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新型コロナが長距離でも感染する条件は? [医療のトピック]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は水曜日なので診療は午前中で終わり、
午後は保育園の健診と産業医面談で都内を廻る予定です。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
新型コロナが距離を取っても感染する条件は?.jpg
British Medical Journal誌に、
2022年6月29日ウェブ掲載された、
通常は飛沫感染はしないと想定される距離で、
新型コロナの感染が起こる条件についての論文です。

新型コロナウイルスの感染は、
その主体は飛沫感染と想定されています。
物を介した接触感染が、
原因として強調されたこともありましたが、
おそらくかなり限定的にしか起こらないようです。
飛沫感染というのは、
咳や大声などによって、
ウイルスを含む飛沫が飛んで感染を起こすのですから、
相手と距離を取ることにより、
互いにマスクをしていなくても、
そのリスクを減らすことは出来ます。

それでソーシャルディスタンシングとして、
2メートルを超える距離を取ることが、
感染予防として推奨されています。

しかし、頻度は低いものの、
2メートルを超える距離は保たれていたのに、
感染が成立したというケースも、
複数報告されています。

それについては飛沫感染ではあるのだけれど、
想定以上に飛沫が距離を飛んで、
感染が成立した可能性と、
飛沫核感染と言って、
より水分の少ない微粒子が空気中を漂って、
それが吸引されて感染が成立した可能性が想定されます。

飛沫核感染が、
新型コロナウイルスの感染形態の中で、
どの程度の比率を占めているのかは、
まだ不明の点が多いのですが、
現状オミクロンの変異株の感染は、
これまでより感染力が非常に高いことは間違いがなく、
それは長距離でもより感染がしやすいことを示しているので、
2メートルの距離を取っても感染する現象が、
どのような場合に生じやすいのかを知っておくことは、
その予防のために重要なことであるのは自明だと思います。

今回の研究では、
これまでの臨床データを俯瞰するシステマティックレビューの手法によって、
長距離の感染が起こる条件を検証しています。

これまでの集団感染を検証した22の報告を解析したところ、
職場やレストラン、公共交通機関などにおいて、
2メートルを超える距離を保っていても感染した事例は、
換気の悪い場合、その場所の気流が1方向に流れていた場合、
大声や合唱などエアロゾルの発生しやすいような行為が行われたいた場合に、
生じる可能性が高いことが確認されました。
ただ、データの質はそれほど高いものではなく、
結果の信頼性も低いものに留まっていました。

従って、この問題はまだ解決にはほど遠いのですが、
飛沫感染を防ぐ意味で2メートルという距離は、
通常の環境では感染リスクを低減するものの、
換気の悪い室内や風によって飛沫が1方向に飛びやすい環境、
大声で話したり、歌ったりする状況では、
感染を防ぐには充分ではないという条件の問題は、
充分に理解しておく必要があると思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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間欠的絶食の新型コロナウイルス感染症重症化予防効果 [医療のトピック]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
間欠的絶食のコロナ感染への有効性.jpg
BMJ Nutrition , Prevention & Health誌に,
2022年7月1日ウェブ掲載された、
新型コロナウイルス感染症の重症化予防に対する、
間欠的絶食の有効性についての論文です。

定期的に24時間の絶食を繰り返すという間欠的絶食は、
アメリカではモルモン教(末日聖徒イエス・キリスト教会)と呼ばれる宗教の信者が、
1か月のうちの決まった日に絶食することを、
宗教的な習慣としていることから、
一般にも知られている生活習慣です。

1か月に一度ですから、
左程頻回という訳ではないのですが、
こうした習慣を持つことで身体の代謝の状態が変わり、
それが多くの健康効果を持つことが指摘されています。
より高頻度に週に1回の24時間絶食を繰り返した、
臨床試験のデータも発表されていて、
多くの健康効果が確認されています。
その中には感染症に対する予防効果も含まれています。

新型コロナウイルス感染症についてみると、
絶食中のケトン体の増加に伴い、
血液中のリノール酸を含む脂肪酸の濃度が上昇します。
このリノール酸はACE2と競合して、
新型コロナウイルスのスパイク蛋白に結合し、
結果としてウイルスの細胞への接着を、
妨害する効果が期待されます。
それ以外にも間欠的絶食は自然免疫を活性化するような作用も、
実験レベルでは指摘されていて、
新型コロナウイルス感染症の重症化予防に、
有効な可能性が期待されるのです。

