ペットと飼い主の糖尿病リスク(BMJ2020年クリスマス論文) [医療のトピック]
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。
それでは今日の話題です。
今日はこちら。
British Medical Journal誌に、
2020年12月10日ウェブ掲載された、
ペットと飼い主の糖尿病リスクを解析した、
ユニークな論文です。
これも昨日ご紹介した論文と同じ、
この医学誌恒例のクリスマス特集の1本です。
真面目な研究ではあるのですが、
通常の時期なら載ることのない、
にやりとするようなユーモラスな研究なのです。
犬や猫も糖尿病になりますが、
人間で言えば1型糖尿病に近い、
比較的急激な発症でインスリンが高度に欠乏する、
というような病態が大部分であるようです。
人間の2型糖尿病は、
体質と環境要因の両者が合わさって発症すると、
考えられています。
それでは、同じ環境を分け合って生活している、
飼い主とペットの間では、
糖尿病の発症についてどのような関係があるのでしょうか?
今回の研究はスウェーデンにおいて、
208980組のペットの犬と飼い主のペアと、
123566組のペットの猫と飼い主のペアを、
経過観察して糖尿病の発症を比較検証しています。
その結果、
糖尿病のない犬を飼っている飼い主と比較して、
糖尿病を発症した犬を飼っている飼い主は、
2型糖尿病のリスクが1.32倍(95%CI: 1.04から1.68)有意に増加していました。
一方で猫とその飼い主については、
同じような関係性は認められませんでした。
この現象の説明はまだありませんが、
犬と猫に差があるという指摘は興味深く、
ペットと人間と病気との関連は、
今後も検証の必要がありそうです。
それでは今日はこのくらいで。
今日が皆さんにとっていい日でありますように。
石原がお送りしました。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。
それでは今日の話題です。
今日はこちら。
British Medical Journal誌に、
2020年12月10日ウェブ掲載された、
ペットと飼い主の糖尿病リスクを解析した、
ユニークな論文です。
これも昨日ご紹介した論文と同じ、
この医学誌恒例のクリスマス特集の1本です。
真面目な研究ではあるのですが、
通常の時期なら載ることのない、
にやりとするようなユーモラスな研究なのです。
犬や猫も糖尿病になりますが、
人間で言えば1型糖尿病に近い、
比較的急激な発症でインスリンが高度に欠乏する、
というような病態が大部分であるようです。
人間の2型糖尿病は、
体質と環境要因の両者が合わさって発症すると、
考えられています。
それでは、同じ環境を分け合って生活している、
飼い主とペットの間では、
糖尿病の発症についてどのような関係があるのでしょうか?
今回の研究はスウェーデンにおいて、
208980組のペットの犬と飼い主のペアと、
123566組のペットの猫と飼い主のペアを、
経過観察して糖尿病の発症を比較検証しています。
その結果、
糖尿病のない犬を飼っている飼い主と比較して、
糖尿病を発症した犬を飼っている飼い主は、
2型糖尿病のリスクが1.32倍(95%CI: 1.04から1.68)有意に増加していました。
一方で猫とその飼い主については、
同じような関係性は認められませんでした。
この現象の説明はまだありませんが、
犬と猫に差があるという指摘は興味深く、
ペットと人間と病気との関連は、
今後も検証の必要がありそうです。
それでは今日はこのくらいで。
今日が皆さんにとっていい日でありますように。
石原がお送りしました。