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「燃ゆる女の肖像」 [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は日曜日でクリニックは休診です。

休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
燃ゆる女の肖像.jpg
セリーヌ・シアマ監督による、
魅力的な設定のフランス映画で、
登場するキャストも殆ど女性です。
こういうのを昔は「女性映画」と言ったりしていましたが、
勿論今はそんな言い方はしませんね。

18世紀を舞台にして、
女流画家と貴族の娘との、
道ならぬ恋の物語です。
舞台が島にある城館で、
貴族の娘がまだ会ったこともないイタリア貴族と結婚するために、
先方に送るための肖像画を、
女流画家に依頼するのですね。
2人は恋に墜ちるのですが、
それは肖像画が完成するまでの、
ほんの束の間の恋に過ぎないのです。

設定は工夫されていて非常に魅力的です。
映像は極彩色で美しく、
繊細なタッチも好印象です。
ただ、結果的には最後まで何も起こらない、
というお話なので、
もう少しダイナミックな展開を期待していると、
肩すかし的に感じることも事実です。

ラストがね、
もう結婚して子供もいる貴族の娘の顔のアップで、
それを延々と映すのですね。
勿論意図は分かるのですが、
「アップで語らせる」というのが僕はあまり好きではなくて、
正直、「あーあ」というように思ってしまいました。
ただ、これはもう好みの問題で、
このラストが良い、という人もいると思います。

日比谷のシネマシャンテで観たのですが、
結構高齢者で客席が埋まっていました。
ロマンチックな映画には一定の需要があるのだな、
というように感じました。

そんな訳で個人的には、
これだけじゃ物足りないな、というように思いましたが、
余白の多いロマンチックで美しい映画で、
お好きな方の心には刺さる作品だと思います。

ご興味のある方はどうぞ。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い休日をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。
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