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「レディ・プレイヤー1」 [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日も連休のためクリニックは休診です。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
レディ・プレイヤー1.jpg
スピルバーグ監督がバーチャルリアリティの世界を描いた、
何かと話題の映画をアイマックス3Dで観て来ました。

これは如何にもスピルバーグという感じの映画で、
娯楽作のツボをしっかり押さえていて、
善悪の区別がはっきりしていますし、
作り手にも観客にも迷うということがありません。

ただ、時代は変わっているので、
アメリカ一番的な世界を構築するのは、
かなり苦しいな、という感じはしますし、
最後の結論が1週間に2日はゲームを止めましょう、
というのは、あまりに金持ち老人の繰り言めいていて、
申し訳ないのですがやや滑稽な感じはしました。

近未来の話で、
アメリカの現実はかなり悪いようで、
そのために架空現実の世界に、
多くの若者はのめり込んでいるというお話です。
それが結局架空現実よりリアルが素晴らしい、
というおしまいになって、
主人公が大金持ちになって、
みんな大喜びというのですから、
何だか良く分かりません。
別に社会の生きづらさは格別変わっていないと思うのですが、
サラ金みたいな悪徳会社が、
1つ潰れればそれでめでたしになるのでしょうか?
その虚無的な感じのする楽観主義が、
如何にもスピルバーグという感じで、
決してオタクの味方のような映画では、
ないような気がするのですがどうでしょうか?

本当にオタクのための映画というのは、
仮想現実の方がリアルになって、
リアルが飲み込まれて消滅するような話だと思うのです。
この映画はそれとは真逆の、
「ゲームばかりしていないで○○しなさい!」
と言っているような世界です。

映像もかなり薄っぺらな気もするのですが、
その密度はなかなか凄まじくて、
実写ともCGアニメともゲーム画面とも、
微妙に質感の異なるその世界は、
スピルバーグ以外がこのクオリティで、
大真面目に作り上げることは、
間違いなく出来なかった、という気はします。
CGの出来上がる工程をそのまま見せていて、
ある種開き直りとも思えますが、
新しい見せ方と言えなくもありません。

そんな訳で個人的には全く乗れなかったのですが、
口当たりの良さは抜群ですから、
この脳天気な大金持ちのおじさんの宝探しの物語に、
乗ってみるのもまた一興かも知れません。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い休日をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。
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