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COCOON PRODUCTION 2023「シブヤデマタアイマショウ」 [演劇]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は日曜日でクリニックは休診ですが、
終日レセプト作業の予定です。

休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
シブヤデアイマショウ.jpg
2021年に上演された松尾スズキさんのミュージカルレビューショー、
「シブヤデアイマショウ」が、
シアターコクーンの休館に合わせて、
第2弾として今日まで上演されています。

これは第1弾がとても楽しかったので、
今回も是非と思い、
初演の能年玲奈さんが出ていないのが残念ですが、
期待して足を運びました。

今回もとても楽しかったですよ。

松尾スズキさんの関わった舞台としては、
この10年くらいでしたら一番好きな作品で、
過去を遡っても、
「愛の罰」の初演でしょ、それから「嘘は罪」の初演、
「キレイ」の初演、スズナリでやった1人芝居、
それに継ぐくらいに好きです。

基本的な構成は第一弾と同じなのですが、
前回はヒロインの能年玲奈さんが、
今回は多部未華子さんに代わり、
それに応じてヒロインの役柄も変更されて、
前回は能年さんが「召使を孕ませて家出した地方の名家のおぼっちゃま」
というとてもシュールで、
能年さんでなければ、とても演じられないな、
というような役柄を演じて素晴らしかったのですが、
今回は多部さんが本人を演じ、
彼女がホテルで寝ていると、
「不思議の国のアリス」もどきに、
ウサギに導かれて渋谷の町を彷徨うという、
夢の世界で別人格を演じる、
という趣向になっていました。

もう1つの主筋は、
前回も登場した秋山菜津子さんが,
自分自身をヒロインにしたミュージカルを作る、
という話で、
これは前回はダークサイドに堕ちた、
松尾スズキを救う、というようなお話であったのです。

この作品は何より松尾さんが、
パフォーマーとしての本領発揮の感じで、
恥ずかしそうに頑張っている姿がとても楽しいのです。
最初から客席にヨロヨロと登場する、
動きの藝からして素敵ですし、
得体の知れないダンスや歌も、
多部さんや秋山さんとの掛け合いも、
これはもう円熟した古典芸能を鑑賞するような気分です。

歌のレパートリーの中では、
「キレイ」で個人的には最高の名曲だと思っている、
「ここにいないあなたが好き」を、
初演のオリジナルキャストである、
秋山菜津子さんと村杉蝉之介さんが、
歌い上げてくれたのが最高のご馳走でした。
ただ、一般の知名度は低い曲なので、
客席の反応は薄かったのがとても残念です。

「コクーンの終末」ですし、
もっと終末感満点に、
破壊的な作品にしてくれても…
という思いもあるのですが、
松尾さんもそうした破滅的な時期は過ぎているのだと思いますし、
これはこれでとても素敵な時間だったと思います。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い休日をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。
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