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「花嫁はどこへ?」 [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

大晦日ですね。

クリニックは12月29日から、
2025年1月5日まで年末年始のお休みを頂いています。

今日は軽い話題でお届けます。

今日はこちら。
花嫁はどこへ?.jpg
2024年製作のインド映画です。
評判は聞いていたのですが、
なかなか観に行けず、
漸く年末に間に合って観ることが出来ました。

これは控え目に言って最高でした。

この映画は1980年代くらいまでは、
ハリウッド製の良く出来た映画として、
量産されていたタイプの作品なんですね。

でも、今はハリウッドは勿論、
他の国でもあまりこうした映画を作らなくなっている、
という気がするのです。

正直「オッペンハイマー」や「憐れみの3章」、
「関心領域」などを観ても、
勿論詰まらなくはないし、
技術的にも藝術的にも優れてはいることは理解出来るのですが、
昔映画を観た時の楽しさや満足感、
ワクワクするような気分を、
全く感じることは出来ません。

別に映画なんて、
こんな風に進歩なんかしなくて、
良かったのではないかしら、
というように思ってしまうのです。

この映画は20年前くらいのインドを舞台に、
その地域特有の風習から、
2人の花嫁が取り違えられてしまい、
再び互いの夫に「発見」されるまでの悲喜劇が、
とても暖かく、ワクワクもするタッチで描かれている物語です。
しかも、再び発見された花嫁は、
元の花嫁とは違う人間へと成長しているのです。

かつてのハリウッド製娯楽映画と同じように、
物語は極めて緻密に精緻に組み立てられていて、
要所要所で意外な人物が、
物語の鍵を握る展開もあざとく感じるくらい鮮やかです。

それでいて、あまり鼻に付くような感じがないのは、
映像の空気感が非常にノスタルジックで牧歌的で、
「昔観たな」というような懐かしさを感じさせるからなのですね。

こういう映画を観ると、
「そうだよね。映画はこれで充分だよ」
という気持ちにさせてくれます。

今普通に作られて上映されている映画は、
もっと技術レベルが高くて、
もっと高尚なテーマを持ち、
社会的な意義も持っているかと思うのですが、
おそらく今映画が好きな多くの人にとって、
そんなものはあまり意味はなく、
単なる好き嫌い程度の問題なのではないでしょうか?
今の多くの映画はそうしたものの代わりに、
素朴な映画の楽しさを失っているからです。

そんな訳で今年一番と言って良い、
映画の楽しさを再認識出来る映画で、
是非是非お勧めしたいと思います。

最高ですよ。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い年の瀬をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。
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