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「JUNK HEAD」 [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は日曜日でクリニックは休診ですが、
レセプト作業などする予定です。

休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
JUNK HEAD.jpg
その原型をほぼ1人で作り上げたという、
ストップモーションアニメの怪作「JUNK HEAD」が、
今ロードショー公開されています。

大分出身の堀貴秀さんが、
独学でコマ撮りアニメをたった1人で作り、
4年を掛けて30分の短編版「JUNK HEAD」を制作。
2014年に無料でウェブ公開したところ、
ハリウッドで映画監督をしないかというオファーが来たそうです。
それを断って出資を募り、
2015年から長編版の制作を開始。
2017年に完成して海外の映画祭で多くの賞を獲得。
今回日本では初めて、
商業映画としてのロードショー公開が実現しました。

作品自体を観る前に、
その話を聞くだけで感動しますし、
ロマンを感じますね。

内容は人間が創造した知的生命体マリガンが、
地下を支配して人間は地上に残るという、
架空世界の話で、
地上のヴァーチャルダンス教師の主人公が、
たった1人で地下の調査に赴くことになります。

この主人公、出発と同時に撃ち落されて、
バラバラになってしまうんですね。
人間は肉体は殆ど重要ではなくなっていて、
ある意味情報のみの存在なので、
身体はどんどん変化してゆくのも面白いところです。
異様な形態のマリガンが次々と登場し、
そのグロテスクで時々エロチックなビジュアルに、
ストップモーションならではの動きが付くと、
昔「シンドバット7回目の航海」を観た時のような、
ワクワクする感じが戻って来ます。
昔の「宇宙船」や「アニメージュ」、
「奇想天外」の映画ネタとして、
特集ページが目に浮かぶような楽しさです。

まあ、物語自体はそれほど斬新、
という訳ではないのですね。
ハリウッドや中国、インドなら、
実写CGで簡単に映画化は出来そうな感じです。
ただ、その構想は非常に緻密で、
1人の人間の脳内をそのまま設計図化したような感じは、
これはもう集団製作の商業映画とは、
全く異なる質感なんですね。
これは続編の構想ももう作者の脳内にはしっかりあるし、
いつでも動かせるという感じです。
1人の人間そのものが設計図化され形になっている、
というこの感じは、
唯一無二の魅力があります。

それからこの作品、
架空世界の話なので言語も架空のもので、
そこに字幕が付くんですね。
今回上演版は日本語の字幕付きなのですが、
それを英語にすれば世界標準になりますし、
中国語にするのもハングルにするのも自由自在というところも、
クレヴァ―だなと感心しました。

そんな訳で大昔の特撮マニアとしては、
何処かなつかしさを感じる、
それでいて色々な意味で新時代の創作で、
その内容には好き嫌いはあると思いますが、
まずは必見の映画体験ではあると思います。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い休日をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。
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