オミクロン株とデルタ株の超過死亡比較 [医療のトピック]
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は水曜日なので診療は午前中で終わり、
午後は産業医面談で都内を廻る予定です。
それでは今日の話題です。
今日はこちら。

JAMA誌に2022年5月20日ウェブ掲載された、
オミクロン株とデルタ株の超過死亡を比較したレターです。
2021年には重症化率が高いとされるデルタ株の感染拡大があり、
それが2021年暮れから2022年になり、
オミクロン株主体の感染にシフトしました。
一般的にはオミクロン株の感染は軽症である反面、
その感染力は非常に強く、
特に小児を含む若年者への感染拡大が特徴とされました。
一方で、いやいやオミクロン株の重症化も少なくはない、
と言う意見や、
後遺症と称されるような、
残存障害の比率は高い、というような意見もあります。
それでは、
デルタ株とオミクロン株の死亡率には、
実際にどのような違いがあるのでしょうか?
今回のデータはアメリカ、
マサチューセッツ州の疫学データを解析したもので、
デルタ株流行期とオミクロン株流行期の死亡数を、
通常の時期の死亡数と比較して、
その差を超過死亡として、
間接的にその死亡率を比較するという手法です。
その結果、
23週間のデルタ株の流行期に、
超過死亡は1975件と算出された一方、
8週間のオミクロン株の流行期の超過死亡は、
2294件と推計されました。
その比較により、
1週間当たりの超過死亡率は、
デルタ株に比較してオミクロン株の流行期には、
3.34倍(95%CI:3.14から3.54)有意に増加していたと算出されました。
これは勿論2020年の最初の新型コロナの流行時期には、
遥かに高い超過死亡が確認されているのですが、
その後の経過の中でみると、
デルタ株の流行期より、
むしろオミクロン株の流行期の方が、
新型コロナの影響で死亡する人の比率は、
数倍多い可能性があるというちょっと意外な結果です。
これがデータの取られたアメリカの一地域に限った現象であるのか、
それとも日本を含めてより大きな範囲で、
実際にはそうした傾向があるのかはまだ分かりませんが、
国内を含めてそうした検証は、
是非行われるべきではないかと思います。
それでは今日はこのくらいで。
今日が皆さんにとっていい日でありますように。
石原がお送りしました。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は水曜日なので診療は午前中で終わり、
午後は産業医面談で都内を廻る予定です。
それでは今日の話題です。
今日はこちら。

JAMA誌に2022年5月20日ウェブ掲載された、
オミクロン株とデルタ株の超過死亡を比較したレターです。
2021年には重症化率が高いとされるデルタ株の感染拡大があり、
それが2021年暮れから2022年になり、
オミクロン株主体の感染にシフトしました。
一般的にはオミクロン株の感染は軽症である反面、
その感染力は非常に強く、
特に小児を含む若年者への感染拡大が特徴とされました。
一方で、いやいやオミクロン株の重症化も少なくはない、
と言う意見や、
後遺症と称されるような、
残存障害の比率は高い、というような意見もあります。
それでは、
デルタ株とオミクロン株の死亡率には、
実際にどのような違いがあるのでしょうか?
今回のデータはアメリカ、
マサチューセッツ州の疫学データを解析したもので、
デルタ株流行期とオミクロン株流行期の死亡数を、
通常の時期の死亡数と比較して、
その差を超過死亡として、
間接的にその死亡率を比較するという手法です。
その結果、
23週間のデルタ株の流行期に、
超過死亡は1975件と算出された一方、
8週間のオミクロン株の流行期の超過死亡は、
2294件と推計されました。
その比較により、
1週間当たりの超過死亡率は、
デルタ株に比較してオミクロン株の流行期には、
3.34倍(95%CI:3.14から3.54)有意に増加していたと算出されました。
これは勿論2020年の最初の新型コロナの流行時期には、
遥かに高い超過死亡が確認されているのですが、
その後の経過の中でみると、
デルタ株の流行期より、
むしろオミクロン株の流行期の方が、
新型コロナの影響で死亡する人の比率は、
数倍多い可能性があるというちょっと意外な結果です。
これがデータの取られたアメリカの一地域に限った現象であるのか、
それとも日本を含めてより大きな範囲で、
実際にはそうした傾向があるのかはまだ分かりませんが、
国内を含めてそうした検証は、
是非行われるべきではないかと思います。
それでは今日はこのくらいで。
今日が皆さんにとっていい日でありますように。
石原がお送りしました。