2017年のオペラと声楽を振り返る [オペラ]
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は祝日でクリニックは休診です。
休みの日は趣味の話題です。
今日は昨年聴いたオペラと、
声楽のコンサートを振り返ります。
昨年聴いたオペラはこちら。
①新国立劇場「ルチア」(新制作)
②東京春音楽祭「神々の黄昏」(演奏会形式)
③新国立劇場「ジークフリード」
④パレルモ・マッシモ劇場「トスカ」(ゲオルギュー)
⑤パレルモ・マッシモ劇場「椿姫」(ランカトーレ)
⑥バイエルン国立歌劇場「タンホイザー」
⑦バイエルン国立歌劇場「魔笛」
⑧新国立劇場「神々の黄昏」(新制作)
⑨新国立劇場「椿姫」
2017年は東京春音楽祭と新国立劇場で、
ワーグナーの「神々の黄昏」が聴けるというのが、
個人的には一番の楽しみでした。
ただ、東京春音楽祭は直前でキャスト変更などがありましたし、
新国立劇場版は演出が首を傾げる感じのもので、
今ひとつ乗り切れませんでした。
でも、新国立へのマイヤーの初登場も良かったですし、
好きな曲を2回も生で聴けるのは幸せでした。
大物オペラの来日というと、
バイエルン国立歌劇場だけで2017年は寂しい感じはありました。
「タンホイザー」はかなり異様な演出で、
首を傾げるような感じがありましたし、
「魔笛」は骨董品のような演出を持って来ていて、
さすがに定番という面白さはあったのですが、
矢張りこの作品、僕はあまり好きにはなれません。
ゲオルギューはもう来日はしないかなと思っていたので、
トスカを歌ってくれたのは嬉しかったのですが、
風格は抜群で歌はヘロヘロでした。
ランカトーレのヴィオレッタは悪くなかったです。
新国立の若手のヴィオレッタもまずまずでしたが、
演出がひどいのであれはもうお蔵入りにして欲しいと思います。
新国立劇場では「ルチア」が、
グランギニョールを思わせるようなかなり特異な演出で、
狂乱の場では夫の生首を突き刺した槍を振り回して登場します。
個人的にはこれはありかな、と感じました。
もっと大仰に歌えるソプラノを招聘して、
この演出はもう一度やり切って欲しいと思いました。
それから昨年は以下のような、
声楽のコンサートに足を運びました。
①エヴァ・メイ ソプラノリサイタル
②エリーザベト・クールマン メゾソプラノリサイタル
③ナタリー・デセイ&フィリップ・カサール デュオリサイタル
④タマール・イヴェーリ ソプラノリサイタル
⑤エレナ・モシュク ソプラノリサイタル
⑥アンナ・ネトレプコ スペシャル・コンサート
⑦ディアナ・ダムラウ&ニコレ・テステ オペラ・アリア・コンサート
2017年には前半にデセイ様の来日があり、
後半にはネトレプコとダムラウの来日があって、
その意味では楽しみでした。
デセイ様は前回の来日より声の調子が良く、
勿論最盛期には遠く及ばないのですが、
それでも唯一無二の歌声を堪能することが出来ました。
素晴らしかったです。
特に4月12日の東京文化会館が良かったですね。
19日は彼女の誕生日で、
そのサプライズもありました。
アンナ・ネトレプコは昨年より省エネで、
アンコールもないなど不満もあるのですが、
矢張り世界のプリマドンナの迫力を聴かせてくれました。
最初のマクベス夫人の迫力だけで、
元は取った気分になりました。圧巻です。
ダムラウは超絶のコロラトゥーラを期待したのですが、
高音をドカンと出すタイプではないので、
そうした意味ではやや期待外れでした。
ただ、全体としてスケールの大きな均整の取れた歌で、
存在感も圧倒的にあり、悪くはありませんでした。
2人とも、もう装飾歌唱という時期ではないようです。
それでは今日はこのくらいで。
皆さんも良い休日をお過ごし下さい。
