橋本病からバセドウ病への移行事例と粘液水腫画像 [医療のトピック]
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は金曜日でクリニックは休診ですが、
老人ホームの診療などには廻る予定です。
それでは今日の話題です。
今日はこちら。
2019年のLancet誌に掲載された、
甲状腺疾患での特徴的な皮膚病変についての症例報告です。
こうした画像はあまりありませんし、
事例にも興味深い点があるのでご紹介をさせて頂きます。
オランダの専門医療機関からの報告です。
橋本病に伴う甲状腺機能低下症で、
初診時にTSHが83mIU/Lと増加していた患者に、
甲状腺ホルモン製剤が開始されました。
その患者が今度は57歳時に、
目の痛みと不安感、手の震えを訴えて受診。
今度はTSHが0.02と低下しており、
バセドウ病の自己抗体も陽性で、
今度はバセドウ病と診断されました。
それでチラーヂンSを75μgの投与に加えて、
メルカゾール30mgを併用する併用療法が開始されました。
その1年後にその患者さんが、
今度は両下肢の皮膚の腫れを主訴に皮膚科を受診しました。
その時の画像がこちらです。
特に痛みはなくロウのような触感の、
やや固い不整形の隆起性の病変があります。
皮膚の生検を行ったところ、
ムコ多糖の沈着が病変の主体で、
甲状腺機能異常による粘液水腫と診断されました。
甲状腺機能自体はバセドウ病による機能亢進が継続していました。
バセドウ病と橋本病の合併はそれほど珍しいことではありませんが、
通常はバセドウ病による機能亢進状態から、
橋本病による機能低下に移行することが多く、
今回のように橋本病からバセドウ病に移行するというケースは稀です。
ただ、実際にはそうしたケースもあることは、
心に留めておく必要があると思います。
そして、通常は甲状腺機能低下症の症状とされることが多い、
皮膚病変の粘液水腫ですが、
こちらもバセドウ病の合併症として、
生じることがあるようです。
それでは今日はこのくらいで。
今日が皆さんにとっていい日でありますように。
石原がお送りしました。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は金曜日でクリニックは休診ですが、
老人ホームの診療などには廻る予定です。
それでは今日の話題です。
今日はこちら。
2019年のLancet誌に掲載された、
甲状腺疾患での特徴的な皮膚病変についての症例報告です。
こうした画像はあまりありませんし、
事例にも興味深い点があるのでご紹介をさせて頂きます。
オランダの専門医療機関からの報告です。
橋本病に伴う甲状腺機能低下症で、
初診時にTSHが83mIU/Lと増加していた患者に、
甲状腺ホルモン製剤が開始されました。
その患者が今度は57歳時に、
目の痛みと不安感、手の震えを訴えて受診。
今度はTSHが0.02と低下しており、
バセドウ病の自己抗体も陽性で、
今度はバセドウ病と診断されました。
それでチラーヂンSを75μgの投与に加えて、
メルカゾール30mgを併用する併用療法が開始されました。
その1年後にその患者さんが、
今度は両下肢の皮膚の腫れを主訴に皮膚科を受診しました。
その時の画像がこちらです。
特に痛みはなくロウのような触感の、
やや固い不整形の隆起性の病変があります。
皮膚の生検を行ったところ、
ムコ多糖の沈着が病変の主体で、
甲状腺機能異常による粘液水腫と診断されました。
甲状腺機能自体はバセドウ病による機能亢進が継続していました。
バセドウ病と橋本病の合併はそれほど珍しいことではありませんが、
通常はバセドウ病による機能亢進状態から、
橋本病による機能低下に移行することが多く、
今回のように橋本病からバセドウ病に移行するというケースは稀です。
ただ、実際にはそうしたケースもあることは、
心に留めておく必要があると思います。
そして、通常は甲状腺機能低下症の症状とされることが多い、
皮膚病変の粘液水腫ですが、
こちらもバセドウ病の合併症として、
生じることがあるようです。
それでは今日はこのくらいで。
今日が皆さんにとっていい日でありますように。
石原がお送りしました。
2019-10-18 06:01
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