今回の研究はアメリカのユタ州において、
心臓のカテーテル検査を施行した患者の疫学データを活用して、
間欠的断食の生活習慣と、
新型コロナウイルス感染症の重症化との関連を検証しているものです。

新型コロナウイルス感染症に罹患した205名を、
定期的な間欠的断食習慣のある73名と、
そうした習慣のない132名に分けて、
その予後に比較しています。

間欠的残時期習慣のある対象者の多くは、
モルモン教徒(末日聖徒イエス・キリスト教会)で月に1回の断食をしており、
平均で40年を超える断食習慣がありました。

ここで新型コロナウイルス感染症で入院もしくは死亡したのは、
間欠的断食習慣のある人の11.0%だったのに対して、
断食習慣のない人の28.8%で、
他の重症化のリスク因子を補正した結果、
間欠的断食習慣により、
新型コロナウイルス感染症の重症化リスクは、
39%(95%CI:0.42から0.90)有意に低下していました。

一方で検査陰性者との比較において、
間欠的断食習慣の、
新型コロナウイルス感染そのものの予防効果は、
有意には認められませんでした。

これはモルモン教徒の他の生活習慣が、
影響した可能性もありますから、
必ずも絶食のみの効果ではない可能性がありますが、
間欠的絶食の有効性はメカニズム的にも示唆されていますから、
少なくとも無理のない間隔で絶食を習慣にすることは、
健康上のメリットがあると考えて良いように思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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極私的新型コロナウイルス感染症情報(2022年7月18日) [仕事のこと]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は祝日でクリニックは休診です。

今日は久しぶりにクリニック周辺の感染症情報をお届けします。

今ご存じのように、
オミクロン株の感染が猛威を振るっています。

クリニックでは6月25日から、
明らかなRT-PCR検査の陽性率の上昇が認められ、
ゲノム解析はまだ6月25日測定分しか届いていないのですが、
同日からオミクロン株のBA.5が同定されるようになっています。
それまでは2022年の1月から3月くらいまではBA.1で、
それ以降はBA.2とその亜型に変化してきた、という経緯です。
2022年5月は40%台くらいの陽性率であったのが、
6月25日から7月16日までの集計では、
111件の検査(有症状のみ)をして80件が陽性と、
70%を超える陽性率となっています。

まあ、ほぼBA.5の感染力の高さによって、
今回の急激な感染拡大が起こっていることは間違いがありません。

今回の感染については、
昨年のデルタ株以前に感染した人は勿論、
今年の初めにBA.1に感染した人も、
再感染が起こっているのが実際です。
つまり、免疫は一旦リセットされている、
というように考えた方が現実に近いのです。

小児に関しては、
2022年1月には大人の感染が主体だったのが、
3月くらいから保育園や小学校などの集団感染が、
一気に増加したという経緯がありました。
何故かは不明なのですが、
感染流行に時間差があったのですね。
そのためか、今のところ小児の感染は、
家族内感染ではあるのですが、
それ以外ではかなり限定的です。

乳幼児に関しては、
RSウイルスやヒトメタニューモウイルスによる、
咳を伴う感冒が非常に多く、
手足口病も多いのですが、
オミクロンBA.5によると思われるような流行は、
殆ど見られていません。

これはおそらくもう少しすると時間差で、
小児の流行が本格化するのではないかと想定されます。

症状は急な発熱と咽頭痛というケースが多く、
高熱の事例は特にワクチン未接種者で多いという印象です。
咽頭所見は咽頭後壁の発赤とリンパ濾胞の腫脹が特徴的で、
勿論これはインフルエンザでもこうした所見はありますから、
新型コロナウイルス感染症のみの特徴ということはないのですが、
今の段階でそうした所見と症状経過があれば、
かなりの高確率で新型コロナであることは、
経験的には間違いがないと思います。
潜伏期は1から3日という感じで、
3日を超えての発症は稀です。

今困っているのは検査キットなどの不足で、
抗原検査は信頼性の高い医療用キットについては、
卸で既に出荷調整に入っていて、
注文してもいつ入荷するか不明という状況です。
少し在庫があるので凌いでいますが、
それがなくなって入荷がなければどうしようもありません。
感度の低いキットやデータも不明のような商品については、
入手は可能なのですが、
そんなものを使うつもりはありません。
余計に診断に混乱を招くだけだからです。

RT-PCR検査についてもかなり怪しい状態で、
採取容器や備品が不足しています。
これも今在庫のある分で凌いでいるのですが、
それがなくなったら検査会社から入荷する保証はありません。