石原がお送りしました。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は祝日でクリニックは休診です。
休みの日は趣味の話題です。
今日は昨年聴いたオペラと、
声楽のコンサートを振り返ります。
昨年聴いたオペラはこちら。
①新国立劇場「ルチア」(新制作)
②東京春音楽祭「神々の黄昏」(演奏会形式)
③新国立劇場「ジークフリード」
④パレルモ・マッシモ劇場「トスカ」(ゲオルギュー)
⑤パレルモ・マッシモ劇場「椿姫」(ランカトーレ)
⑥バイエルン国立歌劇場「タンホイザー」
⑦バイエルン国立歌劇場「魔笛」
⑧新国立劇場「神々の黄昏」(新制作)
⑨新国立劇場「椿姫」
2017年は東京春音楽祭と新国立劇場で、
ワーグナーの「神々の黄昏」が聴けるというのが、
個人的には一番の楽しみでした。
ただ、東京春音楽祭は直前でキャスト変更などがありましたし、
新国立劇場版は演出が首を傾げる感じのもので、
今ひとつ乗り切れませんでした。
でも、新国立へのマイヤーの初登場も良かったですし、
好きな曲を2回も生で聴けるのは幸せでした。
大物オペラの来日というと、
バイエルン国立歌劇場だけで2017年は寂しい感じはありました。
「タンホイザー」はかなり異様な演出で、
首を傾げるような感じがありましたし、
「魔笛」は骨董品のような演出を持って来ていて、
さすがに定番という面白さはあったのですが、
矢張りこの作品、僕はあまり好きにはなれません。
ゲオルギューはもう来日はしないかなと思っていたので、
トスカを歌ってくれたのは嬉しかったのですが、
風格は抜群で歌はヘロヘロでした。
ランカトーレのヴィオレッタは悪くなかったです。
新国立の若手のヴィオレッタもまずまずでしたが、
演出がひどいのであれはもうお蔵入りにして欲しいと思います。
新国立劇場では「ルチア」が、
グランギニョールを思わせるようなかなり特異な演出で、
狂乱の場では夫の生首を突き刺した槍を振り回して登場します。
個人的にはこれはありかな、と感じました。
もっと大仰に歌えるソプラノを招聘して、
この演出はもう一度やり切って欲しいと思いました。
それから昨年は以下のような、
声楽のコンサートに足を運びました。
①エヴァ・メイ ソプラノリサイタル
②エリーザベト・クールマン メゾソプラノリサイタル
③ナタリー・デセイ&フィリップ・カサール デュオリサイタル
④タマール・イヴェーリ ソプラノリサイタル
⑤エレナ・モシュク ソプラノリサイタル
⑥アンナ・ネトレプコ スペシャル・コンサート
⑦ディアナ・ダムラウ&ニコレ・テステ オペラ・アリア・コンサート
2017年には前半にデセイ様の来日があり、
後半にはネトレプコとダムラウの来日があって、
その意味では楽しみでした。
デセイ様は前回の来日より声の調子が良く、
勿論最盛期には遠く及ばないのですが、
それでも唯一無二の歌声を堪能することが出来ました。
素晴らしかったです。
特に4月12日の東京文化会館が良かったですね。
19日は彼女の誕生日で、
そのサプライズもありました。
アンナ・ネトレプコは昨年より省エネで、
アンコールもないなど不満もあるのですが、
矢張り世界のプリマドンナの迫力を聴かせてくれました。
最初のマクベス夫人の迫力だけで、
元は取った気分になりました。圧巻です。
ダムラウは超絶のコロラトゥーラを期待したのですが、
高音をドカンと出すタイプではないので、
そうした意味ではやや期待外れでした。
ただ、全体としてスケールの大きな均整の取れた歌で、
存在感も圧倒的にあり、悪くはありませんでした。
2人とも、もう装飾歌唱という時期ではないようです。
それでは今日はこのくらいで。
皆さんも良い休日をお過ごし下さい。
石原がお送りしました。