「プーと大人になった僕」 [映画]
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は日曜日でクリニックは休診です。
休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
ディズニーが熊のプーさんの後日談を実写映画化しました。
これはディズニーの作品としては、
趣味的な感じのする小品で、
作り手が作りたい作品を作った、
というその意味では愛すべき映画です。
そもそもヒットを狙った感じではなく、
公開後1週間の映画館もガラガラでした。
元々アニメ化されたプーさんは、
かなりアメリカナイズされたもので、
公開当時には原作者サイドから批判のあったようです。
それを意識したものかどうか、
今回の実写映画は、
原作通りにイギリスを舞台にしていて、
時代も1949年に設定され、
非常にノスタルジックな感じのする物語になっています。
原作は7歳のクリストファー・ロビン少年が、
ぬいぐるみのプーさん達との生活に、
別れを告げることで終わるのですが、
今回の映画はその場面から始まって、
その後大人になり仕事人間となってしまったクリストファー・ロビンが、
20年ぶりにプーとその仲間たちに再会する、
というドラマになっています。
ロビンがなくした仕事の書類を、
彼の娘とプーさん達森の仲間が、
届けようと旅をするのがクライマックスですから、
とてもとても地味なお話しなのですが、
原作のキャラクターを忠実に再現した細部には、
かなりのこだわりが感じられます。
ロビンは総合商社のカバン部門を指揮している、
と言う設定で、
お金持ちのバカンス用のカバンを作っていたのですが、
戦後すぐという時代で、
お金持ちもバカンスをするような余裕はなく、
カバンが売れなくなってしまいます。
それでボンボンの2代目社長(?)からは、
コストを20%削減しなければ、
カバン部門を廃止すると宣告されてしまいます。
困ったロビンは家族との約束を反故にして、
旅行もキャンセルしてその削減案の書類を作るのですが、
プーさんとその仲間が書類を失くしてしまうのです。
書類もなしに会社の会議に行ったロビンは、
果たしてどのようなプランを出すのでしょうか?
皆さんはどう思いますか?
要するに、
「家族でディズニーランドで遊ぼう。そうすれば経済も廻って上手くいくよ」
というディズニーに都合の良い結論になるのですが、
その道徳的な結論が、
にわかに首肯出来ないものの、
「なるほど、これが1つの今の時代の正解とされることなのか」
とそう思うと興味深くも感じます。
原作を知らない方には、
汚れたぬいぐるみがそのまま動くビジュアルは、
ちょっと異様に感じるかも知れません。
ただ、これが原作の通りなのです。
まあ、ぬいぐるみが本物の動物と一緒に、
森で楽しく暮らしているという物語を、
そのまま実写で表現する、
というのはかなり無理がありますよね。
童話をそのまま実写にするというのは、
今のような高度の技術をもってしても、
基本的に無理のあることなのかも知れません。
そんな訳でかなり観客を選ぶ作品だと思いますが、
ディズニーとしては本気で趣味に走ったと思える1本で、
人によってはかつての「不思議の国のアリス(アニメ版)」のように、
偏愛の対象となる作品となるかも知れません。
それでは今日はこのくらいで。
皆さんも良い休日をお過ごし下さい。
石原がお送りしました。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は日曜日でクリニックは休診です。
休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
ディズニーが熊のプーさんの後日談を実写映画化しました。
これはディズニーの作品としては、
趣味的な感じのする小品で、
作り手が作りたい作品を作った、
というその意味では愛すべき映画です。
そもそもヒットを狙った感じではなく、
公開後1週間の映画館もガラガラでした。
元々アニメ化されたプーさんは、
かなりアメリカナイズされたもので、
公開当時には原作者サイドから批判のあったようです。
それを意識したものかどうか、
今回の実写映画は、
原作通りにイギリスを舞台にしていて、
時代も1949年に設定され、
非常にノスタルジックな感じのする物語になっています。
原作は7歳のクリストファー・ロビン少年が、
ぬいぐるみのプーさん達との生活に、
別れを告げることで終わるのですが、
今回の映画はその場面から始まって、
その後大人になり仕事人間となってしまったクリストファー・ロビンが、
20年ぶりにプーとその仲間たちに再会する、
というドラマになっています。
ロビンがなくした仕事の書類を、
彼の娘とプーさん達森の仲間が、
届けようと旅をするのがクライマックスですから、
とてもとても地味なお話しなのですが、
原作のキャラクターを忠実に再現した細部には、
かなりのこだわりが感じられます。
ロビンは総合商社のカバン部門を指揮している、
と言う設定で、
お金持ちのバカンス用のカバンを作っていたのですが、
戦後すぐという時代で、
お金持ちもバカンスをするような余裕はなく、
カバンが売れなくなってしまいます。
それでボンボンの2代目社長(?)からは、
コストを20%削減しなければ、
カバン部門を廃止すると宣告されてしまいます。
困ったロビンは家族との約束を反故にして、
旅行もキャンセルしてその削減案の書類を作るのですが、
プーさんとその仲間が書類を失くしてしまうのです。
書類もなしに会社の会議に行ったロビンは、
果たしてどのようなプランを出すのでしょうか?
皆さんはどう思いますか?
要するに、
「家族でディズニーランドで遊ぼう。そうすれば経済も廻って上手くいくよ」
というディズニーに都合の良い結論になるのですが、
その道徳的な結論が、
にわかに首肯出来ないものの、
「なるほど、これが1つの今の時代の正解とされることなのか」
とそう思うと興味深くも感じます。
原作を知らない方には、
汚れたぬいぐるみがそのまま動くビジュアルは、
ちょっと異様に感じるかも知れません。
ただ、これが原作の通りなのです。
まあ、ぬいぐるみが本物の動物と一緒に、
森で楽しく暮らしているという物語を、
そのまま実写で表現する、
というのはかなり無理がありますよね。
童話をそのまま実写にするというのは、
今のような高度の技術をもってしても、
基本的に無理のあることなのかも知れません。
そんな訳でかなり観客を選ぶ作品だと思いますが、
ディズニーとしては本気で趣味に走ったと思える1本で、
人によってはかつての「不思議の国のアリス(アニメ版)」のように、
偏愛の対象となる作品となるかも知れません。
それでは今日はこのくらいで。
皆さんも良い休日をお過ごし下さい。
石原がお送りしました。