実際に近隣の医療機関でも、
もう検査が出来ないと発熱外来を止めてしまっているところが、
複数あるのが現状です。
先週も「10か所に聞いたが全て断わられた」という患者さんが受診されました。
ただ、勿論クリニックでも、
希望される方を全て受け入れることは出来ていません。
ここ数日は初診の方では、
お断りする方の方が多いのが実際です。

この2年以上クリニックなりに、
やれることを頑張ってやっては来たのですが、
もう疲弊してしまって、
継続することに疑問を感じる状況なのですね。

RT-PCR検査の診療報酬ですが、
昨年の半分以下に削減されているのですね。
陽性の患者さんを診療した時の診療報酬も今月から削減されて、
来月はより削減されることが決まっているのですね。
これまで以上の流行があるのに、
それはあまりに酷い対応ではないかしら。
健康観察に対して都から出る補助金は、
一気に半分くらいに減額になるのです。
こうした締め付けがあるので、
近隣の総合病院はコロナ患者の受け入れを、
完全に止めてしまったんですね。
それもどうかな、とは思うのですが、
経営的なことだけで考えれば、
まあ合理的な結論のようにも思えます。

そもそも今回はもう打つ手なしという感じでしょ。

今のBA.5主体の感染は、
これまでの標準的な個別の感染対策では、
防ぐことは困難なのですね。
またデルタ株以前の時期には、
感染を抑え込むような有効性を、
ワクチンが示していたのですが、
オミクロン株以降は感染そのものの防御効果はかなり限定的で、
重症化予防のみ有効というレベルに留まっています。
それも一定の有効性があるのは、
せいぜい3か月程度です。
ワクチン未接種で高熱の感染、
という事例は増えていますから、
未接種の方が接種することは今でも有効と思いますが、
4回目接種以降の有効性は感染予防に関しては期待は出来ません。
そうなると、行動制限しか、
今の感染を抑え込む手立てはないのですが、
それはやらない、経済と両立する、と言っているのですね。
それは裏を返せば、
何もしないで自然に感染が収束するのを我慢して待つ、
ということと同義です。
ただ、そのためには人口の6割は感染する必要がありますよね。
そこまでこのまま我慢することが可能でしょうか?

現状ではどうも難しいように思えてなりません。

専門家会議も、
今回の山を越えたら、
新型コロナを季節性インフルエンザなどと同じ扱いにすることを検討する、
というニュアンスのことを言っているんですね。

おそらくそうなるのだと思いますが、
その前にこの山を本当に乗り越えることが出来るのかと考えると、
何か暗澹たる予想に至るのが今の状況なのです。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い休日をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。
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「ザ・ウェルキン」(作ルーシー・カークランド 演出加藤拓也) [演劇]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は日曜日でクリニックは休診です。

休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
ザ・ウェルキン.jpg
イギリスの若手劇作家ルーシー・カークランドの戯曲を、
今心境著しい加藤拓也さんが演出した舞台が、
今渋谷のシアターコクーンで上演されています。

これはなかなか面白いですよ。

陪審員が評決に至る議論をするという、
所謂陪審員ものなのですが、
舞台が18世紀で陪審員は全員女性なんですね。

なんでそんなことがあり得るのかと言うと、
一度男のみの陪審員が死刑を決めたのですが、
その後で少女を殺してバラバラにした罪で裁かれた、
被告の若い女性が、
自分は妊娠していると言うのですね。
そうなると法律的には子供の命を同時に奪うことになるので、
その時点では死刑が執行出来なくなるのです。
それで、今度は女性のみの陪審員が、
被告が本当に妊娠しているかどうかを、
裁くというお話になっているのです。

なるほど、と思わず膝を打つような、
斬新でユニークな設定ですよね。

完全な男社会の中で起こった悲劇と、
それに女性はどう抗うべきかを描いたドラマですが、
男性は舞台には殆ど登場せず、
女性の価値観や人生観がぶつかる中で、
その背後にある男社会の影が、
そこを通して見えて来るという作劇になっています。

エロスと暴力がかなり過激に生々しく描かれていて、
ラストの壮絶かつ救いのない展開は、
マクドナーを思い起こしました。
トータルにもマクドナーに似たムードがあり、
僕はマクドナーは大好物なので、
この作品の世界にもすんなり入り込むことが出来ました。

時代考証にも注意が払われていて、
表現の時代を感じさせるレトリックが魅力です。
登場人物が隠していた秘密が、
議論の中で露わになってゆくのですが、
その独白もストレートなものではなくて、
悪魔や魔女が登場するような表現の中に、
真実が混ぜ合わされるのですね。
面白いなと思いました。

