SSブログ

極私的新型コロナウイルス感染症情報(2022年1月14日) [仕事のこと]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は金曜日でクリニックは休診ですが、
老人ホームの診療などに廻り、
夕方には昨日のRT-PCR検査結果の連絡などもする予定です。

今日はクリニック周辺の感染症情報です。

オミクロン株の感染が猛威を振るう、
という感じがクリニックにも時間差で襲って来たという感じです。

1月11日には7件のRT-PCR検査を施行し、
そのうちの4件が陽性という結果でした。
4件のうち20代が1例、30代が2例、50代が1例という内訳で、
潜伏期は1例のみ10日間と推測されましたが、
それ以外は1から3日以内と推測されます。
発熱はあっても呼吸苦などは認めていません。

検査件数も増加しているようで、
通常は翌日の午後2時頃には結果が到着していたものが、
12日の結果到着は午後6時を廻っていました。
当日は午後休診で他に仕事に廻る予定もあってものですから、
夜8時過ぎに戻って連絡に当たりました。

感染された方には、
翌日の17時になっても保健所から連絡がないようであれば、
何か手違いがあるといけないので、
クリニックに連絡するようにお話をしました。

翌日の午後に濃厚接触者の方が検査にお見えになったので、
お聞きするとまだ保健所からの連絡はない、
という返事です。

17時を過ぎると、
今後は感染された方のおひとりから、
「まだ連絡が来ていない。これは死ねということか!」
というお怒りの電話が入り、
「勿論そういうことではなく、保健所も皆手を尽くしていると思うのですが、
感染者も多くて間に合っていない状態のようです。
こちらからも連絡してみますので、
どうか『死ねということか』のような発言はされないで下さい」
とお話をしました。

それで保健所に電話をしたのですが、
中年の女性と思われる方が電話にはお出になって、
医療機関用の電話であるにも関わらず、
「業務が混み合っていてお時間の掛かる場合もあるようです」
という明らかにマニュアルを読んでいると分かる対応です。
「それでは実際に何人の感染者が出ているのですか?」
とお聞きしても、
マニュアル以外の返答はありません。

これは検査受託機関に連絡しても同じことで、
「コロナ対策センター」という大層な名前の部署があるので、
一体検査結果がいつ届くのかと連絡すると、
これも明らかにマニュアルを読んでいると分かる声で、
「検査は順次進めていますが、検体数が多いと時間の掛かることもあるようです」
と何の答えにもなっていない返答でした。

そりゃないよ。

マニュアルを読み上げるだけのアルバイトが電話に出るくらいなら、
そんな人を雇うお金は全くの無駄じゃん。
AIの方が余程頼りになるよね、
と改めて思いました。

最終的に保健所の方からお電話をもらうと、
その日は80人の感染者に順次に対応していて、
まだ昨日分の電話が済んでいない状態とのことでした。

今は濃厚接触者の認定は、
保健所ではもう家族しかしていないのですね。
じゃ、他の濃厚接触者の判断はどうするのかしら?
ちょっと前まで同じ乗り物に乗った人は、
全て濃厚接触者として管理していたのでしょ。
勿論そんなことがいつまでも出来ないことは理解はしていますが、
それで急に「同居家族だけ」というのは、
あまりに落差が大きくて呆然としてしまいます。

結局ね、オミクロン株用の対応というのはないのです。
オミクロン株を水際で食い止めるということで、
その緊急対策というものをやったのですが、
市中感染に移行したということで、
その緊急対策が取り下げられたのですね。
その代わりの対策がないままなので、
結局昨年のデルタ株でドタバタの時に、
なるべく保健所の負担を減らそうね、という時の対策に、
戻ってしまったということなんですね。
でも、それじゃまずいでしょ。
デルタ株とは重症化率も潜伏期も、
何より感染力が全く違うんでしょ。
違うのにそれ用の対策が今ないままなのです。

オミクロン株の検査もね、
やっているのかと思ったら、
結局殆どしていないのですね。

今月の陽性者のスクリーニング結果が返って来たのですが、
まだデルタ株のスクリーニングのみをしているんですよ。
それでCt値が30未満のウイルス量の多い検体のみ、
ゲノム解析をしているのですが
結果が分かるのは2週間後という話なのですね。
東京でも大手の検査会社でそれですよ。
会社の方にお聞きすると、
「国からも都からもそれ以上の要請はされていないので、
これまで通りのことをやっています」
というお返事でした。

おい、要請しろよ!

呆然としてしまいました。
結果はデルタ株については皆陰性なんですね。
昨年は殆どすべて陽性でしたから、
要するにオミクロン株という可能性が高いのですが、
すぐにオミクロン株のスクリーニングをするように、
切り替えればいい話でしょ。

でも、しないんですよ。

あーあ。

昨日は12件のRT-PCR検査を施行しました。
それでも数件はどうしても対応出来ずにお断りしています。

現状はほぼワクチンのブースター接種をすることで、
一息は吐けるというのは明らかなんですね。
まあ数か月かも知れませんが、
抗体価を測ると間違いなく10倍以上は上がるんですね。
それもすぐに上昇しますから、
効果は絶大です。

もっと前倒しして打つべきだったのですが、
ちょっと油断をしたのですね。

それで今になって「前倒し、前倒し」と騒いでいるのですが、
クリニックでも開始は2月14日で、
それはもう動かせないんですね。
頑張って頑張って準備してそのスケジュール感なのです。

それを頭越しに、
「1か月前倒しとか、2か月前倒し」とかと言うでしょ。
言うだけなら誰でも出来るでしょ。
もっと下々の実務のことを考えてよ。

そんなこんなでバタバタの現場ですが、
どうにかこうにか凌がないといけません。

昨日の検査結果を待っているのですが、
どうせ来やしないよね。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
nice!(4)  コメント(0)