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「緑は危険」 [ミステリー]

こんにちは。
六号通り診療所の石原です。

朝からコンピューターのリカバリをしたのですが、
それでもネットにだけ繋がりません。
また業者に電話をして、
色々訊いて設定を変えたりしたのですが、
それでも今のところ改善されません。
今日はそれだけで1日が暮れそうです。

さて、今日はちょっとミステリーの話です。

福岡の病院で、
救急患者の搬送の際に、
酸素の吸入をする代わりに、
二酸化炭素の吸入をして、
問題になった事例がありましたね。

酸素は黒いボンベで、
二酸化炭素は緑のボンベに入っています。
これは世界共通なんですね。
その緑と黒とを間違えてしまった訳です。

このニュースを見て、すぐ思い出したのは、
古典的なミステリー小説の「緑は危険」です。
ミステリーファンの方は、よくご存知だと思います。
イギリスの女流ミステリー作家、クリスチアナ・ブランドの、
代表作の1つです。

ええと、ちょっとネタばれに近い記述になりますので、
未読で、全く予備知識なく読みたい方は、
この先は読まないで下さい。
勿論犯人を明かしたりはしませんけど。

よろしいでしょうか。

これは、戦後すぐに出版された作品で、
戦時中の軍の病院が舞台です。
作者のブランドは、
実際に従軍看護婦として働いていたので、
手術の場面など、かなりリアルに描かれていて、
そういう意味でも面白い作品です。

詳しくは、ネタばれになるので書きませんが、
題名の「緑は危険」というのは、
二酸化炭素の緑のボンベのことなんですね。
福岡の事件に近い状況が、
ミステリーのトリックとして使われています。

母国の評価では、
文章はうまい人らしいのですが、
日本語には馴染まないようで、
翻訳で読むとあまり読みやすくはありません。
しかし、内容は精緻に出来ていて、
犯人の造形など印象的で心に残ります。

改めて読むと、医療過誤で患者を死なせた医者の心理なども、
極めて丁寧に描かれていて、
最近の日本の医療ミステリーなどより、
余程考えさせられるし、リアルな出来栄えです。

ご興味のある方は是非。

今日はちょっと趣向を変えて、ミステリーの話など、
お届けしました。
一時は結構、のめり込むほど好きだったんです。

それでは今日はこのくらいで。
皆さんは良い休日をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。

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コメント 3

Liz

がん告知で余命半年とか1年と言われた患者さんの記事を読んだ
ことがありますが、残りの人生を満喫するため告知を希望していた
患者さんでしたが、
それが遠方まで食事や観光に出かけられ、告知から約3年間も
自分の人生をエンジョイされてました。

人間の生命力は凄いなあ、、と改め思わされました。

『病は気から』とか、『ホスピタルクラウン』て物凄く興味があります。
いろいろ記事にしたいと思ってBlogを開設しましたが、
なかなか思いとは裏腹手付かずです;;
by Liz (2010-07-02 13:07) 

ゆうな

 やっとミステリーを読み終えました。
 コンプリートの道は険し、です・・・。
 いつもお返事ありがとうございます。
 私は、以前書かせて頂いた施設が初めての老人保険施設でした。
 その後、老健という名目で一括されている所でも、考え方の違う方が沢山おられる事を知りました。
 理事長自身が、病院経営されている所でも(勿論複数の施設をお持ちになっていらっしゃいます)、老健を一番に考えて弱者を中心に、きちんと考えて下さる方のおられる施設を知っています。
 閑話休題ですが・・・。 

 私は、ありふれているところですが、やっぱりアガサ・クリスティーが、一番だと思っています。高校生の頃に友人に薦められたのがきっかけです。
 友達の影響っていつまでも続くものですね。
 
 
by ゆうな (2011-02-17 00:02) 

fujiki

ゆうなさんへ
コメントありがとうございます。
老健の包括の仕組みは酷いと思います。
無知で最近まで知りませんでした。
教えて頂きありがとうございました。

クリスティーは多分全作品の半分くらいは読んでいて、
残りの半分は老後の楽しみにとってあります。
by fujiki (2011-02-17 08:31) 

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