「天才作家の妻 40年目の真実」 [映画]
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は土曜日で、
午前午後とも石原が外来を担当する予定です。
土曜日は趣味の話題です。
今日はこちら。
ジョナサン・プライスとグレン・クローズが、
ノーベル文学賞を受賞した天才作家とその妻を演じ、
熟年夫婦の危機に作家の創作の秘密を絡めた、
渋い大人の映画が今ロードショー公開されています。
これは傑作ですよ。
スウェーデンとアメリカ、イギリスの合作ですが、
ハリウッド製とは明らかに肌合いの違う、
ヨーロッパ映画のテイストです。
要するに熟年夫婦の夫婦げんかを、
延々と見せられるような映画なのですが、
それが夫婦という関係そのものの本質的な不条理さや危うさにまで、
深く深く到達しているところが見どころです。
そのままでも充分映画として成立するのですが、
舞台をストックホルムのノーベル賞授賞式に設定して、
作家の創作の秘密を絡めることで、
格調と華やかさを加えています。
夫婦げんかを藝術にする、
というとベルイマンが頭に浮かびます。
この映画はスウェーデンも制作に加わっていますし、
ベルイマン映画を意識したようなところがありますよね。
ベルイマン映画を観るように観ることが出来る映画です。
この映画は練り上げられた脚本が素晴らしいのですが、
舞台劇的な脚本を、
立体的に美しく構成して舞台臭を感じさせない演出が、
また完成度が高いと思います。
そして夫婦2人の演技がまた抜群です。
ジョナサン・プライスの俗物的表現の濃厚さも凄いですし、
グレン・クローズの後半の繊細かつダイナミックな感情表現も、
素晴らしいと思います。
そんな訳でとてもとても素晴らしい作品なのですが、
夫婦で一緒に観ることはお薦め出来ません。
鑑賞後に2人の間に不穏な空気が流れることが必定だからです。
そのくらいに夫婦という危うい関係に、
深く食い入った名作なのです。
ご夫婦は1人ずつでご覧下さい。
大人の観客の全てに絶対のお薦め品です。
それでは今日はこのくらいで。
今日が皆さんにとっていい日でありますように。
石原がお送りしました。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は土曜日で、
午前午後とも石原が外来を担当する予定です。
土曜日は趣味の話題です。
今日はこちら。
ジョナサン・プライスとグレン・クローズが、
ノーベル文学賞を受賞した天才作家とその妻を演じ、
熟年夫婦の危機に作家の創作の秘密を絡めた、
渋い大人の映画が今ロードショー公開されています。
これは傑作ですよ。
スウェーデンとアメリカ、イギリスの合作ですが、
ハリウッド製とは明らかに肌合いの違う、
ヨーロッパ映画のテイストです。
要するに熟年夫婦の夫婦げんかを、
延々と見せられるような映画なのですが、
それが夫婦という関係そのものの本質的な不条理さや危うさにまで、
深く深く到達しているところが見どころです。
そのままでも充分映画として成立するのですが、
舞台をストックホルムのノーベル賞授賞式に設定して、
作家の創作の秘密を絡めることで、
格調と華やかさを加えています。
夫婦げんかを藝術にする、
というとベルイマンが頭に浮かびます。
この映画はスウェーデンも制作に加わっていますし、
ベルイマン映画を意識したようなところがありますよね。
ベルイマン映画を観るように観ることが出来る映画です。
この映画は練り上げられた脚本が素晴らしいのですが、
舞台劇的な脚本を、
立体的に美しく構成して舞台臭を感じさせない演出が、
また完成度が高いと思います。
そして夫婦2人の演技がまた抜群です。
ジョナサン・プライスの俗物的表現の濃厚さも凄いですし、
グレン・クローズの後半の繊細かつダイナミックな感情表現も、
素晴らしいと思います。
そんな訳でとてもとても素晴らしい作品なのですが、
夫婦で一緒に観ることはお薦め出来ません。
鑑賞後に2人の間に不穏な空気が流れることが必定だからです。
そのくらいに夫婦という危うい関係に、
深く食い入った名作なのです。
ご夫婦は1人ずつでご覧下さい。
大人の観客の全てに絶対のお薦め品です。
それでは今日はこのくらいで。
今日が皆さんにとっていい日でありますように。
石原がお送りしました。