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新型コロナウイルス接種後の副反応と有効性との関係 [医療のトピック]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。

それでは今日の話題です。
今日はこちら。
新型コロナワクチン後の症状と有効性.jpg
JAMA Internal Medicine誌に、
2021年8月16日ウェブ掲載されたレターですが、
新型コロナワクチン接種後の、
発熱などの副反応の強さと、
ワクチンの有効性との関連についての知見です。

新型コロナワクチンについて良く聞かれる質問は、
ワクチンを打った後の接種部位の腫れや発熱などの副反応の強さと、
ワクチンの効果との間には関係があるのか、
ということです。

副反応が強いことは誰でも嫌なものですし、
それが怖いからとワクチンを打たないと言われる方も多いのですが、
その一方でワクチンを打っても何の副反応もないと、
「これで本当に効いているのだろうか?」と不安になる方も多いのです。

実際のところはどうなのでしょうか?

新型コロナウイルス感染症の既往があると、
ワクチンの全身的な副反応が強く出ることは、
ほぼ明確な事実であると認められています。

ただ、それ以外のことはあまり分かっていません。

今回のデータは、
ファイザー・ビオンテック社もしくはモデルナ社の、
mRNAワクチンの2回目の接種と14日以上経過した時点で、
アメリカの医療従事者954名に調査した結果をまとめたものですが、
明確な副反応は1回接種後には5%に、
2回目接種後には43%に認められました。
副反応のリスクは、
ファイザー・ビオンテック社ワクチンより、
モデルナ社ワクチンで高い傾向がありました。

新型コロナウイルス感染症の既往があると、
1回目接種後の副反応は強く認められましたが、
2回目についてはむしろ副反応はは少なくなっていました。

その副反応には関わらす、
954名中99.9%に当たる953名で、
スパイク蛋白に対する中和抗体が検出されていて、
ワクチンの有効性と副反応との間には、
何ら関連はないことが確認されました。

このようにワクチン接種後の副反応には、
かなりの個人差が認められますが、
それはワクチンの有効性とは関連のない可能性が高く、
それを気に掛ける必要はほぼないと、
そう考えて大きな間違いはないようです。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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