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瓦屋禅寺「十一面千手千眼観世音菩薩」(特別大開帳) [仏像]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は日曜日でクリニックは休診ですが、
終日レセプト作業の予定です。

休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
瓦屋禅寺の御開帳ちらし.jpg
滋賀県の東近江市にある瓦屋禅寺という歴史のある山寺で、
50年ぶりのご本尊の御開帳が本日まで行われています。
次回の御開帳は33年後ということで、
ほぼほぼ次回は伺うのは無理なので、
気合を入れて出掛けることにしました。

赤神山という神聖なお山があり、
その中腹に阿賀神社という神社があります。
山の中腹に巨大なお社が張り付くようにして建っていて、
これだけでもなかなかの奇観なのですが、
そこから更に山道を1キロほど登ったところに、
瓦屋禅寺はあります。

もともと聖徳太子が四天王寺に使う瓦をそこに求めた、
というところにその名前があり、
太子創建と伝わります。
それはまあ伝説に近いものですが、
かなりの歴史のある古寺であることは間違いがありません。

そのご本尊が本堂の厨子の中に安置されている、
十一面千手千眼観世音菩薩(お寺の記載による)で、
その扉が開くのは少なくとも33年に一度です。
こちらも聖徳太子作とされていますが、
平安時代後期の作と考えられています。

こちらはともかく雰囲気が素晴らしいんですね。
山寺ですが荒れた感じはまるでなくて、
それでいて現代化されているということでもありません。

こちらをご覧ください。
瓦屋禅寺本堂.jpg
ご本尊の厨子が安置されている本堂です。
美しいでしょ。
茅葺屋根がこれ以上ないくらい端正に整えられています。
赤い毛氈も鮮やかで、御開帳の気分を盛り上げてくれます。

地方の御開帳の常で、
地域の方たちが総出で受付やお堂で出迎えてくれます。

仏像も素晴らしかったですね。
山城の寿宝寺の千手観音に近い作例で、
金箔をはらない地方仏の雰囲気が好ましく、
秘仏の霊像としての風格があります。
仏像としての出来栄えは寿宝寺と拮抗する感じですが、
その保存状態と雰囲気はこちらの方が遥かに上です。

多分造られてから、
数年くらいの期間しか、
外の風には触れていないのですね。
そのためにその外観は非常に生々しく、
全体から中世の風と香りが、
漂って来るような思いがします。
彩色は最小限度ですが、
口元の朱も鮮やかに残っています。

周辺の雰囲気はもう最高で、
厨子の載った須弥壇の四方は四天王像に守られ、
堂々たる本堂の外には、
端正に整えられた森が広がっています。

本堂でも地域の人が立ち会っているので、
じっくりと間近に寄って、
ご本尊を鑑賞することが出来るのです。

仏像の素晴らしさと御開帳というものの素晴らしさに、
心を満たされたひと時でした。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い休日をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。
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