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「神州無頼街」(劇団☆新幹線) [演劇]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は日曜日ですが終日レセプト作業で、
午後には昨日のRT-PCR検査の結果説明もする予定です。

休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
新感線舞台2022.jpg
王道いのうえ歌舞伎の最新作として、
コロナのため延期になった「神州無頼街」が、
今池袋のブリリアホールで上演されています。

メインは福士蒼汰さんと宮野真守さんで、
対する悪役を高嶋政宏さんと松雪泰子さんが演じ、
周辺をお馴染みの新感線メンバーが固めるという布陣です。
古田新太さん、橋本じゅんさん、高田聖子さんは出演しません。

内容は幕末を舞台にして、
それぞれ出自に謎を秘めた、
福士蒼汰さんと宮野真守さんがタッグを組み、
超自然的な力を持つ、
謎のヤクザ組織に戦いを挑むというお話です。

プロット的には「髑髏城の七人」に近い設定で、
敵の設定には、僕の大好きな「蛮幽鬼」のテイストも入っています。

安定した仕上がりで悪くなかったのですが、
悪役の設定がとても魅力的なのに、
清水の次郎長と対決するヤクザ組織というのが、
ちょっとスケールが小さいのが物足りなく感じます。
国家転覆を目論むというほどではなく、
何がしたいのか良く分からないままに自滅してしまう、
というような感じもあります。

キャストでは松雪泰子さんが迫力十分で、
とても良かったのですが、
高嶋政宏さんはビジュアルの迫力は充分あるものの、
かなり抜けた感じの役作りで、
強い筈なのにあまり強さも感じません。
新感線の悪役は残虐な力強さとコミカルな部分のバランスが肝要ですが、
その辺りの勘所がまだ掴めていないように感じました。

主役2人は頑張っていたと思いますが、
大舞台での押し出しには、
見栄を切るにもまだためらうような感じがあり、
もっと振り切って欲しいな、というようには思いました。

そんな訳で悪役の造形などに魅力はあるものの、
新感線としてはやや小粒な感じは否めない作品で、
舞台の求心力はそれほど強くないのは残念には感じました。

ただ、コロナからの試運転という感じもあるのだと思いますし、
今後またパワー全開の娯楽大作を、
期待したいと思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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