プッチーニ「マノン・レスコー」(2018年ローマ歌劇場来日公演) [オペラ]
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は土曜日で午前中は石田医師が、
午後2時以降は石原が外来を担当する予定です。
今日は土曜日なので趣味の話題です。
今日はこちら。
ローマ歌劇場の来日公演の演目として、
プッチーニの「マノン・レスコー」が上演され、
その神奈川県民ホールの舞台に足を運びました。
プレヴォーの小説「マノン・レスコー」は、
オペラやバレエとして、
これまでに何度も劇化されています。
今上演されている中で最も古いのが、
フランスのオーベール作曲によるオペラで、
これは日本で上演されたことは、
本格的にはほぼないと思います。
海外で上演された録画がDVDなどで観ることは出来て、
それを観るとロッシーニに近い、
超絶歌唱連続の楽しい作品です。
次にフランスで作曲されたのがマスネによる「マノン」で、
デセイ様やネトレプコなどの名歌手が上演したことで、
最近は上演されることの多いヴァージョンです。
如何にもフランスオペラらしい、
楽しく情感や切なさにも満ちた素敵な作品で、
場が多すぎて、やや長く繰り返しの多い点が難です。
僕は新国立劇場で上演されたものと、
英国ロイヤルオペラで、
アンナ・ネトレプコが演じたものを生で聴いています。
ネトレプコ版は同じ公演を2回聴きましたが、
これはもう抜群でした。
大興奮!
そしてもう1つのオペラ版マノンが、
このプッチーニの「マノン・レスコー」です。
プッチーニのマノンは彼の出世作ですが、
ドラマを重視したより新しいオペラとなっていて、
音楽を利用した情景描写が非常に長いということと、
ダイナミックで膨らみのある感情表現が魅力です。
こちらもこれまで日本で上演される機会は決して多くはなく、
僕は2012年に新国立劇場で上演したものを1回聴いているだけで、
今回が2回目の機会です。
今回の上演は主役のマノンを歌った、
クリスティーネ・オポライスの初来日が目玉で、
相手役のグレゴリー・クンデも、
オテロなどを得意とする名テノールです。
正直僕の聴いた舞台は、
まだオーケストラと歌手とのコンビネーションが今ひとつで、
とても良いところがある一方で、
オケと声とのタイミングが合わなかったり、
声が消されるような部分も多く、
やや欲求不満の気味の出来であったように思います。
大柄で恰幅の良いクンデが、
純真な学生役というのもちょっと違和感があります。
オポライスはさすがの迫力で、
2幕の二重唱の部分など、
もの凄くエロチックで肉感的であることに驚きました。
ビジュアルも抜群の美しさです。
これでもう少し音と歌のバランスが良ければなあ、
とは何度も思いましたが、
これはもう舞台は生ものなので仕方がありません。
演出もセンスのあるもので、
トータルにはさすがのクオリティであったと思います。
それでは今日はこのくらいで。
今日が皆さんにとっていい日でありますように。
石原がお送りしました。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は土曜日で午前中は石田医師が、
午後2時以降は石原が外来を担当する予定です。
今日は土曜日なので趣味の話題です。
今日はこちら。
ローマ歌劇場の来日公演の演目として、
プッチーニの「マノン・レスコー」が上演され、
その神奈川県民ホールの舞台に足を運びました。
プレヴォーの小説「マノン・レスコー」は、
オペラやバレエとして、
これまでに何度も劇化されています。
今上演されている中で最も古いのが、
フランスのオーベール作曲によるオペラで、
これは日本で上演されたことは、
本格的にはほぼないと思います。
海外で上演された録画がDVDなどで観ることは出来て、
それを観るとロッシーニに近い、
超絶歌唱連続の楽しい作品です。
次にフランスで作曲されたのがマスネによる「マノン」で、
デセイ様やネトレプコなどの名歌手が上演したことで、
最近は上演されることの多いヴァージョンです。
如何にもフランスオペラらしい、
楽しく情感や切なさにも満ちた素敵な作品で、
場が多すぎて、やや長く繰り返しの多い点が難です。
僕は新国立劇場で上演されたものと、
英国ロイヤルオペラで、
アンナ・ネトレプコが演じたものを生で聴いています。
ネトレプコ版は同じ公演を2回聴きましたが、
これはもう抜群でした。
大興奮!
そしてもう1つのオペラ版マノンが、
このプッチーニの「マノン・レスコー」です。
プッチーニのマノンは彼の出世作ですが、
ドラマを重視したより新しいオペラとなっていて、
音楽を利用した情景描写が非常に長いということと、
ダイナミックで膨らみのある感情表現が魅力です。
こちらもこれまで日本で上演される機会は決して多くはなく、
僕は2012年に新国立劇場で上演したものを1回聴いているだけで、
今回が2回目の機会です。
今回の上演は主役のマノンを歌った、
クリスティーネ・オポライスの初来日が目玉で、
相手役のグレゴリー・クンデも、
オテロなどを得意とする名テノールです。
正直僕の聴いた舞台は、
まだオーケストラと歌手とのコンビネーションが今ひとつで、
とても良いところがある一方で、
オケと声とのタイミングが合わなかったり、
声が消されるような部分も多く、
やや欲求不満の気味の出来であったように思います。
大柄で恰幅の良いクンデが、
純真な学生役というのもちょっと違和感があります。
オポライスはさすがの迫力で、
2幕の二重唱の部分など、
もの凄くエロチックで肉感的であることに驚きました。
ビジュアルも抜群の美しさです。
これでもう少し音と歌のバランスが良ければなあ、
とは何度も思いましたが、
これはもう舞台は生ものなので仕方がありません。
演出もセンスのあるもので、
トータルにはさすがのクオリティであったと思います。
それでは今日はこのくらいで。
今日が皆さんにとっていい日でありますように。
石原がお送りしました。
2018-09-22 05:54
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