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劇団「地蔵中毒」第13回公演 無教訓意味なし演劇vol.13『宴たけなわ 天高く円越える 孫世代』 [演劇]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日は土曜日で午前午後とも石原が外来を担当する予定です。

土曜日は趣味の話題です。
今日はこちら。
地蔵中毒.jpg
ただ馬鹿馬鹿しいだけの演劇、を、
精力的に上演し続けている劇団「地蔵中毒」の、
新作公演に出掛けました。

この劇団は2年前に一度観に行って、
今回が2回目です。

松尾スズキさんをリスペクトしていて、
今回は松尾さんとのリモート対談の企画もあるようです。
そうしたこともあるのか、
今回の作品はかなり大人計画の初期作に近い雰囲気で、
怪しげなバーでダラダラした会話の続くところとか、
夏祭りの日のいたずらで少女を殺してしまった少年が、
少女を蘇らすために、
人生を賭けてデタラメに生き、
もう1つのデタラメな地球を創造して、
かつての夏祭りが再現されるという筋立てにしても、
松尾イズムの影響が強く感じられます。

今回は前回の公演と比較して、
演出はかなり洗練されていて、
ゆっくりと時間を掛けた暗転や、
暗転中のドタバタした音など、
ゆるい部分も残っているのですが、
オープニングの独白から、
映像とコラボした着ぐるみのイノシシとのアクション、
そしてスタイリッシュなダンスへの移行など、
とても洗練された段取りで感心しました。
ラストも巨大な観音様の作り物から、
電飾に輝く夏祭りの風景が現れるという奇想が素敵でした。

ただ、デタラメと言う割には展開は予定調和的で、
展開自体のデタラメさが、
予想外の方向に舞台を牽引する、
という感じがあまりないのが、
少し物足りない感じがします。
役者さんも皆面白くて楽しいのですが、
舞台の枠を超えたテンションという感じはないので、
そのおとなしい感じが、
こちらもちょっと物足りなく感じます。

そんな訳で不満もあるのですが、
個人的には「この社会を何とかしなきゃ」みたいなお芝居より、
こうした「無教訓意味なし」のお芝居の方が、
100倍くらいは好きなので、
変に頭の偏差値を上げることなく、
これからも頑張って欲しいと思います。

今後劇団がどういう方向に進むのか、
期待しつつこれからも劇場に足を運びたいと思います。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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