藤田貴大「BOAT」 [演劇]
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。
今日からクリニックは夏期の休診に入ります。
休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
もう公演は終わっていますが、
マームとジプシーの藤田貴大さんが、
東京芸術劇場と協力して上演する、
マームとジプシー特別公演というような新作の舞台に、
先日足を運びました。
高校生の制服姿の団体が、
1階の客席の3分の2以上を占めていて、
僕は自分が学生だった頃から、
個人ではなく学校で行くこうした行事が、
大嫌いだったので、
これなら貸し切りにしてくれれば良かったのに…
と思いましたが特に事前の連絡などはないので、
仕方がありません。
幕前には大騒ぎだったので危惧したのですが、
観劇態度は極めて真面目でした。
ただ、それでは高校生の鑑賞に、
この舞台が適していたのかと言うと、
その点についてははなはだ疑問です。
内容はかなり抽象性の高いもので、
架空の島が舞台となり、
そこに昔からいる住民と、
新しくボートで流れ着いた人達との間に、
差別やトラブルが生じたり、
悲劇が起こったりしているうちに、
今度は大量のボートが現れて、
島は崩壊に導かれます。
ラストは差別意識のない主人公達が、
島をボートで離れるところで、
物語は終わります。
これだけでもお分かりのように、
島をメタファーにして、
今の日本の状況を、
かなり悲観的に描いたお芝居で、
最後に希望を残した感じはあっても、
それで何かが生まれる訳ではありません。
マームとジプシーのいつもの感じですから、
素舞台に本物のボートが置かれているだけで、
衣装も稽古着的なものです。
そのボートが吊り上げられるのが、
舞台上の最も大きな動きです。
台詞は不自然な棒読が基本ですが、
特徴的なリフレインは今回はあまりなく、
普通のお芝居に近づいている印象でした。
総じて、
昔のアングラ演劇の興隆期に、
一般の方がイメージしていた、
難解で意味不明のお芝居に、
ほぼ近いような、
過去の亡霊が甦ったような作品で、
個人的にはとても受け付けませんでした。
もう少し明るい話が見たいですよね。
それでは今日はこのくらいで。
今日も皆さんにとっていい日でありますように。
石原がお送りしました。
北品川藤クリニックの石原です。
今日からクリニックは夏期の休診に入ります。
休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
もう公演は終わっていますが、
マームとジプシーの藤田貴大さんが、
東京芸術劇場と協力して上演する、
マームとジプシー特別公演というような新作の舞台に、
先日足を運びました。
高校生の制服姿の団体が、
1階の客席の3分の2以上を占めていて、
僕は自分が学生だった頃から、
個人ではなく学校で行くこうした行事が、
大嫌いだったので、
これなら貸し切りにしてくれれば良かったのに…
と思いましたが特に事前の連絡などはないので、
仕方がありません。
幕前には大騒ぎだったので危惧したのですが、
観劇態度は極めて真面目でした。
ただ、それでは高校生の鑑賞に、
この舞台が適していたのかと言うと、
その点についてははなはだ疑問です。
内容はかなり抽象性の高いもので、
架空の島が舞台となり、
そこに昔からいる住民と、
新しくボートで流れ着いた人達との間に、
差別やトラブルが生じたり、
悲劇が起こったりしているうちに、
今度は大量のボートが現れて、
島は崩壊に導かれます。
ラストは差別意識のない主人公達が、
島をボートで離れるところで、
物語は終わります。
これだけでもお分かりのように、
島をメタファーにして、
今の日本の状況を、
かなり悲観的に描いたお芝居で、
最後に希望を残した感じはあっても、
それで何かが生まれる訳ではありません。
マームとジプシーのいつもの感じですから、
素舞台に本物のボートが置かれているだけで、
衣装も稽古着的なものです。
そのボートが吊り上げられるのが、
舞台上の最も大きな動きです。
台詞は不自然な棒読が基本ですが、
特徴的なリフレインは今回はあまりなく、
普通のお芝居に近づいている印象でした。
総じて、
昔のアングラ演劇の興隆期に、
一般の方がイメージしていた、
難解で意味不明のお芝居に、
ほぼ近いような、
過去の亡霊が甦ったような作品で、
個人的にはとても受け付けませんでした。
もう少し明るい話が見たいですよね。
それでは今日はこのくらいで。
今日も皆さんにとっていい日でありますように。
石原がお送りしました。