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「皮膚を売った男」 [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は土曜日で午前中は石田医師が、
午後2時以降は院長の石原が担当する予定です。

土曜日は趣味の話題です。
今日はこちら。
皮膚を売った男.jpg
2020年製作のチェニジア、フランスなどの合作映画で、
チェニジア出身の女性監督が脚本・演出に当たっています。

シリアからの難民となった若い男性が、
愛する女性に会いたいという思いだけで、
高名な前衛芸術家の誘いに乗って、
背中にビザのタトゥーを入れ、
生きた藝術作品としてベルギーに入国します。
自分がアートになることによって、
難民の存在から自由になるものの、
それは自らが値札の付いた「物」になることでもあるのです。

非常に危険な雰囲気を孕んだ、
かなり過激な素材で、
それをスタイリッシュで感性重視の映像で綴っています。

フランス映画に近いタッチで、
僕の大好きな「潜水服は蝶の夢を見る」に、
似たセンスも感じます。

ただ、そこまで好きにはなれなかったのは、
テロを挑発に使ったり、一種のトリックに使ったりもする、
ある種の危険なあざとさがあることで、
ラストの現代的なオチも、
「こんなことしない方が良かったのに」
という感じが抜けませんでした。

また、主人公の男性にかなり癖があるんですね。
後先を考えずに直情的に行動しますし、
真面目に与えられた仕事をする、
というような感覚は皆無です。
勿論これはこれでありだと思いますが、
正直ついていくのがしんどく感じました。

そんな訳で色々なことを考えさせる、
問題作であることは間違いがなく、
好き嫌いはかなり分かれると思いますが、
一見の価値はあると思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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