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「マンチェスター・バイ・ザ・シー」 [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は夏季の休診日のため診療はお休みです。

休みの日は趣味の話題です。

今日はこちら。
マンチェスターバイザシー.jpg
ケネス・ローガンが監督と脚本を務め、
主演男優賞と脚本賞に輝いた作品です。

東京でも小さな映画館でしか公開はされませんでしたが、
比較的ロングランに近い形で、
劇場を変えながら細々と上映が続いている、
という感じの映画です。

これはかなり渋い素材で、
マイケル・チミノが描く映画に出て来るような、
暴力的で不器用で繊細な中年男が、
病死した兄の息子を引き取ることになり、
過去の自分と向き合う羽目になって葛藤する、
という物語です。

アメリカ映画では、
アクション映画の主人公にこうした人物を据えるのは、
比較的定番の発想で、
今回の作品でも、
死んだ兄というのが実は殺されていて、
その背後には謎の組織の影が見え隠れしていて、
と言うような感じになれば、
典型的なニューシネマ以降のアメリカアクション映画になるのですが、
実際にはこの映画では何のアクションも、
謎もドラマチックなことも起こらず、
心に空洞を抱え愛に飢えた孤独な人々が、
すれ違いながら生きてゆく姿が、
淡々と描かれるだけです。

それで悪いという訳ではありませんし、
掘り下げられた人物の姿はなかなかに魅力的ではあるのですが、
個人的には主人公の、
嫌なことをされて傷ついても、
その場では押し黙っていて、
その後バーで酒を飲んでから、
関係のない酔っ払いをぶん殴って大暴れ、
というような性格の人にあまり同情出来ないので、
どうもしんどい感じの鑑賞にはなってしまいました。

なかなか良い映画とは思うのですが、
僕は駄目でした。

これはもう相性だと思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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