キャストは秘密を持つ助産師を吉田羊さんが、
被告の女性を大原櫻子さんが演じます。
大原さんの体当たり的な芝居が見事で、
彼女の代表作と言って良い出来栄えです。
吉田羊さんも頑張っていましたが、
彼女の役はかなり難役で、
多分かなり力強い強烈な個性がないと、
説得力を持たないように思いました。
所謂「鉄の女」というニュアンスなんですね。
残念ながら吉田さんの芝居にそこまでの迫力はなく、
そのためやや作品世界がピンボケとなったきらいはありました。
どうでしょうか?
今なら松雪泰子さんなら、
この凄みを出せるような気がします。
10年くらい前の片桐はいりさんでも、
面白かったように思いました。

加藤拓也さんの演出は、
以前の「友達」などかなりの変化球で心配したのですが、
今回は時代を意識した比較的オーソドックスなもので、
そこに色々なパターンで、
悪魔的な闇の世界を表現して、
作品のおどろおどろしさもかなり良く出ていたと思います。
オープニングの蝋燭の光りに血が浮かぶ、
というのも印象的ですし、
権力者の女性が闇の天使のように登場する辺りも斬新でした。
マクドナーを演出した、
長塚圭史さんの仕事にも似た感覚ですね。
ラストも悲劇直前の暗転で、
手堅くまとめていたという印象でした。

本来はもっとエロスの要素もある戯曲だと思いますが、
被告を演じるのは大原さんですし、
どうしてもそうした表現は抑え目なものにはなります。
ただ、それでも演技と演出でカヴァーして、
かなり日本の演劇上演としては、
頑張っていた方だと思いました。

そんな訳で、
かなり複雑な構成のお芝居なので、
観客としてはピントを合わせにくい面はあるのですが、
日本の演劇とはまるで肌合いの違う意欲作で、
内容は間違いなく面白く、
役者もまずまず、演出もなかなか冴えていましたから、
本格的なお芝居のお好きな方であれば、
観て損はない作品ではあると思います。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い休日をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。
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「2020」(上田岳弘作 高橋一生1人芝居) [演劇]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は土曜日で午前中は石田医師が、
午後は石原が外来を担当する予定です。

土曜日は趣味の話題です。
今日はこちら。
2020.jpg
上田岳弘さんが書き下ろした戯曲を、
高橋一生さんが1人芝居として演じ、
白井晃さんが演出した舞台が、
今渋谷のパルコ劇場で上演されています。

これは人類の創生期から何度も転生を繰り返し、
人類の終末までを全て経験した男が、
2020年の人類に語り掛けるというモノローグドラマで、
如何にも上田さんらしい作品です。

同時期に上田さん原作の「私の恋人」が、
渡辺えりさんの脚色で3人芝居として再演されていますが、
こちらは10万年で何度か転生した男が、
永遠の恋人を探すというお話なので、
かなり似通った双子のような物語です。

「私の恋人」を、
2020年ヴァージョンとして、
上田さんが戯曲化した作品、
という言い方をしても良いかも知れません。

この作品にはもう1つ相似形の過去作があって、
2001年に野田秀樹さんが「2001人芝居」という、
1人芝居を上演していて、
題名も似ていますし、
抽象的な舞台装置も演出も相似性があります。
内容はオムニバス的なものでしたが、
その1つとして宇宙の果てまで孤独に旅する男の話があって、
その部分はほぼ同じ内容が、
今回の作品にも含まれています。
髙橋一生さんの演技自体も、
時々野田さんに見えるような感じがありました。

更に同じ年号の入った題名の映画「2001年宇宙の旅」も、
人間を人間たらしめている、
白い立方体の情報素子のようなものが登場するところは、
映画のモノリスが意識されていると思います。

今回の作品は80分ほどの短い1幕劇で、
客席から登場したマスク姿の高橋一生さんが、
「沈黙は金」と語り掛け、
そこから人類の歴史を遡って、
「大錬金」と「肉の海」と名付けられた2つの人類滅亡を語り、
宇宙の果てまで1人で旅をして、
その真実を語ってもう一度2020年に転生。
それから2022年に至って終わります。

非常に知的な刺激に満ちた凝縮された世界で、
髙橋さんの演技と上田さんの知的迷宮的な物語、
白井さんのスタイリッシュで、
世界標準という感じのする明確さのある演出が、
非常に上手く一体化しているという気がします。

