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安祥寺十一面観音立像 [仏像]

こんばんは。
北品川藤クリニックの石原です。

明日までクリニックはゴールデンウィークの休診です。

休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
安祥寺特別公開.jpg
今回休みを利用して京都、奈良に足を運びました。

毎年春と秋の時期に、
非公開文化財の特別公開があり、
今回は令和への改元もあって、
天皇家と関連の深い寺院の公開が多い、
という特徴があります。

そのうちの幾つかに足を運びました。

安祥寺もそうしたお寺の1つで、
今は山科の小さな山寺ですが、
往時を物語る幾つかの優れた文化財を今に伝えています。

今年国宝指定となった平安時代の五智如来様はその代表で、
今は京都国立博物館に収蔵されていますが、
今回一般公開されたご本尊の十一面観音様も、
奈良時代に遡ることが明らかになって、
重要文化財の指定を最近受けた注目の仏様です。

実際に大混雑の堂内で拝観させて頂くと、
2メートルを超える木造漆箔の堂々たるお姿で、
南山城の観音寺の十一面観音や、
桜井の聖林寺の十一面観音という、
高名な天平仏と非常に似通ったその美しいフォルムは、
確かに奈良時代の仏像であることを感じさせます。

ただ、聖林寺や観音寺の観音様の、
完成度の高い見事な造形と比較すると、
やや緩みが感じられるのは、
おそらく後年の修復が、
かなり加わっていることを感じさせます。

それでも素晴らしい仏様であることは間違いなく、
それがお寺のご本尊として、
本堂の厨子の中にしっかり守られている、
というのは奇跡に近いことで、
とても楽しい充実した気分で拝観を終えることが出来たのです。

五智如来様も、
本当はお寺で拝観したいところです。
保存のことを考えれば博物館の管理は、
やむを得ないと思うのですが、
京都国立博物館は照明がとても悪くて、
お寺で拝観するより数段悪条件なのです。
せめてライティングの良い、
奈良国立博物館か東京国立博物館にして欲しいと思います。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い休日をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。
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