「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」 [映画]
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は祝日でクリニックは休診です。
休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
エヴァンゲリオンの新劇場版の4作目にして完結編が、
今ロードショー公開されています。
155分という長尺ですが、
冒頭のパリ上空の攻防戦から、
ド迫力かつ斬新でシュールな映像美が展開され、
その軟弱至極の幼児性と内向性を容認出来る人には、
まずは納得の展開と映像が待っています。
エヴァンゲリオンには特段の思い入れはないのですが、
昨年の第一回緊急事態宣言の時に、
テレビシリーズとその映画版、
新映画版の3作品を一気見したので、
今回はスムースに内容に入り込むことが出来ました。
以下少しネタばれがあります。
鑑賞予定の方は必ず鑑賞後にお読み下さい。
これね、
妻を失ったマッドサイエンティストが、
妻を甦らせるだけのために、
世界を滅ぼして、
幻想の中で再創造しよう、
という話なんですね。
それを阻止しようとする息子と、
対決するというのが骨子です。
もともとそういう話だったのだと思うのですが、
別の使徒という敵に対して、
父と息子が一緒に戦うという構造で始まったので、
話がややこしくなっています。
それが新劇場版の3作目で父と子が袂を分かち、
そもそもの形に回帰したのではないでしょうか?
今回はラストで人間を捨てた父と息子が、
幻影の世界で一騎打ちで戦うので、
最後に串刺しで終わるというのも定番の趣向ですし、
そこに全てのエヴァンゲリオンと使徒の姿が重なるので、
なるほど、
「さらば、全てのエヴァンゲリオン」というのは、
間違いはないよね、という感じはします。
良くも悪くも非常に精神的に虚弱な世界なので、
あまりその世界観に共感は出来ないのですが、
その映像は圧倒的でかつ前衛的です。
3DCGを駆使していながら、
手描きアニメに、実写、静止画やデッサンと、
目まぐるしくそのタッチは変貌し、
ミニチュアセットの特撮映像を、
そのままアニメ化したような場面まであります。
単純に凝っているというだけではなく、
今のCGアニメーションの枠組みを、
大きく超えて先を目指そう、
というような気概を感じます。
これは大画面でないと、
真価を感じられないと思います。
そんな訳で「祭りの終わり」という悲しさもあるのですが、
スターウォーズのへっぽこ完結編と比べれば、
斬新で先鋭で意欲的な作品で、
凄い映画であることは間違いがありません。
ただ一点、狙いであるのは分かるのですが、
クライマックスで世紀の駄作、
「さよならジュピター」の主題歌が流れたのには、
かなり脱力はしました。
あれはロードショーで見て、
ともかく詰まらなくて恥ずかしかった映画です。
それでは今日はこのくらいで。
皆さんも良い休日をお過ごし下さい。
石原がお送りしました。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は祝日でクリニックは休診です。
休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
エヴァンゲリオンの新劇場版の4作目にして完結編が、
今ロードショー公開されています。
155分という長尺ですが、
冒頭のパリ上空の攻防戦から、
ド迫力かつ斬新でシュールな映像美が展開され、
その軟弱至極の幼児性と内向性を容認出来る人には、
まずは納得の展開と映像が待っています。
エヴァンゲリオンには特段の思い入れはないのですが、
昨年の第一回緊急事態宣言の時に、
テレビシリーズとその映画版、
新映画版の3作品を一気見したので、
今回はスムースに内容に入り込むことが出来ました。
以下少しネタばれがあります。
鑑賞予定の方は必ず鑑賞後にお読み下さい。
これね、
妻を失ったマッドサイエンティストが、
妻を甦らせるだけのために、
世界を滅ぼして、
幻想の中で再創造しよう、
という話なんですね。
それを阻止しようとする息子と、
対決するというのが骨子です。
もともとそういう話だったのだと思うのですが、
別の使徒という敵に対して、
父と息子が一緒に戦うという構造で始まったので、
話がややこしくなっています。
それが新劇場版の3作目で父と子が袂を分かち、
そもそもの形に回帰したのではないでしょうか?