演劇ファンであれば、必見と言って良い意欲作です。

ただ…

個人的には不満もあります。

コロナによる個人の分断とか、
SNSの普及であるとか、
他人と違うことが言えない今の空気感であるとか、
そうしたことを批判したいのは分かるのですね。
でも、それをちゃんと言わないで、
はぐらかすような作劇ですよね。
せっかく創世記から未来までの俯瞰的な物語にするのなら、
過去にも何度も疫病の歴史というのはあったでしょ。
それをシンクロさせても良かったと思うのに、
していないんですね。
最初でコロナで世界人口は減っていないけれど、
スペイン風邪の時は1億人減った、
というような話をして、
要するに今のコロナ対策を、
批判しているという感じを出すのですが、
それで終わってしまうんですね。
そうした及び腰のところが、
どうも観ていてイライラしてしまいます。

戯曲として一番の欠点は、
感情を梃にして物語が動いたり、時間が流れたりすることが、
全くないというところなんですね。
劇中で高橋さんは何人かの時空を超えた人物を演じます。
石原莞爾を演じたり、
アフリカの赤ちゃん売買の男を演じたりするのですが、
どの人物も1人の人間としての背景が希薄というのか、
はっきり言えば殆どないんですね。
小説としては人間を描かないでロジックだけを書いても、
それはそれで成立するのですが、
生身の藝術である演劇は、
それでは成立しないでしょ。
白井さんはそれを承知の上で、
実験的な演劇としてこうした上演をしたのだと思いますが、
矢張り観ていてその点には不満を感じました。

渡辺えりさんの「私の恋人」は、
のんさんの肉体を梃子にして、
作品を巧みに自分の情緒の世界に引き寄せて構成していたんですね。
その方法も是非はあるところだと思いますが、
今回は良くも悪くも上田さんの硬質な作品世界を、
ほぼそのままに舞台に上げた、
ということなのだと思います。

それからダンサーを1人使っているんですね。
せっかく完全な1人芝居で、
映像の多彩な効果も盛り込んで、
ビジュアルにも刺激的なものに仕上がっていたので、
肉体が2つになるのは如何なものだろうか、
という気はしました。
相手役が必要であれば映像でもロボットでも良かったと思いますし、
ダンサーを1人使うというのは、
白井さんにしてはやや安易なチョイスであったように感じました。

そんな訳で個人的には演劇としては不満もあったのですが、
髙橋一生さんの魅力が充分に発揮された意欲的な力作であることは確かで、
今年を代表する演劇作品の1本となることは、
ほぼ間違いがないように思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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モデルナワクチンのオミクロン株への有効性(カナダの疫学データ) [医療のトピック]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は金曜日なのでクリニックは休診ですが、
老人ホームの診療などには廻る予定です。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
モデルナワクチンのオミクロン株への有効性.jpg
British Medical Journal誌に、
2022年7月6日ウェブ掲載された、
オミクロン株に対するモデルナワクチン、
4回目接種の有効性についてのカナダからの報告です。

オミクロン株の流行が急拡大しています。
クリニックでも夏風邪のような症状の患者さんで、
8割以上はRT-PCR検査が陽性という状況です。

今回の感染急拡大が深刻なのは、
気を付けている人はもう充分可能な感染対策はしている状況で、
これまでより遙かに感染力の高い変異株が、
感染の主体になっているということと、
これまで高い有効性が確認されていたmRNAワクチンが、
現行流行しているオミクロン株に関しては、
感染予防効果はあまり期待出来ず、
重症化予防の効果しか認められない可能性が高い、
ということにあります。

それでは実際に4回目のワクチン接種を行なうかどうかで、
重症化予防効果はどの程度認められるのでしょうか?

今回の疫学データはカナダのオンタリオ州において、
介護施設に入所する60歳以上の高齢者、
トータル61344名を解析し、
遺伝子検査で確定したオミクロン株の感染者と、
ワクチン接種との関連を検証しています。

ワクチン接種はこの集団では、
95%がモデルナ社ワクチンが使用されています。

その結果、
この60歳以上の集団においては、
ワクチン3回目接種後84日以上と比較して、
4回目接種7日目以降のワクチンのオミクロン株に限定した有効率は、
感染自体の予防効果としては19%(95%CI:12から26)、
有症状感染の予防効果としては31%(95%CI:20から41)、
重症化予防効果としては40%(95%CI:24から52)、
と算出されています。

ワクチン未接種と比較した、
4回接種後のオミクロン株に限定した有効率は、
感染自体の予防効果としては49%(95%CI:43から54)、
有症状感染の予防効果としては69%(95%CI:61から76)、
重症化予防効果としては86%(95%CI:81から90)、
と算出されています。

