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「ナポレオン」(リドリー・スコット監督) [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は日曜日でクリニックは休診です。

休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
ナポレオン.jpg
リドリー・スコット監督がアップルなどの資本で、
ナポレオンの生涯を描いた大作映画を作りました。

こうした歴史大作は大好物なのですが、
日本ではあまり人気はないようで、
もう終わりそうであったので、
取り敢えずウィキペディアなどで歴史のおさらいはしつつ、
急いで映画館に出掛けました。

サイレント時代に「ナポレオン」という大作映画があって、
多分それを意識して、
リドリー・スコット監督は自分なりのアレンジで、
その世界を再現したかったのではないか、
というように感じました。

正直内容はあまりないのですね。
ドラマとして辛うじて描かれているのは、
ナポレオンとジョゼフィーヌの愛憎のみで、
それ以外は歴史的な時間をなぞっているだけです。

ただ、そのビジュアルはなかなか美しくて、
豪華な歴史紙芝居として、
かなり完成度の高い世界を楽しむことが出来ます。

格調の高い構図の作り方や壮大な合戦シーンの数々、
その空気感のようなものは、
さすがリドリー・スコット監督、
という感じが間違いなくあります。

確かにもう少しドラマ的なものがないと、
映画としては成立していないのですが、
これは80歳を超えたリドリー・スコット監督の「老人映画」だと思うので、
巨匠の見た夢の映画の世界を、
その夢想を追体験するような気持ちで観るのが吉で、
それ以上をこの映画に求めるのは、
正しい見方ではないように個人的には思いました。

従って、
人間ドラマを観たい、
感動したり泣いたりしたい、という方には、
あまりというか、全く向いていない映画で、
敢くまでリドリー・スコット監督の美的センスで、
ワーテルローの戦いやモスクワ炎上、
アウステルリッツの戦いやエジプト遠征などが、
見事に立体化しているその見事さを大スクリーンで味わうのが、
この映画の見どころであり、
かつその全てであることを理解した上で、
それで満足出来る方のみに、
至福の時間を約束してくれる映画です。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い休日をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。
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