今回はラストで人間を捨てた父と息子が、
幻影の世界で一騎打ちで戦うので、
最後に串刺しで終わるというのも定番の趣向ですし、
そこに全てのエヴァンゲリオンと使徒の姿が重なるので、
なるほど、
「さらば、全てのエヴァンゲリオン」というのは、
間違いはないよね、という感じはします。
良くも悪くも非常に精神的に虚弱な世界なので、
あまりその世界観に共感は出来ないのですが、
その映像は圧倒的でかつ前衛的です。
3DCGを駆使していながら、
手描きアニメに、実写、静止画やデッサンと、
目まぐるしくそのタッチは変貌し、
ミニチュアセットの特撮映像を、
そのままアニメ化したような場面まであります。
単純に凝っているというだけではなく、
今のCGアニメーションの枠組みを、
大きく超えて先を目指そう、
というような気概を感じます。
これは大画面でないと、
真価を感じられないと思います。
そんな訳で「祭りの終わり」という悲しさもあるのですが、
スターウォーズのへっぽこ完結編と比べれば、
斬新で先鋭で意欲的な作品で、
凄い映画であることは間違いがありません。
ただ一点、狙いであるのは分かるのですが、
クライマックスで世紀の駄作、
「さよならジュピター」の主題歌が流れたのには、
かなり脱力はしました。
あれはロードショーで見て、
ともかく詰まらなくて恥ずかしかった映画です。
それでは今日はこのくらいで。
皆さんも良い休日をお過ごし下さい。
石原がお送りしました。
2021-03-20 06:38
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コメント(6)
コレはビックリしました先生がエヴァをフルコンプリートされるとは。ハノイの塔
TVシリーズはSFとして観ると秀逸ですよね。「細かく描かない」事で矛盾を回避するのはSFの常套手段ですが、カットアップなど演出によって「ほったらかし」を技法にまで高めています。SFとしては「デュラックの海」や「マギ」の回は凄いとしか言いようが無い。「事」を描く「名詞文学」としての西洋のSFに対して、日本のSFは「情緒」が絡みつきます。エヴァなんて情念でドロドロ。
新劇場版が必要かどうかは?私は何度観てもQで挫折します。(寝てしまう)。でも先生が誉めてらっしゃるので、最終話も劇場に行ってきます。
by 人力 (2021-03-26 13:16)
人力さんへ
コメントありがとうございます。
Qは確かに眠くなる作品ですね。
テレビシリーズのエピソードによるワクワク感は、
その後の映画版にはないように思います。
by fujiki (2021-03-27 14:24)
はじめまして。先生がエヴァをフルコンプリートされた場合、
先生はお菓子は購入しましたか?缶入りのお菓子は見かけられましたか。韓国チョコレートをご褒美にいただきつつ缶コーヒーの
BLACK(品名は秘密)を飲みながら、悩んでいます。
TVシリーズは若さは素敵として村上春樹を思いながら鑑賞すると圧巻ですよね!?自身は、青春モノと一括りして高い視点をキープするコトに集中している次第ですので、映画館で観れるその現実感に感動しています。素敵ですね。
序破急か断捨離かそういう世界って愛せますね。
拙いながらも伝わりますように…★
by 3-can (2021-05-08 18:28)
こんにちは。藤木先生がエヴァをコンプリート
なさった。なさった。
藤木先生は内容が解った。解った。
缶コーヒーのBLACK(品名は秘密)は
気になさらなかった。なさらなかった。
現在も、悩んでいます。
映画館で観れるその現実感に感動しています。
田舎ではなく都会なわけですから素敵ですね。
とりあえず、サヨナラ全てのエヴァ…。
by 3-can (2021-06-01 18:38)
3canさんへ
今届きました。
さっそくお菓子とコーヒーを頂きながら、
エヴァの世界に浸っています。
ありがとうございました。
メモとファイルは大切に使わせて頂きます。
by fujiki (2021-06-03 19:36)
3-canと申します。
お返事を下さるなんて
どうコメントしようかと
悩んでおりました。
友人がエヴァを好きでお菓子やコーヒーが
浮かんできます。
現実感がありながら2次元でもあって、
友人たちもエヴァ萌、ファイルっていいですよね。
パイが浮かんだら嬉しいです。
何味なのか気になりますので。感謝を込めて
by 3-can (2021-06-27 12:45)