このようにオミクロン株に対しても、
ワクチン未接種と比較すれば高い重症化予防効果は認められていますが、
感染予防効果としてはかなり限定的な効果しかなく、
これはまだ初期のオミクロン株での話で、
今日本で流行拡大している変異株については、
より低い有効性しか得られないことは、
ほぼ間違いのないことのように思われます。

幸い現行のオミクロン株は概ね軽症で推移しているので、
通常の風邪と同様に考えて通常モード、
という選択肢も無視するべきではないと思いますが、
ba.5では重症肺炎が多いのでは、という見解もあり、
状況はまだ不明瞭な部分が多いのが実際です。
いずれにしても新型コロナウイルス感染症への対応は、
ワクチン接種が切り札という時期は過ぎ、
根本から再考するべき段階に至っているように思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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DPP4阻害剤と胆嚢疾患リスク(2022年メタ解析) [医療のトピック]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
DPP4阻害剤と胆のう疾患リスク.jpg
British Medical Journal誌に2022年6月28日掲載された、
糖尿病の治療薬と胆嚢や胆道の病気のリスクとの、
関連についての論文です。

DPP4-阻害剤とGLP-1アナログは、
まとめてインクレチン関連薬と呼ばれ、
低血糖症状を起こしにくく安全に使用可能なため、
2型糖尿病の治療において、
広く使用されている薬剤です。

特にDPP-4阻害剤は、
発売当初から内服薬で使いやすく、
日本では糖尿病治療の第一選択薬の1つとなっています。

DPP-4阻害剤は前述のように、
副作用や有害事象の少ない薬剤ですが、
臨床試験の段階から胆嚢炎や胆石症などの、
胆道系疾患のリスク増加が指摘されていました。

今回の研究は、
これまでの介入試験と呼ばれる精度の高い臨床試験のデータを、
まとめて解析する、
システマティックレビューとネットワークメタ解析という手法で、
この問題の検証を行ったものです。

これまでの82の介入試験に含まれる、
トータルで104833名の患者データをまとめて解析したところ、
非インクレチン薬もしくは偽薬を使用した場合と比較して、
DPP-4阻害剤の継続的使用は、
胆嚢と胆道疾患のリスクを1.22倍(95%CI:1.04から1.43)、
有意に増加していました。
その差は年間1万人当たり11件と算出されました。

疾患毎のリスクを算出してみると、
胆嚢炎のリスクは1.43倍(95%CI:1.14から1.79)と、
より高く認められましたが、
胆石症やそれ以外の胆道疾患のリスクについては、
有意な増加は認められませんでした。

このDPP-4阻害剤による胆嚢と胆道疾患のリスク増加は、
薬剤の26週以上の長期の継続使用により、
有意な差となっていました。

薬剤毎のリスクを比較したネットワークメタ解析では、
DPP-4阻害剤はSGLT2阻害剤より、
胆嚢と胆道疾患のリスクは増加していましたが、
GLP-1アナログとの比較では、
有意な差は認められませんでした。

つまり、
DPP-4阻害剤には、
主に半年以上の継続使用において、
胆嚢炎のリスクを増加させる可能性があり、
GLP-1アナログとのリスクの違いはないことより、
それはインクレチン関連薬そのものの、
特質である可能性が高い、
ということになります。

その原因は正確には不明ですが、
インクレチンのGLP-1自体に、
胆嚢の働きやその収縮能を、
抑制するような働きがあることが指摘されていて、
それが長期の使用継続により、
胆嚢の炎症に結び付く可能性が想定されています。

これはおそらくは、
薬剤使用開始以前の、
胆嚢の状態とも関連のある現象と考えられ、
インクレチン関連薬を継続使用する際には、
胆嚢炎のリスクを若干ながら増加させることを認識して、
定期的に胆嚢の状態を確認して、
そのリスクに備える必要がありそうです。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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難治性脳腫瘍に対する腫瘍溶解性ウイルスの有効性 [医療のトピック]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は水曜日なので、
診療は午前中で終わり、
午後は介護保険の審査会などの予定です。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
腫瘍溶解性ウイルスの有効性.jpg
the New England Journal of Medicine誌に、
2022年6月30日掲載された、
難治性の小児脳腫瘍に対する、
新しい治療法の有効性についての論文です。

小児の脳腫瘍である、
びまん性橋グリオーマ(diffuse intrinsic pontine glioma (DIPG) )は、
脳腫瘍の中でも難治性で予後が悪いことで知られています。
病状にもよりますが、
診断から1年生存することは困難と報告されています。

