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「くすりの始め方・やめ方」と「薬の上手な出し方&やめ方」 [身辺雑記]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は午前午後ともいつも通りの診療になります。

昨日新型コロナのワクチンの1回目接種だったのですが、
結構痛いですね。
それから昨日の夜から具合は悪いです。
熱はないのですが、
だるさがひどくて、
一回横になると、
とても起き上がるのが辛い、という感じ、
まあこんなものなのかも知れません。

今日は身辺雑記なのですが、
最近酷いな、と思ったことをお話します。

2016年に医学関連の本を出したんです。
こちらです。
くすりのはじめ方.jpg
これね、ライフワークの1つと思って、
結構頑張って書いた本なんですね。

当初の僕の企画は、
「くすりの止め方」だったのですが、
出版社の方で「止め方」だけではバランスが悪いということで、
はじめ方とやめ方をセットにして、
それぞれの病気について2つの項目を記述する、
という形式にしたんですね。

この企画の時点で、
「薬の使い方」みたいな本は山のようにありましたが、
「薬の止め方」についてのまとまった本は、
1つもなかったんですね。

それは当時検索もしましたし、
「この薬を飲んだらいけない」というような、
煽るような本はあっても、
「始めた薬をどのように止めるか」
という理論と技術も含めた科学的な本というのは、
殆どなかったことは間違いがありません。

その意味ではパイオニア的著作という自負はあるのです。
結構良い本だとは今でも思うのですが、
あまり売れませんでした。

この本、別に自費出版ではないのですが、
印税は一切もらっていないんですね。
1円も振り込まれたことがありません。
ただでいいですよ、と言ったつもりはないのですが、
どうしてなのかしら。

何かの手違いなのかも知れませんが、
正直全く分かりません。
売れない本になってしまったので、
申し訳ないなあ、という気分が強くて、
まあ、お金を払わなかっただけいいかな、
というくらいに思って、
そのままにしてしまっています。
出版後特に連絡の来ることもありません。

それはともかく…

この本が出た後に、
有名な地域医療の先生が、
「薬の上手な止め方」みたいな本を、
何度か出しているんですね。

酷いな、パクリじゃん、と思ったのと、
こうなるならやっぱり「薬の止め方」単独の方が、
インパクトがあったのではないかしら、
とそんな風にも思いました。

そんなこんなで本のことも忘れていたのですが、
Amazonから5月9日にメールが来ていて、
僕にお勧めの本として、
「薬の上手な出し方&やめ方」というものを紹介されました。

その画像がこちらです。
くすりのパクり本.jpg
これは2020年3月31日発売の本なんですね。
医学書院ですから大手の医学系出版社からの発売です。

どう思われますかね。

これ、間違いなく僕の本を見ていますよね。
パクリですよね。
表題のバランスとか同じでしょ。
パクリという自覚があるので、
「上手な」とかわざわざ語呂の悪い修飾語を入れたり、
漢字とひらがなをオリジナルと変えているでしょ。

これだけだと、
ただ似ているだけと思われるかも知れませんので、
本文を見てみます。

まずオリジナルから…
コレステロールの止め方.jpg
これはコレステロール降下薬のやめ方についてのページです。

それではこちらをご覧ください。
点眼薬の辞め時.jpg
これはパクリ本の点眼のやめ方のぺージです。

医学書というのは、
まあ大体パターンは決まっているのですが、
それにしても、
ここまで構成が同じというのは、
ちょっと酷いのではないでしょうか?

でもこれは訴えても多分駄目ですよね。
構成は明らかにパクっていると思うのですが、
パクリ本の方は共同執筆で、
ケースのカンファランスみたいなものもあるので、
全く同じということではないので、
「お前の本など参考にしたつもりはない」
と言われればそれまでなのですが、
出版というのは嫌な部分があるのね、
ということは、
根っからの本好きではあるのですが、
切なく思う今日この頃です。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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