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「トゥーランドット」英国ロイヤル・オペラ2024年日本公演 [オペラ]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は日曜日でクリニックは休診です。

休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
英国ロイヤルオペラ.jpg
2024年の6月に英国ロイヤル・オペラの、
来日公演が行われました。

演目はヴェルディの「リゴレット」と、
プッチーニの「トゥーランドット」
その「トゥーランドット」の舞台に足を運びました。

「トゥーランドット」はプッチーニの遺作で、
最高傑作と言って良い素晴らしい音楽なのですが、
ラストを作曲することなくプッチーニは亡くなったので、
プッチーニとしては未完の作品です。
それで通常は、後にプッチーニの弟子筋の作曲家が、
ラストの音楽を付けたものが上演されます。

ただ、中には別のヴァージョンが上演されることもあり、
プッチーニが作曲したリューの死の場面で、
そのまま演奏が中止される、
という上演が行われることもあります。

今回は通常の、別作曲のエンディングを付けた上演でした。

この作品は音楽が本当に素晴らしくて、
オープニングからワクワクしますし、
そのワクワク感、音楽と感情のうねりのようなものは、
プッチーニの絶筆のリューの死まで、
一瞬たりとも途切れることはありません。
主要人物は非常に少ないのですが、
大規模な合唱にスケール感があり、
オケも非常に大規模で絢爛豪華です。

この作品は大規模なセットを組んだ上演が行われることもあり、
それはそれでスケール感があって良いのですが、
そうなると、トゥーランドット姫が舞台の後方や上方で歌うことが多くなり、
オペラとしては欲求不満的な感じが強くなります。

今回の演出は古いものですが、
グローブ座的なセットを組んで、
仮面劇的なスタイルが成功しており、
古典劇のスタイルと取ることで、
こじんまりとしたセットで、
それなりのスケール感を出しているのが面白く、
歌手も合唱も基本的に舞台上で正面を向いての歌唱なので、
演奏会形式に近いスタイルで、
音楽そのものの魅力に浸ることが出来ました。

歌手はタイトルロールが急病キャンセルで、
それはそれで残念ではあったのですが、
代役のおそらくはアンダーで同行したソプラノも、
なかなか頑張っていましたし、
カラフとリューも美声が素晴らしく、
滅多にない充実した「トゥーランドット」になっていたと思います。

このスケールの作品が、
このレベルで生で上演されることは稀なことで、
まずはオペラの愉楽に酔うことが出来ました。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い休日をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。
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