この腫瘍は脳幹という、
生命維持に必要不可欠な部位に発症するため、
手術をすることが出来ません。
抗癌剤もその有効性が確認されたものはありません。
唯一、一定の有効性があるのは放射線療法で、
現状第一選択の治療となっています。
ただ、その有効性は一時的なもので、
生命予後を大きく改善するには至っていません。

最近こうした難治性の悪性腫瘍に対して、
腫瘍溶解性ウイルスという、
特殊なウイルスを注入するという治療が、
国内外で試みられています。

腫瘍溶解性ウイルスというのは、
ヘルペスウイルスやアデノウイルスなど、
人間に感染する一般的なウイルスの遺伝子を改変作られた、
腫瘍細胞のみに特異的に感染するウイルスのことです。

このウイルスを腫瘍に注入すると、
正常な細胞には感染せず、
腫瘍細胞のみに感染してそこで増殖し、
腫瘍細胞を細胞死させてしまうと共に、
身体の腫瘍に対する免疫を活性化させます。
一種の免疫療法なのですが、
間接的なものではなく、
直接腫瘍の細胞に感染して死滅させる、
という非常に強力かつ直接的な方法なのです。

この腫瘍溶解性ウイルスによる治療は、
2015年に難治性皮膚癌のメラノーマに対して、
ヘルペスウイルスを土台にして作成されたウイルスが使用開始され、
一定の有効性が確認されています。

日本では2021年6月に、
矢張りヘルペスウイルスをもとにした腫瘍溶解性ウイルスが、
悪性神経膠腫の治療薬として認可され、
その使用が限定的に開始されています。

今回のデータは、
アデノウイルスをベースにした、
DNX-2401という腫瘍溶解性ウイルスの、
難治性小児脳腫瘍である、
びまん性橋グリオーマに対する臨床試験データです。

スペインの単独施設において、
1から18歳で診断されたびまん性橋グリオーマの事例、
トータル12例を対象として、
1回のみ腫瘍に直接ウイルスを注入し、
その生命予後を検証しているものです。

事例の平均年齢は9歳で、
12例中殆どの11例では、
放射線治療が併用されています。
コントロールは設けられていません。
治療後観察期間の中央値は17.8か月で、
有害事象は頭痛、吐き気、嘔吐、全身倦怠感が多く、
1例では片麻痺、1例では四肢不全麻痺が、
合併症として認められています。

12名中9名ではMRI検査による腫瘍の縮小あり。
8名は観察期間中の病勢が安定していました。
生存期間の中央値は17.8か月で、
1名は38か月の病状進行のない生存を確認されています。

この病気での1年を超える生存が困難であることを考えれば、
かなり治療の有効性に期待の持てる結果です。
ただ、実際には長期生存の事例は多くはなく、
麻痺などの有害事象も発生していますから、
充分な効果とは言い難い面もあります。

今後より検証を重ね、
この難治性の脳腫瘍の予後に、
確実な有効性が見られるような報告を期待したいと思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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ビタミンとミネラルのサプリメントの疾患予防効果の検証(2022USPSTFの提言) [医療のトピック]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
サプリメントの提言.jpg
JAMA誌に2022年6月21日掲載された、
ビタミンやミネラルのサプリメントの、
疾患予防効果を検証した、
米国予防医学専門委員会(USPSTF)の提言です。

ビタミンやミネラルのサプリメントは、
疲労回復や肩こり腰痛改善など様々な有効性を謳って、
多くの商品が販売されています。

ただ、その有効性はあまり科学的に実証されたものではありません。

今回の提言は、
米国予防医学専門委員会(USPSTF)でまとめられたもので、
ビタミンやミネラルのサプリメントが、
心血管疾患と癌のリスクに与える影響を、
これまでの臨床データをまとめて解析し、
その結果をまとめたものです。

その結果、
ビタミンとミネラルのサプリメントの中で、
明確に心血管疾患や癌のリスクの低下に繋がるものはなく、
βカロテンとビタミンEについては、
バランス的にむしろそのリスクを増加させる可能性があり、
その摂取は推奨されない、
と言う結果になっています。
マルチビタミンについては、
そのメリットとデメリットを評価することは困難、
という結果でした。

具体的には、
喫煙歴やアスベストの暴露歴のある人が、
1日βカロテンを20㎎から30㎎使用すると、
心血管疾患による死亡リスクと肺癌リスクを増加させる、
というデータが存在しています。
ビタミンEについては、
出血性梗塞のリスクを増加させる可能性が示唆されています。

