよよね。
江戸時代からこうして守られているので、
磨崖仏としては非常に保存状態が良いのです。

最後はアップでどうぞ。
王龍寺本尊近接.jpg
今日はお寺の御本尊としてまつられる、
磨崖の仏様を観て頂きました。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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