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シュトラウス「サロメ」(2023年新国立劇場上演版) [オペラ]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は日曜日でクリニックは休診です。

休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
サロメ.jpg
新国立劇場がレパートリー上演した、
シュトラウスの「サロメ」に足を運びました。

シュトラウスはプッチーニと共に、
古典的なオペラの最後の大家で、
プッチーニが良くも悪くも通俗的な魅力に満ちているのに対して、
シュトラウスはオペラの歴史の中でも、
最も複雑で高度な作品が並んでいます。
ただ、ハードルは高いのですが、
それを乗り越えた時の愉楽も大きく、
シュトラウスはオペラファンが、
最後に行きつくところ、という感もあるのです。

その作品は現代音楽への橋渡しとなる前衛的なものから、
古典の解体、再構築のような作品まで多岐に渡っています。

その中ではこの「サロメ」は、
前衛的なオペラの試みの最初に位置する作品ですが、
1時間半ほどの1幕で比較的ハードルは低く、
その旋律は意外にロマンチックで、
聴き慣れると結構耳に残ります。

最近では割とお気に入りの1作です。

今回の上演は新国立劇場では定番演出ですが安定感はあり、
サロメ役はアレックス・ペンダというドラマティックソプラノで、
通常の上演よりワーグナーに寄せているような、
スケール感のある演奏になっていました。
多少違和感はありましたが、
「トリスタンとイゾルデ」の抜粋を聴いているようで、
これはこれでありかな、というようには感じました。
ただ、その一方でビジュアル的にはサロメのようには見えず、
母親より年かさに見えるサロメとなっていました。

ここまで歌手や音楽によって印象の変わるオペラも面白く、
これが最高、というような上演にはまだ立ち会っていませんが、
それだけに楽しみの残る作品でもあるのです。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い休日をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。
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