これは心血管疾患と癌の予防という観点から、
サプリメントの有効性をみたものなので、
それ以外のサプリメントの有効性を、
否定するものではありませんが、
サプリメントは決して無害とは言えず、
昨日と同じ結論になりますが、
その使用は慎重に検討する必要があると思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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ビタミンB6/B12の過剰摂取と骨折リスク [医療のトピック]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
ビタミンBと骨折リスク.jpg
JAMA Network Open誌に、
2019年5月10日ウェブ掲載された、
ビタミンB群の摂取量と骨折リスクとの関連を検証した論文です。

ビタミン剤というのはサプリメントの代表格で、
多くのビタミン剤を含む、
所謂「マルチビタミン」以外に、
個々のビタミンの製剤が、
単独もしくは他のミネラルなどと組み合わされて、
それぞれに健康効果を謳った商品として販売されています。

ビタミンやミネラルのような成分は、
勿論身体に必須の栄養素ではあるので、
不足すれば深刻な健康への悪影響があることは間違いがありません。
ただ、そのような高度な欠乏は、
普通に食事が摂れているような状態では、
生じることは非常に稀です。
そして、サプリメントを使用している人の殆どは、
そうした欠乏などはない人であると思います。

高度の欠乏がない場合に、
ビタミンやミネラルのサプリメントが、
健康に明確に有効であるとする根拠は、
実際には殆どないのです。

それでも、悪影響がないものであれば、
そうした商品が存在すること自体は、
問題はないという言い方も出来ます。

ビタミンやミネラルのサプリメントの中で、
その安全性が最も高いと考えられているのが、
ビタミンBやビタミンCの水溶性ビタミンです。

脂溶性ビタミンは過剰に摂取されれば身体に蓄積されますが、
水溶性ビタミンは尿から速やかに排泄されるので、
通常は蓄積はされないと考えられるからです。

しかし、それは事実なのでしょうか?

先行する臨床データの二次解析において、
ビタミンB6とB12の標準必要量を超える摂取により、
閉経後女性の大腿骨頸部骨折のリスクが増加した、
という結果が報告されています。

今回の研究では、
アメリカの女性看護師を長期間健康観察した、
Nurses’ Health Studyという有名な疫学研究のデータを活用して、
ビタミンB6とB12の、
食事とサプリメントを併せた摂取量と、
長期の大腿骨頸部骨折リスクとの関連を検証しています。

閉経後女性75864名が対象となり、
観察期間中にその中の2304名が大腿骨頸部骨折を罹患しています。
食事調査のデータでは、
平均のビタミンB6摂取量は1日3.6㎎で、
平均のビタミンB12摂取量は1日12.1μgでした。

ビタミンB6の摂取量が2㎎未満と少ない群と比較して、
35㎎以上と最も多い群では、
大腿骨頸部骨折のリスクが1.29倍(95%CI:1.04から1.59)
有意に増加していました。

ビタミンB12 の摂取量が5μg未満と少ない群と比較して、
30μg以上と最も多い群では、
大腿骨頸部骨折のリスクが1.25倍(95%CI:0.98から1.58)と、
こちらは有意ではないものの増加する傾向を示しました。

2つのビタミンの摂取量の組み合わせにおいて、
ビタミンB6が1日2㎎未満、B12が10μg未満と比較して、
ビタミンB6が35㎎以上、B12が20μg以上であると、
大腿骨頸部骨折のリスクは最も高く、
1.47倍(95%CI:1.15から1.89)有意に増加していました。

ビタミンB6の摂取上限量は、
1日40から45㎎程度に設定されていますから、
必ずしも過剰と言える量でなくても、
その使用により骨折リスクが増加していることは、
かなりショッキングなデータです。

それでは、仮にビタミンB6とB12(主にB6)の過剰摂取により、
大腿骨頸部骨折のリスクが増加するのが事実であるとして、
そこにはどのようなメカニズムが考えられるでしょうか?

上記文献の著者らの考察では、
ビタミンB6の過剰摂取で神経症が生じるという報告があることより、
神経障害によるしびれなどの症状により、
ふらつきから転倒のリスクが増加した、
という可能性が指摘されています。
また、ビタミンB群自体が、
骨代謝に影響して骨量を減少させるというメカニズムを、
示唆するような基礎データも存在しています。

いずれにしてもサプリメントの殆どには、
明確に健康に良いとする根拠はなく、
その過剰摂取には思わぬリスクが隠れている可能性があるので、
その摂取は慎重に判断する必要があると思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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