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大パルコ人4 マジロックオペラ 「愛が世界を救います(ただし屁が出ます)」 [演劇]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は日曜日でクリニックは休診です。

休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
大パルコ人4.jpg
宮藤官九郎さんの新作が、
今渋谷のパルコ劇場で上演されています。

これは一応シリーズ物の第4弾で、
2044年に戦争で人口が100分の1に減少した渋谷の、
10年後を描いた物語です。

2044年に戦争を予知しながら、
それを防ぐことの出来なかった、
「屁」で予知するという恥ずかしい能力のエスパーが、
他のいずれも恥ずかしい能力のエスパーと協力して、
渋谷の再度の破滅を、
阻止しようという趣向になっています。

如何にも「ロックオペラ」らしい素材で、
どうこう言うほどのものではないのですが、
昔「全否定」を売りにしていたロックバンドのリーダーが、
それに染まって全てを否定することしかしない若者に、
「全肯定」の新曲を届けるという設定には、
クドカンの今の時代に向けた、
真摯なメッセージも詰まっています。

主役は能年玲奈さんと村上虹郎さんというフレッシュなコンビで、
そこにいつものキャラの濃い面々が絡みます。
生演奏も楽しく、
最後は声を出せないのが残念ですが、
祝祭的な気分が劇場に溢れました。

僕は舞台の能年さんは大好きなのですが、
前回の松尾スズキさんの舞台の方が、
彼女の特質は活かしているように感じました。
もっと無茶ぶりしても応えられる人だと思いますし、
性別を超越した雰囲気を出せる人なのですが、
今回はとても大人しい芝居をさせていて、
弾けた感じがあまりなかったのが少し残念でした。
意外にクドカンとは相性は良くないのかも知れません。
前回、松尾さんは、
お手伝いさんを孕ませてそのまま逃げ出した、
田舎の大金持ちのどら息子を、
能年さんに演じさせていて、
こうしたところは、
松尾さんのセンスの凄さを改めて感じました。

今回のお芝居はとても楽しかったのですが、
少し残念なことがありました。

8月27日の夜に観劇したのですが、
渡辺えりさんが客席に来ていて、
終演してから、
「密を避けるため規制退場になりますので、そのままお席でお待ち下さい」
という最近ではいつものアナウンスが流れたのですが、
それを完全に無視して、
そそくさと最初に会場を出て行かれてしまったのです。

釣られて退場したお客さんも少しいましたが、
大多数の他のお客さんは、
真面目に規制退場の指示を待っていました。

正直とてもショックを受けました。

渡辺さんは演劇人でしょ。
劇場の「規制退場」のことは、
勿論百も承知の筈ですよね。

それで何故守らないんですか?

自分は忙しくて一刻も早く帰りたいので守らないけれど、
一般の観客の方は守ってね、ということなのかしら。

とてもモヤモヤした気分で劇場を後にしました。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い休日をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。
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杉田

いつも楽しく拝読しております。
もう随分前ですが、「日本のアングラ」という連続のお話を
書かれていたのをふと、思い出しました。

書かれていた当時とは先生も
お気持ちが変わられたのだろうと思いますが、
もう続きがブログに掲載されることはないのでしょうか?

それとも、私が更新を見落としてしまっているようでしたら
ご指摘いただけますと嬉しいです
by 杉田 (2021-09-06 19:58) 

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