「RRR」 [映画]
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は土曜日で午前午後とも石原が外来を担当する予定です。
土曜日は趣味の話題です。
今日はこちら。
昨年からロングラン公開されている、
インド映画のヒット作を遅ればせながら観て来ました。
インド映画は30年くらい前、
友達と2人でインド旅行をした時に、
ベラナシの映画館で一度観たのですが、
恋愛映画でダンスシーンなどはありませんでした。
3時間を超える長さで、1時間半くらいのところで、
一度休憩が入るのが定番なんですよね。
そこで子供の売り子さんが、
お菓子や飲み物を売りに来るのです。
通ぶって頼んでみたのですが、
言葉が良く分からず、
売り子さんも困っていたのを覚えています。
ただ、当時のインドのテレビは、
映画のダンスシーンがひたすら流れていました。
同じ監督のバーフバリは観たのですが、
あまりにCGが多用されていて、
ちょっと違和感がありました。
インド映画はもっと肉弾戦で生々しい方がいいな、
というように思ったのです。
今回の「RRR」は、
勿論今時なのでCGは多用しているのですが、
結構エキストラやセットを大掛かりに用意して、
今のハリウッド製よりスペクタクルの魅力があります。
舞台は1920年イギリス植民地下のインドに設定され、
インド人の警察官と、
イギリス人の悪党に攫われた妹を奪取しようとする、
インド人の青年の2人の友情と闘争が、
まさに血沸き肉躍るという感じで展開されます。
これ、基本的には白人は、
1人の女性を除いて全て悪者なんですね。
植民地時代のイギリスが血も涙もない悪役にされ、
主人公達がイギリス人に酷い目に遭い、
クライマックスではそんな白人を殺しまくるのが見せ場、
という映画です。
最後にはイギリスの国旗とスローガンに、
血しぶきが掛かるようなカットさえあります。
エンドクレジットではインドの国旗を振り回して、
インド建国の英雄を湛えるようなダンスが続きますし、
ここまで徹底したナショナリズム映画とは、
ちょっと予想をしていなかったので驚きました。
これが今のインドの勢いというか、
イケイケのテンションなのかも知れません。
凄いことは確かに凄いのですが、
悪役は白人ではなく、
現実にはいない怪物や悪魔の方が、
個人的には落ち着いて鑑賞出来るのに、
というようには感じました。
こうした映画はまあ世界中にあって、
それが娯楽として成立しているので、
別に文句を言うような筋合いはないのですが、
イギリス統治下のインドと言うと、
クリスティーなど多くのミステリーはその時代が同時代ですし、
「インドへの道」など名作もありますから、
実際のイギリスの統治というか支配というか、
どのような性質のものであったのか、
そんなことを観ながら途中からは考えてしまいました。
そんな訳で大興奮という感じではなかったのですが、
今のインド映画の勢いを感じさせる壮大な娯楽作で、
観て良かったと思いました。
それでは今日はこのくらいで。
今日が皆さんにとっていい日でありますように。
石原がお送りしました。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は土曜日で午前午後とも石原が外来を担当する予定です。
土曜日は趣味の話題です。
今日はこちら。
昨年からロングラン公開されている、
インド映画のヒット作を遅ればせながら観て来ました。
インド映画は30年くらい前、
友達と2人でインド旅行をした時に、
ベラナシの映画館で一度観たのですが、
恋愛映画でダンスシーンなどはありませんでした。
3時間を超える長さで、1時間半くらいのところで、
一度休憩が入るのが定番なんですよね。
そこで子供の売り子さんが、
お菓子や飲み物を売りに来るのです。
通ぶって頼んでみたのですが、
言葉が良く分からず、
売り子さんも困っていたのを覚えています。
ただ、当時のインドのテレビは、
映画のダンスシーンがひたすら流れていました。
同じ監督のバーフバリは観たのですが、
あまりにCGが多用されていて、
ちょっと違和感がありました。
インド映画はもっと肉弾戦で生々しい方がいいな、
というように思ったのです。
今回の「RRR」は、
勿論今時なのでCGは多用しているのですが、
結構エキストラやセットを大掛かりに用意して、
今のハリウッド製よりスペクタクルの魅力があります。
舞台は1920年イギリス植民地下のインドに設定され、
インド人の警察官と、
イギリス人の悪党に攫われた妹を奪取しようとする、
インド人の青年の2人の友情と闘争が、
まさに血沸き肉躍るという感じで展開されます。
これ、基本的には白人は、
1人の女性を除いて全て悪者なんですね。
植民地時代のイギリスが血も涙もない悪役にされ、
主人公達がイギリス人に酷い目に遭い、
クライマックスではそんな白人を殺しまくるのが見せ場、
という映画です。
最後にはイギリスの国旗とスローガンに、
血しぶきが掛かるようなカットさえあります。
エンドクレジットではインドの国旗を振り回して、
インド建国の英雄を湛えるようなダンスが続きますし、
ここまで徹底したナショナリズム映画とは、
ちょっと予想をしていなかったので驚きました。
これが今のインドの勢いというか、
イケイケのテンションなのかも知れません。
凄いことは確かに凄いのですが、
悪役は白人ではなく、
現実にはいない怪物や悪魔の方が、
個人的には落ち着いて鑑賞出来るのに、
というようには感じました。
こうした映画はまあ世界中にあって、
それが娯楽として成立しているので、
別に文句を言うような筋合いはないのですが、
イギリス統治下のインドと言うと、
クリスティーなど多くのミステリーはその時代が同時代ですし、
「インドへの道」など名作もありますから、
実際のイギリスの統治というか支配というか、
どのような性質のものであったのか、
そんなことを観ながら途中からは考えてしまいました。
そんな訳で大興奮という感じではなかったのですが、
今のインド映画の勢いを感じさせる壮大な娯楽作で、
観て良かったと思いました。
それでは今日はこのくらいで。
今日が皆さんにとっていい日でありますように。
石原がお送りしました。
2023-03-11 13:31
nice!(2)
コメント(0)
コメント 0