SSブログ

ヴェルディ「椿姫」(ローマ国立歌劇場2023年来日公演) [オペラ]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は祝日でクリニックは休診です。

休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
ローマ椿姫.jpg
イタリアのローマ国立歌劇場の日本公演が、
NBSの主催で今上演されています。

そのヴェルディ「椿姫」の公演に足を運びました。

これはなかなか良かったです。

久しぶりに良いオペラを生で聴いた、
という気分になりました。

コロナ禍以降、最近になって幾つかの、
海外歌劇場の来日公演と題されたものはありましたが、
実際にはそれほど大掛かりなものではなかった印象でした。

今回の公演はオケも舞台装置も合唱もバレエもほぼ持ち込みで、
全体にクオリティは高く保たれていました。
その意味ではコロナ禍以降初めての、
海外歌劇場の本格的な来日公演、
という言い方をしてそれほど間違いではないと思います。

キャストはヴィオレッタ役のリセット・オロペサが、
ヴィジュアルも役柄にピッタリですし、
豪華な衣装の着こなしも美しく、
肝心の歌も装飾歌唱などは抜群とは言えないのですが、
それでもクオリティの高い歌唱で聴きごたえがありました。

テノールのフランチェスコ・メーリは、
以前よりかなり翳のある2枚目という感じになっていましたが、
今回は非常にフォルムの端正な見事な歌唱で、
僕は来日の度にメーリの声は聴いていますが、
今回が間違いなく一番良かったと思います。
絶好調と言っても言い過ぎではありません。

演出は2018年にも一度日本で上演されたもので、
その時も結構好印象でした。
https://rokushin.blog.ss-blog.jp/2018-09-17
今回も改めてこの演出の演劇的に優れた点を確認しました。
音楽の構成もその時とほぼ同じで、
3幕はかなりオリジナルに近いヴァージョンでしたが、
1幕と2幕1場はカットの多いヴァージョンでした。
音楽の完成度は間違いなく前回を凌いでいたと思いますが、
特に1幕の大アリアのカヴァレッタが、
短縮版だったのは少し残念でした。

ミケーレ・マリオッティの指揮は、
抑揚の豊かな表現が素晴らしく、
歌手に合わせて調整する職人芸もなかなかでした。

もう多分こうした引っ越し公演を、
日本で聴く機会は、
経済状況や将来の見通しを考えると、
あまりないのではないかと思われるので、
その少ない機会をしっかりと噛み締めて、
目と耳に残したいと思います。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い休日をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。
nice!(3)  コメント(0) 

nice! 3

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。