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「ダイナー」(2019年映画版) [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は土曜日で午前午後とも中村医師が外来を担当する予定です。

土曜日は趣味の話題です。
今日はこちら。
ダイナー .jpg
平山夢明さんの同題の小説を、
蜷川実花さんが監督した映画が、
今公開されています。

これも評判はかなり悪いし、
蜷川実花さんの映画は、
あまり好きでもないので、
それほど見たかったという訳ではないのですが、
空いている時間に嵌まる映画がこれしかなかったので、
朝の時間に観て来ました。

思っていたほどは悪くありませんでした。

これは殺し屋がいっぱい出てきて、
互いに殺し合いをするという映画で、
鈴木清順監督が「殺しの烙印」をリメイクした、
「ピストルオペラ」みたいな感じです。
要するにイメージ先行でトータルには意味不明で、
ただ、独特のムードと美意識、
そしてディテールを楽しむ種類の作品です。

それに加えて今回の作品には裏設定があって、
監督の父親でもある、
亡くなった演出家の蜷川幸雄さんが、
劇中でも亡くなった殺し屋のボスとして、
遺影のような姿で出演しています。

映画では蜷川幸雄の薫陶を受けた役者さんが多数出演し、
極めつけは「身毒丸」のオーディションで世に出た、
蜷川組生え抜きの藤原竜也さんが、
後半で「俺はボス(蜷川幸雄さんのこと)に見いだされて育てられた」
というようなセリフを言います。

これは言ってみれば、
娘の蜷川実花さんによる、
父親追悼の映画なのです。

劇中では結構残念な登場を含めて、
多くの俳優さんが登場していますが、
マザコンで破滅キャラの窪田正孝さんが良く、
彼の登場場面は見ごたえがあります。
一方で後半のボスの跡目争いは、
かなりグズグズの感じとなり、
盛り上がりに欠けたのは残念ではありました。

アクションが意味不明でしょぼかったり、
狂言回し的な玉城ティナさんの設定が弱かったり、
セットが意外に安っぽかったりと、
悪口を言えばキリがないのですが、
鈴木清順監督のイマイチレベルの作品と同じと割り切って観れば、
そう悪くないというのが個人的な感想でした。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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