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「哀愁しんでれら」 [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は土曜日で午前中は石田医師が、
午後2時以降は石原が外来を担当する予定です。

土曜日は趣味の話題です。
今日はこちら。
哀愁しんでれら.jpg
2016年のクリエーター発掘コンテストのグランプリ企画を、
映像化したオリジナルのサスペンスです。

土屋太鳳さん演じる児童相談所に勤める女性が、
ひょんなことからバツイチで子持ちの開業医の男性に巡り会い、
とんとん拍子で結婚するのですが、
男性も子供も大きな闇を抱えていて、
ラストにはとんでもない惨劇が待っています。

湊かなえさん原作の「告白」の映画みたいな感じですね。
原色の色彩を活かした様式的な演出もそうですし、
徹底して人間の嫌な部分をクローズアップして、
非現実的な犯罪に強引に落とし込む感じも一緒です。
シンデレラと青髯の物語を絡めて、
ラストは嫌ミスの世界に着地する、という趣向です。

ただ「告白」と比較しても、
ラストへの段取りがかなり唐突で、
悪趣味度が強いようには感じます。
自分達だけの幸せを追求するという家族3人の思いが、
最終的に3人だけの世界を作る、
という共通のハッピーエンドに至るというロジックだと思いますが、
その最後の決断の部分に、
説得力がないのが一番の問題のように思います。

キャストでは闇を抱えた娘を演じたCOCOさんが、
抜群の怪演で素晴らしく、
土屋太鳳さんも振り切れた芝居で、
そのちょっと苛つく感じが、
役柄に説得力を持たせていました。
田中圭さんはやや意外性を狙ったキャスティングと思いますが、
冬彦さんキャラはちょっと違和感があり、
その演技も基本的には今まで通りなので、
その闇を感じにくいというきらいはあったと思います。

総じて悪くはないのですが、
モンスター的家族と、
人間の負の部分をこれでもかと描くような作風は、
今の世の中にはちょっと周回遅れの感じがあって、
ラストは衝撃的というより、
不快なだけに感じる方も多そうです。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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