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「最後の決闘裁判」 [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は土曜日で、
午前午後とも石原が外来を担当する予定です。

土曜日は趣味の話題です。
今日はこちら。
最後の決闘裁判.jpg
14世紀のフランスを舞台にした、
リドリー・スコット監督の新作映画です。

これはまあ、失敗作ですね。

スタイリッシュで重厚な戦闘シーンや、
クライマックスの決闘シーンは、
かなり迫力がありますし、
さすがリドリー・スコットという、
美学と凄味があるんですね。

メインキャストの1人のマット・デイモンのキャラも、
なかなかいいんですね。
時代が違えば英雄とも言えた戦闘のプロなのですが、
生きることには不器用で、
上司の伯爵に疎まれて出世の道を閉ざされるんですね。
ヤマトタケルみたいでもありますし、
オデッセウスみたいでもありますね。

ただ、これだけ魅力的な人物が活躍するのに、
お話は骨太には進まないんですね。
物語は急に彼の美しい妻が友人に陵辱される、
という事件に収束してしまうからです。

これをまた「羅生門」でやるんですね。
登場人物3人の3通りの視点で同じ経過を振り返るのですが、
それが殆ど意味がないと言うか、
微妙に台詞が少し違ったりするだけで、
ほぼほぼ同じ場面を繰り返すだけなんですね。
思いつきだけで何の意味もない、
という感じでした。

トータルには、
男の視点を最後に女の視点でひっくり返す、
という構造なんですね。
でも、結局何がどうひっくり返されたのが、
よく分からないように終わりますし、
全体のトーンがそうした感じではないので、
後半の展開が浮いているように感じるのです。

2時間半の尺なのですが、
同じ場面を3回繰り返しているので、
結局それで時間が延びているだけで、
圧縮したら1時間半くらいで終わってしまいそうな内容なんですね。

これは駄目だな、と思いました。

リドリー・スコット監督がお好きな方であれば、
一応観ておいて悪くないかなと思いますが、
それ以外にはあまりお勧めは出来ない凡作でした。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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