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「地獄の黙示録」(ファイナル・カット) [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は日曜日でクリニックは休診です。

休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
地獄の黙示録.jpg
「地獄の黙示録」の再編集版が、
今アイマックスで限定公開されています。

この映画は最初の公開が1979年です。
僕は高校生で、
「スクリーン」を愛読していて、
小出しに製作状況の情報が載るでしょ。
ワクワクしましたね。

少し前に「ディアハンター」の公開があって、
初めてベトナム戦争を本格的にアメリカが映画にした、
みたいな評価をされたんですよね。
それからコッポラがこれまでにない、
映画史を塗り替えるようなベトナム戦争映画を作る、
というような話題が沸騰したのです。

ロードショーの時は何処で最初に観たのかな、
渋谷パンテオンだったかしら。
あまり覚えていません。

かなりワクワクしながら、
とても緊張して観ましたね。
まだビデオも出始めくらいの時期だし、
VHSよりβの方が主流だったよね。
ビデオソフトなんて、
当時の値段で1本1万5千円くらいしたんだよ。
つまり後から録画やソフトで観るというような気持ちはないので、
もう一期一会の気分で画面に向かっていたのです。

オープニングから「ワルキューレ」の辺りは、
矢張り結構興奮しましたね。
今でもリアルに覚えていて、
今回見直しましたが、
殆ど印象は変わらなかったですね。

つまり、それだけ記憶の改変がないというのか、
印象が強烈であったのです。

ただ、その後は…当時も無理やり面白いのだ、
と思い込もうとはしていましたが、
正直良く分からないし退屈も感じました。

あの、現地の船を臨検して、
殺しちゃうところがあるでしょ。
アメリカの偽善を象徴するような場面。
当時はそれが結構印象的で、
それを中心にして「ぴあ」に、
映画批評の文章を書いて送ったんですよね。
それが採用されて紙面に載って、
多分初めて自分の文章が活字になったので、
とても嬉しかったことを覚えています。

今観ると何か、
単純すぎるような気もしますね。

ベトナム戦争の映画とは言いながら、
戦闘シーンらしきものは最初だけでしょ。
後は最後まであまり戦闘らしきものはないので、
その点がやはりこの映画は盛り上がらないですね。
白い虎が出て来るところなど、
最初の公開版にもあるのですが、
何の必要があるのかしら。
はなはだ疑問です。

今回はフランス人入植者の場面が、
付け加わっていました。
これは最初のロードショー公開版では、
全てカットされていたんですよね。

必要な場面であったとは思うのですが、
矢張り長いな、とは感じました。

申し訳ありません。
少しウトウトしてしまいました。

そして、ラストのマーロン・ブランドとの対決ですね。
良く分からないよね。
ここは最初の公開版と多分全く同じですね。
要するに、それ以外、
見せられるようなカットが撮れていない、
ということですよね。
本当はもう少しどうにかしたかったのだと思うのですが、
結果として無理だったので、
たどたどしくなってしまった、
というのが実際ではないかと推察します。

最後に神殿を爆破するカットがあって、
部分的に採用されたヴァージョンもあったように聞いているのですが、
それは今回のヴァージョンでは採用されず、
ラストは初回公開版と同じになっていました。

そんな訳で完成度は高くはない映画なのですが、
伝説的大作ではあり、
「ワルキューレ」の場面を、
大画面で再び観られたことは幸せでした。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い休日をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。
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