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城山羊の会 「萎れた花の弁明」 [演劇]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は土曜日で午前中は石田医師が、
午後2時以降は石原が外来を担当する予定です。

土曜日は趣味の話題です。
今日はこちら。
アフタートーク告知-1.jpg
大好きな城山羊の会の新作公演が、
今三鷹市芸術文化センター星のホールで上演されています。

このホールは僕の守備範囲からは足場が悪いので、
あまり好んでは行きたくないのですが、
城山羊の会なので仕方がありません。
昨年はKAATでしたし、
次回は新宿や下北沢でやって欲しいな、
というのが今の希望です。

毎年少しずつ傾向の違う作品となる城山羊の会ですが、
昨年の別役風不条理劇とは打って変わって、
今回は思いつくままに展開される、
自由度の高いエッセイという感じのスタンスでした。

ただ、奇想天外なラストは、
題名にもピッタリとマッチしていて、
ここが発想の原点だったのかなとも思うのですが、
シュールでエロチックで予測不能で、
この数年の作品では、
最も秀逸なラストだったと思います。

パンフレットの山内さんの言葉を読むと、
ナカゴーの鎌田さんの死去について書いていて、
なるほど、今回は鎌田さんへのオマージュなのね、
と得心がゆきました。

神様が登場して、
ぼそぼそとほぼ客席に聞こえない声で駄目出しをするのですが、
あの神様は鎌田さんなんですね。
鎌田さんが天国から駄目出しをすることで、
山内さんが妄想で構築したエロチックで奔放で出鱈目な世界が、
何かもっと変梃りんで異様で、
真面目な人には嫌悪感を抱かせる一方で、
何処か愛おしくもある鎌田ワールドに、
変容してゆくというのが、
今回の作品だったような気がします。

キャストは岡部たかしさんと岩谷健司さんの、
今や一般にも人気者になった2人の円熟した演技が楽しく、
特に岡部さんは最近数作では出番が少なかったり、
とても無理筋な感じのする岩谷さんの父親役を振られたりして、
ファンとしては少しガッカリであったのですが、
今回は如何にもの役柄を絶好調で演じていて、
これだよね、という感じで堪能しました。

初出演の石黒麻衣さんが今回は推しの芝居になっていて、
その独特の個性が作品の説得力を増し、
シュールな作品世界に巧みに観客を誘導していました。

そんな訳でナカゴーの鎌田ワールドを、
山内さんなりに咀嚼した奇怪な世界は、
こうした物がお好きな方には、
恰好の今年の芝居収めになっていたと思います。

お好きな方のみにお勧めです。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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