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影向寺薬師如来座像 [仏像]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日羽日曜日でクリニックは休診です。

休みの日は趣味の話題です。
今日は久しぶりに仏像の話題です。

神奈川県川崎市の影向寺(ようごうじ)は、
神奈川県でも有数の古刹で、
その創建は奈良時代に遡り、
重要文化財のご本尊は、
平安時代後期の名品として知られています。
こちらも関東地方では有数の古仏です。

年に数回はご開帳があるのですが、
タイミングが合わなかったことと、
ガラス戸越しの拝観になる、
ということを聞いていたので、
「それじゃああな」と思ってこれまで足を向けませんでした。

今回寅年の七薬師ご開帳という、
12年に一度の機会があり、
これは行かなくてとレセプト期間中でしたが、
無理に足を運びました。

住宅地ではあるんですが、
とても不便なところにあるんですね。
行きはタクシーを使ったのですが、
帰りはもよりの駅まで、
30分くらい掛けて迷いながら歩きました。

でね、素晴らしかったですよ。
もっと早くにお逢いすれば良かったと後悔しました。

まずこちらをご覧下さい。
影向寺本堂遠景.jpg
薬師堂という本堂です。
江戸時代の建築でなかなかの風格がありますよね。

少し近寄りましょう。
影向寺本堂近接.jpg

それほど大きなお寺ではないのですが、
開発は進んでいるものの周辺の田園を含めて、
奈良や京都の古寺に引けを取らない風格と趣きがあります。

控えめに言って最高です。

薬師如来はこの薬師堂のご本尊だったのですが、
文化財として貴重なものなので、
現在は本堂の裏手の収蔵庫に安置されています。
今の薬師堂にはお前立ち的な新しいお像が安置されています。

それでは裏手に廻ります。
こちらです。
影向寺収蔵庫位置.jpg
画面の右が本堂の裏手で、
左にあるのが収蔵庫なんですね。
丁度元のご本尊の位置をそのまま後ろにずらすと、
今のご本尊のいらっしゃる位置になるんですね。

本堂の正面で手を合わせれば、
自然と本当のご本尊に向かい合うようになる訳です。
とても良く考えられていると感心しました。

それでは収蔵庫の仏様にお逢いします。

収蔵庫のガラス戸を開き、
その入り口から拝観するという形式です。
収蔵庫の中にはその日の檀家の当番の方が立ち会います。
お写真は撮って頂いて構わないと許可を頂きましたので、
大変失礼ではありますが撮影させて頂きました。
ご本尊のお姿がこちらです。
影向寺本尊全景.jpg
素晴らしいですね。
平安時代後期の特徴を強く持っている端正なお姿なのですが、
木彫りのままで金箔などはまとっていないのですね。
地方仏の素朴さも併せ持っているのがこの仏様の魅力です。

ちょっと平安時代初期の幽玄な力強さも感じられます。
素敵です。
もう一枚近接でお撮りしました。
影向寺本尊近景.jpg
うん。素晴らしいですね。

何度も何度も目に焼き付けるようにして、
その場を後にしました。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い休日をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。
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