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「僕は秘密を漏らすことに決めた」について [医療のトピック]

こんにちは。
六号通り診療所の石原です。

今日は気持ちのいい朝ですね。
本当は書類を書いたり、
健診の結果を整理したり、
やることは結構あるんですけど、
何となくぼおっとしてしまいました。

「後期高齢者、もとい長寿高齢者医療制度」の、
年金からの保険料の天引きが始まったと、
報道がうるさいですね。

勿論酷い制度だと思います。
赤字を分割してごまかすために作ったんですからね。

「天引き」というのも、
嫌な言葉です。
誰が作ったんでしょうね。
マスコミも言語感覚が鈍いというのか、
変な言葉なら端から使わなければいいのに、
引用の形で使っておいて、
批判されたら、引用元のせいにする訳です。

ただね、保険証が届かない人が何万人いるとか、
間違った保険証が交付されてしまったとか、
さも深刻な事態のように報道するのは、
得意の詐術ですね。

だって、制度の切り換えの時には、
今までも、
いつもそういうことはあったんですから。

よく考えて見て下さい。
ある年齢の人全員に文書を送って、
それが100パーセント届く訳がないでしょ。
当然届かない人もいる筈です。
それは別に、不祥事じゃないですよ。

もし、前回の同様の保険証の切り換えの時に比べて、
明らかにトラブルが多かったのなら、
そのデータを示して批判すべきです。

そんな報道は絶対にないでしょ。
ただの、イメージなんです。
何か悪口のネタはないか、
と粗探しをして、
さも重大事件のように騒ぐだけですよね。
そうして、物事の本質は失われていく訳です。

さて、今日の話題に入ります。

精神鑑定の調書の漏洩問題で、
精神科の医者が罪に問われ、
裁判が始まりましたね。

ニュースを見て驚いたんですが、
精神鑑定は医者の業務とは別なので、
守秘義務は成立しない、
と主張しているんですね。

どう思われますか?

そんな馬鹿な話はないでしょう。
医者である以上、
24時間医者として、
知り得た秘密については、
少なくとも人間として、
守る義務がある筈ですよ。

勿論、弁護方針で法律論なんでしょうけど、
それにしても酷いです。
そんなことを平然と言える心理がね。

1人の医者である以上、
そんなことだけは、
口が裂けても言うべきではないですよ。

その上、漏洩したことは、
社会的な意義があるので正当な行為と、
そんな風に主張しているのですね。

目的が行為を正当化するんですか。
そんな訳がないでしょう。
全般性発達障害という病気を、
一般に知ってもらうために、
供述調書の漏洩が必要だ、なんて、
そんな馬鹿な理屈はないですよ。
尋常じゃありません。

確かに、
色々と裏のある裁判らしいことは分かります。
しかし、それとこれとは話が別です。
僕も一人の医者として、
こんな愚劣な言い分だけは、
許すことが出来ないですね。

以上、石原がお送りしました。

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