モーツァルト「魔笛」(2018年新国立劇場レパートリー) [オペラ]
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は土曜日で、
午前午後とも石原が外来を担当する予定です。
土曜日は趣味の話題です。
今日はこちら。
大野和士さんが芸術監督に就任しての、
新国立劇場のシーズン開幕公演として、
モーツァルトの「魔笛」が上演されました。
ウィリアム・ケントリッジが2005年に演出し、
その後世界中で上演された名演出を、
今回初めて借りて来ての上演になります。
「魔笛」は新国立劇場ではこれまでに何度も上演されていますが、
僕はここで聴くのは初めてです。
通例で男声のメインのキャストは海外ゲストが多く、
夜の女王やパミーナという主要な女声キャストは、
日本組となることが多いのですが、
あまりそれが乗らなかったのです。
ただ、今回はシーズンオープニングですし、
演出にも興味があったので足を運ぶことにしました。
「魔笛」は引っ越し公演などで何度かは聴いていますが、
1幕はともかく2幕が長くて、
有名な夜の女王のアリアが終わると、
眠くなることが多いのが正直なところです。
また、子供じみた演出や悪ふざけのような演出が多いことや、
効果音などに人工音が使われることが多いことも、
僕がこの作品の上演を、
あまり好きではない理由です。
ただ、今回の上演はなかなか良かったですし、
最後まであまり眠くもならずに聴くことが出来ました。
演出は基本的には擬古典という感じの古風なもので、
そこにプロジェクションマッピングが、
上手く活かされて新しい風を吹き込んでいます。
最初の大蛇を影絵で処理したのは、
ちょっとミスタッチに感じましたが、
それ以外の部分はなかなか原作の雰囲気を活かしていて、
良かったと思いました。
主要なアリアやアンサンブルの聴き所は、
舞台正面に歌手を立たせて、
下からの古風な照明を当てて処理するのも、
音楽優先で良いと思いました。
何より良かったのは、
雷や嵐などの効果音も、
全て生音で処理していたことで、
これは最近の「魔笛」の上演では、
あまりないことだと思います。
でも、こういうのは、
一般受けはしないかも知れませんね。
コロラトゥーラは大好きなので、
夜の女王のアリアにはこだわりがあるのですが、
正直生の舞台で満足のゆく歌唱を聴いたことはありません。
今回の安井陽子さんは夜の女王はお得意なので、
安定した歌いっぷりと貫禄は、
悪くありませんでした。
トータルに歌手陣も悪くありませんでしたし、
今回の「魔笛」はなかなか高レベルで満足のゆくものでした。
まずまずお薦めです。
それでは今日はこのくらいで。
今日が皆さんにとっていい日でありますように。
石原がお送りしました。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は土曜日で、
午前午後とも石原が外来を担当する予定です。
土曜日は趣味の話題です。
今日はこちら。
大野和士さんが芸術監督に就任しての、
新国立劇場のシーズン開幕公演として、
モーツァルトの「魔笛」が上演されました。
ウィリアム・ケントリッジが2005年に演出し、
その後世界中で上演された名演出を、
今回初めて借りて来ての上演になります。
「魔笛」は新国立劇場ではこれまでに何度も上演されていますが、
僕はここで聴くのは初めてです。
通例で男声のメインのキャストは海外ゲストが多く、
夜の女王やパミーナという主要な女声キャストは、
日本組となることが多いのですが、
あまりそれが乗らなかったのです。
ただ、今回はシーズンオープニングですし、
演出にも興味があったので足を運ぶことにしました。
「魔笛」は引っ越し公演などで何度かは聴いていますが、
1幕はともかく2幕が長くて、
有名な夜の女王のアリアが終わると、
眠くなることが多いのが正直なところです。
また、子供じみた演出や悪ふざけのような演出が多いことや、
効果音などに人工音が使われることが多いことも、
僕がこの作品の上演を、
あまり好きではない理由です。
ただ、今回の上演はなかなか良かったですし、
最後まであまり眠くもならずに聴くことが出来ました。
演出は基本的には擬古典という感じの古風なもので、
そこにプロジェクションマッピングが、
上手く活かされて新しい風を吹き込んでいます。
最初の大蛇を影絵で処理したのは、
ちょっとミスタッチに感じましたが、
それ以外の部分はなかなか原作の雰囲気を活かしていて、
良かったと思いました。
主要なアリアやアンサンブルの聴き所は、
舞台正面に歌手を立たせて、
下からの古風な照明を当てて処理するのも、
音楽優先で良いと思いました。
何より良かったのは、
雷や嵐などの効果音も、
全て生音で処理していたことで、
これは最近の「魔笛」の上演では、
あまりないことだと思います。
でも、こういうのは、
一般受けはしないかも知れませんね。
コロラトゥーラは大好きなので、
夜の女王のアリアにはこだわりがあるのですが、
正直生の舞台で満足のゆく歌唱を聴いたことはありません。
今回の安井陽子さんは夜の女王はお得意なので、
安定した歌いっぷりと貫禄は、
悪くありませんでした。
トータルに歌手陣も悪くありませんでしたし、
今回の「魔笛」はなかなか高レベルで満足のゆくものでした。
まずまずお薦めです。
それでは今日はこのくらいで。
今日が皆さんにとっていい日でありますように。
石原がお送りしました。