「ダークナイト」 [映画]
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は日曜日でクリニックは休診です。
休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
2008年に公開されてヒットした、
クリストファー・ノーラン版バットマンの第二作、
「ダークナイト」が今アイマックスでリバイバルされています。
ノーラン監督の新作「テネット」の露払い的な上映です。
僕は2008年というと丁度殆ど映画を観ていない時期だったので、
この映画も観ていませんでした。
今回はアイマックス版での初見となりました。
クリストファー・ノーラン監督というと、
出世作の「メメント」の技巧を駆使した迷宮世界が忘れがたくて、
個人的にはそうした世界を期待してしまうので、
バットマンなんかやらなくてもな、
というようには思ってしまうのですが、
実際大スクリーンで観てみると、
スケールのある臨場感の作り方が素晴らしくて、
この堂々たるアクション大作という雰囲気は、
かつてのアメリカアクション映画を、
一段スケールアップしたような凄みがあって、
確かに良いな、というように思いました。
CGも勿論使っているのですが、
基本的には実写でスケール感を出して、
そこに補助的に使うという節度のある感じがいいですよね。
病院の爆破とか、段階的に連鎖してゆく感じが独特で、
ああ映画だな、という感じに満ちています。
これ基本は「ダーティーハリー」だと思うんですね。
この映画のバットマンはコスプレヒーローではなくて、
誰にも理解されなくても孤高の存在として悪と戦う、
一匹オオカミのはぐれ者みたいなイメージでしょ。
それで最後は罪を被ってヒーローの座を捨て、
ダークナイトになるというのですから、
「ダーティーハリー」のラストと同じですよね。
刑事アクションを現代の意匠で蘇らせた、
というのが、この映画の本質である、
という気がします。
ヒース・レジャーのジョーカーが、
確かに凄いですよね。
これはただ役者だけの力ではなく、
ノーランの演出も凄いと思うんですね。
最初の登場の時のゆらゆらと動く後ろ姿など、
それだけでただごとではない、という感じがしますよね。
あの構図とスケール感の妙は、
ノーランの演出の精華だと思います。
そんな訳でとても面白く、迫力満点で、
見応えのある映画なのですが、
話はちょっと暗すぎるという気はしますね。
今観るからかも知れませんが、
アメリカの今を照射しているような気がしますね。
この混乱した救いのない絶望的な感じ。
映画なんだから、ここまで暗い話にしなくてもいいのに、
というのが正直な感想でした。
好きな映画かと言われると困るのですが、
ノーランにしてなしえた孤高のアクション映画で、
見応えのある1本ではあると思います。
それでは今日はこのくらいで。
皆さんも良い休日をお過ごし下さい。
石原がお送りしました。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は日曜日でクリニックは休診です。
休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
2008年に公開されてヒットした、
クリストファー・ノーラン版バットマンの第二作、
「ダークナイト」が今アイマックスでリバイバルされています。
ノーラン監督の新作「テネット」の露払い的な上映です。
僕は2008年というと丁度殆ど映画を観ていない時期だったので、
この映画も観ていませんでした。
今回はアイマックス版での初見となりました。
クリストファー・ノーラン監督というと、
出世作の「メメント」の技巧を駆使した迷宮世界が忘れがたくて、
個人的にはそうした世界を期待してしまうので、
バットマンなんかやらなくてもな、
というようには思ってしまうのですが、
実際大スクリーンで観てみると、
スケールのある臨場感の作り方が素晴らしくて、
この堂々たるアクション大作という雰囲気は、
かつてのアメリカアクション映画を、
一段スケールアップしたような凄みがあって、
確かに良いな、というように思いました。
CGも勿論使っているのですが、
基本的には実写でスケール感を出して、
そこに補助的に使うという節度のある感じがいいですよね。
病院の爆破とか、段階的に連鎖してゆく感じが独特で、
ああ映画だな、という感じに満ちています。
これ基本は「ダーティーハリー」だと思うんですね。
この映画のバットマンはコスプレヒーローではなくて、
誰にも理解されなくても孤高の存在として悪と戦う、
一匹オオカミのはぐれ者みたいなイメージでしょ。
それで最後は罪を被ってヒーローの座を捨て、
ダークナイトになるというのですから、
「ダーティーハリー」のラストと同じですよね。
刑事アクションを現代の意匠で蘇らせた、
というのが、この映画の本質である、
という気がします。
ヒース・レジャーのジョーカーが、
確かに凄いですよね。
これはただ役者だけの力ではなく、
ノーランの演出も凄いと思うんですね。
最初の登場の時のゆらゆらと動く後ろ姿など、
それだけでただごとではない、という感じがしますよね。
あの構図とスケール感の妙は、
ノーランの演出の精華だと思います。
そんな訳でとても面白く、迫力満点で、
見応えのある映画なのですが、
話はちょっと暗すぎるという気はしますね。
今観るからかも知れませんが、
アメリカの今を照射しているような気がしますね。
この混乱した救いのない絶望的な感じ。
映画なんだから、ここまで暗い話にしなくてもいいのに、
というのが正直な感想でした。
好きな映画かと言われると困るのですが、
ノーランにしてなしえた孤高のアクション映画で、
見応えのある1本ではあると思います。
それでは今日はこのくらいで。
皆さんも良い休日をお過ごし下さい。
石原がお送りしました。
2020-07-12 12:02
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