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別冊「根本宗子」第7号「墓場、女子高生」 [演劇]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は土曜日で、
午前中は三宅医師が、
午後は中村医師が外来を担当する予定です。

土曜日は趣味の話題です。
今日はこちら。
墓場、女子高生.jpg
根本宗子さんは、
今最も精力的に活躍している演劇人の1人ですが、
今回(と言っても先月ですが)は、
珍しく自作ではなく、
自身が役者として出演したこともある、
福原充則さんの、
「墓場、女子高生」を上演しました。

この作品は、
自殺した女子高生が、
同級生の黒ミサのような儀式で蘇生するのですが、
死の原因さえ分からないままに、
結局またすぐ自殺してしまう、
という皮肉でブラックなお芝居で、
いかにも小劇場的な大人数のキャストの、
ドタバタ的演技が、
作品の完成度を下げているという欠点はありながらも、
奇妙な味で得難い魅力のある作品です。

作者自身による演出の舞台は一度観ていますが、
リアルな墓場のセットで展開される、
結構泥臭い舞台でした。

それを今回の上演では、
かなりスタイリッシュで抽象的なセットを組み、
女子高生のアンサンブルには、
同性の演出家らしい繊細な工夫があって、
それでいて作品の勘所はしっかりと伝えているので、
主役の女子高生を根本さん自身が演じるのは、
「それはちょっと…」という感じはあるのですが、
まずは根本さんの演出力を、
見せつける、という感じのお芝居ではあったと感じました。

この戯曲の入門編としては、
ちょっと問題がありますが、
応用編としてはなかなかの水準であったと思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原かろお送りしました。
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